兼業主夫のパパがパートを始めました!
次男の入学を前に、外で働くことに
兼業主夫になってからずっと自宅中心の生活をしてきたので、通勤と昼休みのある生活が新鮮です!
そろそろ外で働きたい!いや、働かねば
塾騒動で想定外の展開に
でも、本人がやりたいものを頭ごなしに否定するのは私の子育てポリシーに反します。そこで塾の説明会に足を運び、その授業のおもしろさと授業料の高さに驚きました。
「私立コース」と「国公立コース」では教育費がまったく違うという話を耳にしたことはありました。でも、うちは少なくとも中学は公立に進むと考えていたので、私立コースのことなど考えたこともなかったのです。
お金は最低限あればいいと思っていた我が家に、変化が必要になりました。とはいえ、サラリーマンの妻の給料が急に上がることはありません。一方フリーランスの私も、体力で稼いでいた部分が大きく、収入アップは望めませんでした。むしろ、40歳を目前に、体力の低下(=収入の低下)を考えなければならない時期でした。
そこで初めて、「就職」の2文字が頭に浮かんだのです。当時次男は保育園の年中クラス。あと1年ちょっとで小学校に入ります。そうすれば、また自分も外で働けるかもしれません。
でも、やりたいことがわからない……
やりたいことって何だっけ?
いろいろな人にヒアリングをするうちに、自分のやりたいことはやはり「モノづくり」なのだと実感するようになりました。
再就職の厳しさを知る
ひとたび降りてしまうと元には戻れないのか?
求められるスキル以前に、労働条件が合わないのです。次男の入学で送迎生活から解放されるとはいえ、やはり習い事や突然の熱、保護者会などのことを考えると、残業はできないし、平日に休まなければならないことが必ずあります。面接やメールでそのことを伝えると、「当社は残業前提なので」「会社の近くに引っ越してください」などという答えが返ってくるばかり。
マミー・トラックを実感
多くの女性が抱えてきた問題
10年のブランクと、子育てによる時間的制約。自分の置かれている状況は、まさにそれだと思いました。マミー・トラックは、確実に存在しているのです。
多くの女性がこのような経験をしていると思うと、やるせない気持ちになりました。子育てでキャリアを中断したためにやりたいことができず、耐えている人が多いことを身をもって実感したのです。
その後、何とか知り合いの伝手をたどり、興味深い仕事を見つけることができました。それでもやはり、いきなり正社員のポジションは難しく、時間的自由がきくパートという形でのスタートとなりました。現在は、何とか正社員への道を切り開くべく、がんばっているところです。
マミー・トラックは女性だけの問題?
夫婦でお互いのキャリアを話し合おう
でも、それって本当に女性だけの問題なのでしょうか。パートナーの出産後も、男性はそれまで通りの働き方を続けていればいいのでしょうか。
――そうではない、と私は思います。出産・育児をきっかけに、夫婦でよく話し合ってお互いのキャリアを考えれば、男性も働き方を見直す必要があるはず。そこに気がつけば、マミートラックは自然と消滅するような気がします。だって、女性だけの問題ではなく、子を持つすべての人の問題になるのですから。
男だからとか女だからという理由ではなく、夫婦それぞれのやりたいこと、生きたい生き方を、ときどき確かめ合い、尊重し合うことで、どちらかに負担が偏らない、生きやすい世の中が実現すると信じています。