インプラント治療と矯正治療を同時に進めるケース

できるだけ治療期間を短くし負担を小さく

できるだけ治療期間を短くし負担を小さく

口腔内に複数の問題が混在している場合、全てを治療するには長い期間が必要になることも珍しくありません。患者さんにとっては精神的にも負担が大きいものでしょう。しかし正しく計画を立てれば同時進行で治療を進め、治療期間を短縮することが可能です。実例を挙げて計画の立て方の例をご紹介したいと思います。

奥歯の欠損と前歯の歯列不正

奥歯の欠損と前歯の歯列不正

この患者さんは奥歯が1本欠損していました。ここは他の健康な歯に負担かけないようインプラント治療を選択。局所麻酔下で1回法で埋入手術を行いました。縫合2針手術時間5分とスピーディーに終了。1か月半で固定式の仮歯を装着します。

そしてもう1つの問題は前歯の歯列不正。ここは臼歯部の咬合は安定しているので、前歯の凸凹だけ何とかしたいとのご希望。取り外し可能なプレート矯正で行うことになりました。

1週間後の抜糸時に1つ目のプレートを装着予定。インプラントの骨結合を待ちながら前歯の部分矯正を行います。順調に進めば全部で4か月くらいで終わるケースです。それぞれを工夫すれば同じ結果で期間短縮したり痛みや腫れを小さくできるのです。

同時進行で治療を行う際の注意点

今回の患者さんのケースでは、欠損がある奥歯のかみ合わせには問題がなく、前歯の凹凸のみが問題でした。もし噛み合わせにも問題があり欠損の部分も矯正しなければならない場合は、矯正の治療を先にある程度すすめてからインプラント治療を行います。なぜなら、インプラントは自分の歯とは異なり骨と結合させた後で動かすことはできないので、最終的な歯並びにあわせた場所に埋入しなければならないからです。ただし、これらの治療の流れは一概には言えず個人の歯の状態によって決まります。

ですので、このようにインプラント治療と矯正治療を同時に進めるには、十分なシュミレーションができ治療経過を予測できる経験豊富な歯科医師の技術がなければなりません。また、治療のタイミングや経過の確認にずれが生じないよう両方の治療に対応しているクリニックで相談するとよいでしょう。もしそれがどうしても難しいようならば、双方が十分に情報共有できる体制が整っているクリニックを選ぶようにするとよいでしょう。
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