クリスマスを浮気相手と過ごす人も
週末は家族と。でも、クリスマス当日は……?
クリスマスは一緒に過ごしたい。独身カップルだけでなく、不倫カップルも思いは同じ。毎年、カレンダーとにらめっこしながら彼らは予定を立てる。2017年は、運良く(?)25日が平日の月曜日である。
連休は家族と過ごし、当日は半休を取って……
「今年は連休を家族と過ごします。23日はみんなで出かけて、24日は朝から腕によりをかけて料理を作る予定。うちは子どもがまだ小学生だから、休日に彼に会うことはできないけど、25日が平日でよかったと心から思っています」共働きで、上司と不倫しているアサミさん(40歳)はにこやかに言った。5歳年上の上司とはつきあってから初めてのクリスマスだ。
「その日は私が午後から半休を取って、彼とホテルで過ごします。プレゼントも用意してある。一緒にイルミネーションを観に行きたかったけど、誰かに見つかったらまずいので。でもせめてクリスマス当日に一緒に過ごしたかったから、それを受け入れてくれた彼には感謝しています」
もちろん個人差はあるが、女性はなぜか恋愛とクリスマスを関連づける。特にアラフォー世代は、若いころからクリスマスをひとりで過ごすのは寂しすぎる、と意識させられてきたからだろうか。
「誕生日は1日だけだから少しずれてもしかたがないですよね。でもクリスマスは、イブイブとイブと当日があるから、どこかで好きな人と一緒に過ごしたいと思うんです」
いつかクリスマスを旅先で迎えたいねと彼は言ったそうだ。
「家族とたっぷり楽しんだ次の日に、彼と一緒に過ごせるのはありがたいです。彼が先だとどうしても子どもたちに対して罪悪感が募るから」
今のところは家族優先で、と彼とも話し合っているというアサミさん。彼と長くつきあっていきたいと微笑んだ。
東京で逢瀬を楽しむカップルも
東京でイベントに参加すると偽って。
クリスマス時期はイベントも多い。とある地方在住のヨシミさん(44歳)は、東京で彼と会う算段をしている。それも25日だ。
「イブはホテルもいっぱいで高いせいもありますが、やはり連休だからお互いに家族と過ごしたほうがいいだろう、ということになって」
彼は1歳年下で既婚。自宅も車で5分程度。お互いに結婚しているから、人目を気にして地元ではあまりゆっくりと会えないのだという。
「地元で会うとしたら、それぞれ車で少し離れた町まで行くしかないんです。だから今回は、私は東京で友だちに会って一緒にイベントに行くということにしています。私は、かつて東京の大学に行っていたので、その言い訳はきくんです。彼も東京で勤務していたことがあるので言い訳できる。東京のような人の多いところのほうが、かえって目立たないでしょ」
25日に会うことになっている友だちにはアリバイも頼んである。その友だちは実際、イベントに行くらしいので、その話も教えてもらうことになっている。準備は万端である。
「もちろん、いいことをしているとは思っていません。彼とは3年越しのつきあいです。お互いの子どもが同じ小学校で……。だからこそ会いたいけど会えないストレスが募るんですよね」
いわゆるご近所不倫である。危険は大きい。だからこそ燃えるし、なんとか会いたいという思いも強くなる。
「私もやはりクリスマスは重要だと思う。クリスマスを好きな人と過ごすことが大事なんです。なにより、町の雰囲気がステキでしょう? 東京で彼と落ち合ってイルミネーションを一緒に見て気分を盛り上げて夕食。そしてホテルに泊まります。今年最大の私のイベントですね」
結婚して17年、夫とうまくいっていないわけではない。だが、夫とイルミネーションを一緒に見たいとは思わないそうだ。
「クリスマスは恋愛相手と楽しみたいですもん。ふたりともなにごともなく東京へ行けるよう祈る思いです」
このような不倫カップルが、毎年大勢いるのだろう。