ダウンジャケット苦手な人に朗報
ダウンジャケットの保温性は捨てがたいけど、ボリュームたっぷりのモコモコ感は苦手。そんな人も少なくないと思います(何を隠そう、私自身がそう思っています)。そんな方におすすめのダウンが登場したのをご存知ですか? その画期的なダウンの特徴を解説しつつ、すぐに購入できるオススメのアウターも紹介します。 世界で初めてのイタリア製シート状ダウンが「THIN DOWN」
■「THIN DOWN/シンダウン」の主な特徴
- シート状なのでデザインの自由度が高い
- 中綿ではなくダウン (=羽毛) なので保温性が抜群
- 型崩れしにくいので家庭でも洗濯が可能
画期的なダウンの名前は「THIN DOWN/シンダウン」。イタリアのNIPI社 (Natural Insulation Products Inc./ナチュラル インシュレーション プロダクツ インク) が開発した世界初のシート状ダウンです。シート風の形状になったことで生地などと同じく裁断することが可能になりました。ダウンパックやステッチによってダウンを固定する必要がなくなり、デザインの自由度が高まっています。
実はこれまでもシート状の中綿というのは存在していました。しかし「シンダウン」はあくまでダウン=羽毛です。ダウンとポリエステルを一定の割合で混紡し、両面を織物で挟み込んで接着しています。その結果、ダウン本来の保温性をキープすることができ、一般的な中綿と比べて1.7倍程度の保温性を実現しています。
キルトステッチが不要なのでステッチ部分からの冷気の侵入は皆無。保温性が高い分、シートが薄くても温かく、薄手でスタイリッシュなのに真冬にも対応するアウターを実現することができます。
さらに、特許技術によって型崩れも防止。表地との兼ね合いもありますが、基本的には家庭の洗濯機で洗うことができます。ダウンコートはもちろん、ジャケットやシャツ、スポーツウェアやアウトドアアイテムなど、幅広い応用が可能なのです。
ステンカラーコートはオンでもオフでも使用可能
薄手でも温かい「シンダウン」の実力を活かすのであれば、スタイリッシュなシルエットのコートを選ぶのが絶対。オンでもオフでも使えるシンプルなステンカラーコートを選べば、冬のアウターに困ることはありません。
例えば〈グリーンレーベルリラクシング〉の一着は、着脱可能なストライプ柄のライナーが付属。そのライナーに「シンダウン」が採用されています。非常にスマートなシルエットに加え、ライナーの脱着によって温度調整も可能。さらに撥水加工まで施されているため、オールマイティに着回すことができます。
〈ユナイテッドアローズ〉のステンカラーコートもミニマルなデザインで汎用性は抜群。コート自体に「シンダウン」が採用されているため、見た目以上の保温性を実現しています。スッキリとしたシルエットも特徴的で、着心地は軽やか。スーツやテーラードジャケットとも好相性で、ビジネスからカジュアルまで対応してくれます。
ユーティリティに使えるのはインナーダウン
薄くて温かい「シンダウン」は、インナーダウンにも適しています。今の時期はコートの下にセットして保温性を高め、温かくなったらメインのアウターとしても使えるので非常に実用的です。
写真は〈ロッキーマウンテン フェザー ベッド〉のインナーダウンですが、別売りのコートではライナーとしても使用されているアイテム。ひょうたん柄のキルティングが特徴的ですが、デザインの自由度が高い「シンダウン」だからこそ実現した模樣で、ミリタリーテイストを強調しています。また、背面側の裾を長く設定することで、お尻周りの防風性や保温性を高めています。
コンパクトなMA-1でも見た目以上に温かい
冒頭でも解説した通り、他のアウターやジャケット、シャツなどにも幅広く使用されています。ステンカラーコートの次に買い足すなら、イメージの変化がつけやすいショート丈のブルゾンがおすすめです。
象徴的なのはMA-1タイプのリブブルゾン。スリムかつシンプルなデザインのダークトーンを選べば、大人なカジュアルスタイルが簡単に築けます。ステンカラーコートなどと違って丈が短いので、軽快でアクティブな印象を打ち出すことができます。着こなしを間違えると子どもっぽく映りがちですが、全身をモノトーンでまとめれば大人っぽく仕上がります。
今回ピックアップしたもの以外にも、革新的な「シンダウン」を採用したアイテムが増えています。薄くて軽くて温かいアウターを活用し、冬のコーディネートをスマートに楽しんでください。
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