2月の日経平均採用銘柄の傾向
「節分天井・彼岸底」という相場格言があるように、2月は例年株価が下がりやすい傾向があると言われています。果たして、それは本当なのでしょうか。過去の株価データを用いて検証してみましょう。今回は2月の日経平均採用銘柄の傾向を確認してみたいと思います。「日経平均採用銘柄を1月末に購入し、2月末に売却する」という条件式で検証した場合、検証結果は以下のようになりました。【検証結果】
勝率:49.66%
勝ち数:2,659回
負け数:2,695回
引き分け数:76回
平均損益(円):556円、平均損益(率):0.28%
平均利益(円):14,485円、平均利益(率):7.24%
平均損失(円):-13,170円、平均損失(率):-6.59%
合計損益(円):3,021,383円、合計損益(率):1,510.71%
合計利益(円):38,514,623円、合計利益(率):19,257.97%
合計損失(円):-35,493,240円、合計損失(率):-17,747.26%
プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失):1.085
平均保持日数:23.60日
検証結果を見てみると、勝率は49.66%、平均損益は0.28%となっています。勝率は5割を切っていますが、1トレードあたりの平均損益はプラスとなっています。
過去の株価データを用いたこの検証結果によれば、2月の日経平均採用銘柄は、相場の格言で言われるように下がりやすい傾向があるとは言えないようです。なお、全銘柄を対象とした検証は「2月株式市場の傾向は?」で取り上げていますので、こちらもあわせてご覧ください。
今回の検証では、日経平均採用銘柄に関して、相場の格言のような下がりやすい傾向は確認できませんでした。ただし、強い上昇傾向も確認できないことから、安易なトレードを行うと不用意なリスクを被ってしまう可能性もあります。
次は、このような2月相場で例年株価が下がりやすい傾向にある個別銘柄を確認してみましょう。
2月低成績ランキング
上記の表は、先ほどの日経平均採用銘柄を対象とした検証において、勝率が低かった銘柄のランキングです。特に成績が不調だった銘柄を確認すると、
■電気機器
- <6724>セイコーエプソン【28.57%】
- <6762>TDK【29.63%】
■繊維製品
- <3103>ユニチカ【32.00%】
■金属製品
- <3436>SUMCO【33.33%】
といった銘柄があげられます。これら電気機器関連株・繊維製品株・金属製品株は「景気敏感株」です。相場全体が上昇する期待を持ちにくい2月相場では、景気敏感株は投資家のリスク回避目的の売りが出やすく、株価が軟調に推移する傾向があると思われます。
今回のような検証をすれば、2月の投資戦略を考える上での有効な判断材料の1つとすることができるでしょう。また、勝率が低い市場の銘柄よりも、成績が良好な市場から銘柄を選定しトレードした方が、よりリスクを抑えることができるでしょう。
これらの数字はあくまでも過去の検証結果ですので、これから先の未来でも同様の結果になる保証はありませんが、統計的な背景がある数字はカンよりもはるかに信ぴょう性が高いものです。みなさんも投資する際には一度検証してくださいね。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします)
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