1月に下がりやすい業種は?
1月相場は年末最後の立会いである大納会に続き、年明け最初の立会いである大発会にもご祝儀の意味を込めた買いが入りやすく、良好な相場環境から「ご祝儀相場」として投資家に広く知られていますが、今回はそのような1月相場の中で逆に下がりやすい傾向がある業種について、過去の株価データから統計的に検証してみました。※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
検証対象:日経平均採用銘柄(225銘柄)
検証期間:1990/03/01~2017/11/30
1銘柄当たりの投資金額:20万円
買い条件
・12月末の最終営業日の寄り付きで買い
売り条件
・25営業日経過後の翌営業日寄り付きで売り
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12月末にある業種の銘柄をすべて購入し、25日経過後に売却した場合について検証を行います。以上のルールで過去のデータを用いて検証した結果は、以下の通りです。
1月相場で低調な業種ランキング
■1位:鉱業(1銘柄)勝率: 27.27 %
勝ち数: 3 回
負け数: 8 回
引き分け数: 0 回
平均損益(円): -5,264 円 平均損益(率): -2.63 %
平均利益(円): 16,996 円 平均利益(率): 8.50 %
平均損失(円): -13,612 円 平均損失(率): -6.81 %
合計損益(円): -57,907 円 合計損益(率): -28.95 %
合計利益(円): 50,987 円 合計利益(率): 25.49 %
合計損失(円): -108,894 円 合計損失(率): -54.45 %
プロフィット・ファクター(総利益÷総損失): 0.468
平均保持日数: 27.00 日
■2位:電力(3銘柄)
勝率: 31.17%
勝ち数: 24 回
負け数: 53 回
引き分け数: 4 回
平均損益(円): -6,252 円 平均損益(率): -3.13 %
平均利益(円): 5,728 円 平均利益(率): 2.86 %
平均損失(円): -12,148 円 平均損失(率): -6.07 %
合計損益(円): -506,393 円 合計損益(率): -253.21 %
合計利益(円): 137,472 円 合計利益(率): 68.74 %
合計損失(円): -643,865 円 合計損失(率): -321.95 %
プロフィット・ファクター(総利益÷総損失): 0.214
平均保持日数: 27.06 日
■3位:その他金融(1銘柄)
勝率: 32.00 %
勝ち数: 8 回
負け数: 17 回
引き分け数: 2 回
平均損益(円): -6,907 円 平均損益(率): -3.45 %
平均利益(円): 18,911 円 平均利益(率): 9.46 %
平均損失(円): -19,869 円 平均損失(率): -9.93 %
合計損益(円): -186,477 円 合計損益(率): -93.24 %
合計利益(円): 151,288 円 合計利益(率): 75.65 %
合計損失(円): -337,765 円 合計損失(率): -168.89 %
プロフィット・ファクター(総利益÷総損失): 0.448
平均保持日数: 27.04 日
以上が、1月相場で低調だった3業種の検証結果です。検証結果を見てみると、どれも勝率が50%未満で1トレード当たりの平均損益がマイナスになっています。従ってこの3業種は1月に下がりやすい傾向があると言えるでしょう。
今回の検証でご紹介した3業種は、1月相場に下がりやすい傾向にありました。では、これらの業種の中でも特に下落傾向が強かった個別銘柄はどれでしょうか? 最後に、1月相場で低調だった個別銘柄をご紹介します。
1月低成績ランキング
上の表は、先ほどの検証において勝率が低かった銘柄のランキングです。1月相場は「国際石油開発帝石<1605>」「東京電力ホールディングス<9501>」「中部電力<9502>」などが不調のようです。1月はご祝儀の意味をこめた買いが入りやすいことや、年末年始で休業していた機関投資家が日本株を物色し始める月であることから買いが入りやすい月ですが、そのような中でも勝率が低かった石油・電力・その他金融の3業種については、もし買う場合は注意が必要でしょう。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。)