株主優待/戸松信博オススメの株主優待レポート

ビックカメラの株主優待はお得?長期保有で枚数増加!

使い勝手が良く、利回りも高いビックカメラの「お買物優待券」がもらえる株主優待。ネットでも使えて個人投資家に非常に人気のある株主優待銘柄です。そんな同社の株主優待が本当に魅力的なのかどうかに迫ります。

戸松 信博

執筆者:戸松 信博

外国株・中国株ガイド

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ネットでも使える!ビックカメラ<3048>のお買物優待券がとてもお得!

使い勝手が良く、利回りの高いビックカメラの株主優待。個人投資家に非常に人気のある株主優待銘柄です。

使い勝手が良く、利回りの高いビックカメラの株主優待。個人投資家に非常に人気のある株主優待銘柄です。

ビックカメラ<3048>は大都市圏のターミナル駅周辺に大型店舗を展開し、コジマ、ソフマップなどを傘下に擁する家電量販店大手です。家電販売の生垣を超え、取扱商品は、医薬品や化粧品、日用品や食品までを取り扱っている点が特徴で、異業種との子ラボや家電を脇役にした新業態のスタートなど、柔軟性に富んだ事業展開ができるチャレンジ企業です。

PB商品やEC事業を強化しており、収益性アップに繋がる取組みを進めています。特に同社の業績に貢献すると見られるのが、物流システムの統合です。業務効率の改善、サービス向上、品揃え拡充と在庫圧縮など、企業の生産性アップに貢献するものになると思われます。新しく大規模物流拠点も稼働したことで、インターネット販売事業が強化されるでしょう。

インバウンド需要の取込もしっかりできているようで2015年と同等の売上を記録しており、将来的な業績寄与にも期待できます。2018年8期の見通しも増収増益と明るい。財務基盤も改善が続いており、好印象です。将来性と業績改善の継続を加味すると現在の株価には上昇余地があると思います。株主優待の内容もよく、インカムゲインとしても注目したい銘柄です。

今回はそんな同社の株主優待が魅力的なのかを検証していきたいと思います。

【銘柄名】ビックカメラ
【市場:コード】東証1部<3048>
【予想配当+予想優待額面利回り】:4.4%
【2017年12月1日株価】1414円
【株主優待獲得最低投資額】 100株=14万1400円
【今期予想現金配当(1株あたり)】12円
【株主優待権利確定月】 2月末、8月末
【優待内容】株主様お買物優待券(1,000円券)
※株数や年数によって枚数が異なります
※詳しくは同社のHPをご覧ください。
※今回は100株を購入して2年以上保有し、長期保有株主向けの優待制度を利用して年間で5000円分の株主お買物優待券を獲得したケースを想定しています。株主優待は5000円で評価し、利回り計算を行っています。


家電量販店の枠組みにはまらない家電量販店大手

家電量販店大手。1978年、カメラとカメラ関連商品の販売から創業し、音響映像商品、情報通信機器商品、家庭電化商品、ゲーム・時計・玩具などに取扱商品を拡大。「都市型」×「駅前」×「大型」を中心とした店舗出店を進め、大都市圏のターミナル駅周辺などで大型店舗を展開する大手家電量販店に成長しました。

また事業提携やM&Aで事業基盤を拡大し、現在傘下に、ロードサイド型家電量販店を展開するコジマ、パソコン製品を扱うソフマップ、日本BS放送などを擁します。

同社の特徴であり強みとなっているのが、家電量販店でありながら、化粧品や日用品、薬や食品などの「非家電品」を購入できる点です。これは同社の株主優待の魅力を一層際立たせます。

家電販売にこだわらない柔軟性に注目~新分野に活路見出す~

同社は、これまで、家電売り場のあちこちに書籍販売コーナーを設けるなど異業種商品の導入によって、停滞化した家電量販店の雰囲気に新鮮な風を吹き込むような取り組みをしてきました。

なかでも話題になったのは、「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングとのコラボ店「ビックロ」でした。例えばユニクロの婦人服売り場にたこ焼き器が置いてある、ユニクロの服を着せたマネキンがカメラを持っている、という光景を思い浮かべて頂きたい。こうすることで普段は家電に興味のない人が家電に触れることになり、新たな客層を開拓することができるのです。またこうした異業種のコラボはSNSで話題に上りやすく、宣伝効果も得られ、家電量販店のイメージを刷新することに繋がりました。

同社は1978年創業の老舗であることから、古い印象もありますが、常に話題になるような新鮮な試みをやっていることについては注意して見ていきたいところ。業界の常識を覆し、新たな業態を生み出した企業には少なからず将来性があるからです。将来性は必ず株価に織り込まれるわけですから。

そして、つい先日にも注目したい動きがありました。(もっともIRなどでは計画が公示されていましたが、具体的にニュースなどになることで、投資家の注目を集めることになります)

11月28日、同社はこれまでにない新業態の「ビックカメラセレクト原宿店」をオープンしました。女子中高生や女子大生、訪日外国人観光客(インバウンド)にターゲットを絞った、同社でも新しい業態です。
そして、商品構成が家電量販店とは思えない構成で、化粧品や薬、日用品をはじめ、おもちゃやお菓子まで並び、そうした「非家電」が全商品の7割を占めると言います。

この1号店の出店地域はマツキヨやコクミンドラッグなどドラッグストアがひしめき合う化粧品・薬の激戦区です。このようなエリアで出店するには何か特別な勝ち目となる強みがなければなりません。ここで思いつくことは、そうです、同社が家電量販店だということ。家電量販店として化粧品と合わせ化粧品と美容家電を合わせた商品提案ができるという差別化戦略で仕掛けたのです。

1号店は実験的な出店で、反応を見ながら店舗数を増やしていくとしています。

専門商品群の他のカテゴリーの品揃えを増やすことで成功したビジネスモデルといえば、ドラッグストアでしょう。ここ数年小売セクターでもっとも成長しています。ドラッグストアは、医薬品の他に化粧品を取扱い、今ではスーパーやコンビニと同じく住民を取り込もうと食料品の取り扱いを拡大しています。これで来店頻度が高くなり購入金額があがり、なんといっても存在感を高めることができます。

家電量販店も、国内需要が買替メインで市場成長があまり見込まれない中、そうした方向にあるように思えます。

2018年8期は白物家電の好調、インバウンド売上、EC売上の増加を見込む

2017年8月期の業績は売上が1.5%増の7906億円、純利益が12.7%増の136億円でした。デジタルカメラ、パソコン、スマートフォン等がやや低調だったものの、冷蔵庫、洗濯機、エアコンといった高価格な白物家電、テレビ等が堅調に推移し、総じて業績は堅調に推移。なお、純利益の伸びが大きいのは、非支配株主に帰属する純利益が前期比35.9%増、法人税が12.4%減となったためです。

2018年8月期の見通しについて同社は、テレビや家庭電化商品全般の好調な伸び、また同社の特長である非家電分野においても医薬品・日用雑貨、玩具、スポーツ用品、酒類・飲食物、メガネ・コンタクト等で堅調な伸びを予想しており、増収増益の見通しです。

また利益面ではPB商品の強化やコジマとの物流統合などによる生産性の向上が業績に寄与してくると見られます。

同社の株主優待はお得!

2018年8月期は物流システムの統合によって、成長事業として強化してきたインターネット販売事業が拡大すると見られるほか、インバウンド売上の拡大も期待できるかと思います。新業態の動向も、これが成功すれば事業拡大に踏み切るとのことから注目したいところです。

2017年8月期末の財務状況は、自己資本比率が34.9%、有利子負債が約773億円。200億円の現金等を考慮したネットDEレシオは0.47倍と問題ありません。流動比率1.15倍、当座比率0.34倍、固定長期適合率0.89倍と支払い能力にも特段問題はないでしょう。財務基盤は継続して改善しています。

業績見通しも明るく財務内容も心配のない同社ですが、株主優待も魅力的です。利回りが比較的高いことはさることながら、ここまでに書いてきたように、単なる家電量販店ではないために、利用できる商品や店舗も多いですし、ネットサイトでも利用できる点は大きいと思います。更に長期保有株主に対する優遇制度もマル。長期で株主優待を獲得するために購入を検討しても良い銘柄と思います。

参考:日本株通信

※記載されている情報は、正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。予告無く変更される場合があります。また、資産運用、投資はリスクを伴います。投資に関する最終判断は、御自身の責任でお願い申し上げます。
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