たばこ代の約6割は税金!国税・地方税などを加算するとなんと税率63.1%
一般的にたばこの税率は高いと言われていますが、どれくらいあるのかを確認してみましょう。財務省の資料(※)によると、平成29年4月現在のたばこの税率は、国税・地方税などを加算するとなんと63.1%もあります。仮にたばこ1箱あたりの価格を440円とすると、たばこの税金は277.64円かかっていることになります。つまりたばこは、日本の税収入に大きく貢献している商品なのです。しかし、受動喫煙などの問題でたばこを吸える場所は減少している上に、度重なる増税により価格も上昇し続けています。たばこ愛好家にとっては、肩身の狭い世の中になっていると言えそうです。
※財務省「たばこに関する資料」
たばこ代は生涯いくらかかるの?40代男性だと1026万円?
日本を代表するたばこの一つであるメビウス(かつてマイルドセブンという名称だった商品)の価格を参考に、生涯たばこを吸い続けた場合の金額をシミュレーションしてみたいと思います。50歳Aさん:生涯のたばこ代をシミュレーション
現在50歳のAさんは、20歳からメビウスを1日1箱ずつ吸い続けています。そのAさんが、20歳から50歳までの約30年間支払ったたばこ代の合計金額は、約320万円となりました。さらにAさんは、82歳まで1日1箱ずつのペースを保ち続けたまま喫煙したとします。将来のたばこの価格がどうなるのかはわからないのですが、仮に2019年のたばこの価格が460円となったとして、以後は3年ごとに10円ずつ上がったとするといくらになるのでしょうか。
計算の結果、Aさんが51歳から82歳までに支払うたばこ代は、合計で約579万円となりました。
20歳から50歳までの320円と、51歳から82歳までの579万円を合計すると、Aさんが生涯支払ったたばこ代はおおよそ「899万円」ということになります。
40歳Bさん:生涯のたばこ代をシミュレーション
次に現在40歳のBさんのケースを確認してみましょう。Bさんが20歳から40歳までの約20年間、毎日メビウスを1箱ずつ吸い続けた場合、支払ったたばこ代の合計は約241万円となりました。さらにBさんが、82歳まで1日1箱ずつのペースを保ち続けたまま喫煙したとします。Aさんの事例と同じく、2019年のたばこの価格を460円とし、以後は3年ごとに10円ずつ上がっていくと仮定します。
Bさんが51歳から82歳までに支払うたばこ代は、計算の結果、合計で約785万円となりました。
20歳から40歳までの241万円と、41歳から82歳までの785万円を合計すると、Kさんが生涯支払ったたばこ代は「1026万円」となるのです。
このように具体的な数値に表してみると、生涯支払うたばこ代は高額であることがわかりますよね。この数値をご覧になって、たばこ代を節約する意識が高まる方もいらっしゃるでしょう。次に、たばこ代の節約法をご紹介します。
たばこ代 3つの節約法
- 1日に吸う本数を決めて節約
飲み会の席などで、いつの間にか大量のたばこを吸ってしまった、という経験はありませんか?
このようなたばこの吸い過ぎを防止するためには、1日に吸うたばこの本数を決めておくことが有効です。
まずは「1日10本」など決めてしまい、「午前中は2本、午後6時までは5本、夜は3本」というような、より詳細な計画を立てておくことが理想です。
また、表などを作成しておいて、達成できた日は「〇」、できなかった日は「×」というように、目標達成を「見える化」しておくことも、やる気と継続につながる一つの案です。
- たばこが吸えない場所で過ごす
ファミリーレストランや喫茶店などでは、あえて禁煙席に座るようにしましょう。その他にも、休日に図書館や公民館などで過ごすこともおすすめです。強制的にたばこが吸えない環境に身を置くことが、結果的にたばこ代の節約にもつながるからです。
また、たばこが吸えない場所とは少し意味が異なりますが、休日は子どもと遊んだり、スポーツをして過ごしたりして、たばこが吸えない状況にしてしまうことも、たばこ代の節約には有効です。
- 安いタバコにする
安いたばこに変えてしまうというのも、たばこ代の節約にはなります。例えば「エコー」でしたら310円、「わかば」なら320円、「ゴールデンバット」は290円で購入が可能です。
ただし、安いからといって安心して吸っていると、吸い過ぎてかえって高くつくということにもなり兼ねません。そこは1日に吸う本数を決めて、自分自身をコントロールすることが大切です。
参考:JTホームページ
たばこ代を節約する究極の方法は「やめる」こと
最後に、たばこ代を節約する究極の方法は「やめる」ことです。愛煙家にとって禁煙は相当難しいことかもしれませんが、自分の将来の健康や経済的なことを考えると、やめるに越したことはありません。自治体による禁煙支援の活用や禁煙外来を受診するなど、無理なくやめられる方法を検討してみてはいかがでしょうか。
参考:健康日本21(たばこ)