平均給与は勤続年数30年強でピークを迎える

勤続年数と平均給与の関係を確認するために、勤続年数別の平均給与を確認してみました。
 
給与所得者の勤続年数別年間平均給与

給与所得者の勤続年数別年間平均給与


資料:国税庁民間給与実態統計(2016年) ※1年を通じて勤務した給与所得者の値

「長く働けば良いというものでもない」と言う声も聞こえてきそうですが、平均で見れば給与は勤続年数に比例して増えていきます。勤続1~4年の給与は303万7000円ですが、勤続30~34年になると672万1000円まで増えます。年功序列といったところでしょうか。ただ、勤続35年を超えると542万8000円へ大幅に下がります。大卒なら60歳を前に減少し始めるということです。
 

電気・ガス・熱供給・水道業の平均給与は769万円

勤続年数による給与の増減は業種によってかなり違います。業種別の平均給与と勤続年数による平均給与も確認してみました。
 
給与所得者の年間平均給与(業種別・勤続年数別)

給与所得者の年間平均給与(業種別・勤続年数別)


各業種で平均給与の最も高い勤続年数のところを赤字にしてあります。また右端に業種別平均給与を載せてあります。

まず注目すべきなのが業種別の平均給与です。最も給与が高いのは電気・ガス・熱供給・水道業で769万4000円となっています。次に高いのが金融業・保険業の625万9000円、その次が情報通信業の574万8000円となっています。逆に最も給与が低いのは宿泊業・飲食サービス業で234万3000円、2番目が農林水産業・鉱業の294万4000円となっています。仕事の大変さは違うでしょうが、業種によって給与にとても大きな差があります。

そして、勤続年数による給与のピークも業種によって違いがあります。表の14業種では、6業種が25~29年にピークを迎え、7業種が30~34年にピークを迎え、医療・福祉だけが35年以上にピークを迎えています。その影響もあり、勤続年数25~29年では金融業・保険業の給与が最も高く、勤続年数30~34年では農林水産業・鉱業の給与が最も低くなっています。
 

平均給与は50~54歳でピークを迎える

勤続年数に続いて世代別でも給与の違いがないか確認してみました。
 
給与所得者の世代別年間平均給与

給与所得者の世代別年間平均給与



資料:国税庁民間給与実態統計(2016年) ※1年を通じて勤務した給与所得者の値

世代別給与のグラフの形は勤続年数のグラフと比較的似ています。20~24歳の平均給与は258万4000円ですが、徐々に増えていき、50~54歳では504万3000円まで増えています。ただ、55歳以降は減少に転じ、60~64歳では378万1000円、65歳~69歳では306万円となっています。
 

宿泊業・飲食サービス業の給与は40~44歳で早くもピークを迎える

世代別給与を業種別にも確認してみました。
 
給与所得者の年間平均給与(業種別・年齢階層別)

給与所得者の年間平均給与(業種別・年齢階層別)


多くの業種では給与のピークは50~54歳または55~59歳ですが、卸売業・小売業では45~49歳にピークを迎え、宿泊業・飲食サービス業では40~44歳に早くもピークを迎えます。

それにしても、業種ごとの給与の差が気になります。宿泊業・飲食サービス業の給与は40~44歳の291万2000円がピークですが、8業種では20~24歳で既にこの額を上回っています。基本的に給与は仕事の大変さに比例しているでしょうが、どの業種で働くかによって、どれだけ一生懸命働いても埋められない大きな差があるようです。
電気、ガス、水道、熱供給

電気・ガス・熱供給・水道業の給与は魅力的

どの業種で働くかは自由であり、勤務先や働き方によって得られる給与は変わってきます。給与から生活スタイルを決めるのが現実的ですが、給与がある程度高くないと満足のいく生活ができないかもしれません。もしできることなら、先にどのような生活を送りたいか考えましょう。それに見合った働き方ができると満足度の高い生活ができます。職業の選択の自由だけでなく、給与面からも仕事を選べるのが理想的です。それに必要な能力を備えておきたいものですね。
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