ボーナスも活用して来年から貯蓄のできる家計に
ボーナスシーズンです。あれを買おう、旅行に行こうと、胸がわくわくしますね。でも、ちょっと待ってください。今年のボーナスはいつもと違う取り扱い方をしてみませんか。ボーナスを活用して、これからちゃんと貯蓄のできる家計にするのです。たった3つのステップで簡単に実行できます。でも、その前に、なぜ貯められないのかを考えてみましょう。
貯められない人にありがちな2つの原因
なかなか貯められない人の原因は2つあります。一つは、「貯めては崩す」を繰り返すことです。
「忘年会シーズンで予想外の出費がかさんで」「結婚式が立て続けに3件もあって」
「お盆の帰省代が必要で」などなど。
臨時支出があったので仕方なく、せっかく貯めたお金を取り崩してしまいます。
でも、これまでの人生を振り返って見てください。年末になれば忘年会があるのは毎年のことだし、冠婚葬祭も年に何度かはあると予想がつきますね?お盆やお正月の帰省は、まず必須としておくべきですね?
多くの場合、臨時支出というのは、あらかじめ想定して予算化しておくべき支出です。まずは、「臨時支出=予期せぬ支出」という意識を変えることが大切です。
年間の臨時支出は予算化してボーナスで貯める
「貯めてはとり崩す」をなくすためには、毎月ではないけれど、「毎年必ずある支出」を前もって予算化しておくことことです。例えば、一括で支払っている保険料、帰省のための費用、冠婚葬祭費用、旅行などの娯楽費などです。さらには、被服費、化粧品代などもある程度予算化しておくとよいでしょう。年間の臨時支出を書き出してみてください。
お金が貯められない人の二つ目の原因は、自分が毎月一体いくら使って良いのかがわかっていないことです。毎月のあなたの収入は、「今月使うお金」と「未来に移動させるお金」とに配分しなければなりません。未来に移動させるお金というのは「貯蓄」です。今のあなたの収入は、現在の生活のために使いますが、同時に、将来のあなたの生活費でもあるのです。
手取り年収から、「1年間に貯蓄する金額」と、「年間臨時支出の合計額」を引いて、12ヶ月で割ったものが、あなたが毎月使っても良いお金となります。式にすると次のようになります。
1年間の手取り収入(可処分所得) — (年間必要貯蓄額 + 年間臨時支出額)÷ 12ヶ月=毎月自由に使えるお金
お金を貯められない人は、この「毎月自由に使えるお金」がいくらなのかがわかっていないということなのです。
ボーナスをきっかけに貯められる家計に大変身
貯められない家計を貯められる家計にするために、ボーナスは「チャンス」です。ボーナスを活用して、来年から貯められる家計に大変身させましょう。3つのステップで実行していきます。- ステップ1 臨時支出を管理する口座を作り、先ほど計算した「年間臨時支出額」をボーナスから貯蓄する
- ステップ2 毎月の必要貯蓄額を計算して、毎月その金額を貯めるようにする、足りない場合はボーナスからも貯金する
あなたの必要貯蓄率は?人生の中での「お金」の考え方
計算するのが難しそう!と思ったあなた、ご安心ください。こちらのホームページに6つの数字を入れるだけで簡単に「必要貯蓄率」を計算できるツールを準備しましたので、「必要貯蓄率」を求めると、実際に貯めなくてはならない1年間の「必要貯蓄額」を求めることができ、毎月いくら貯蓄をすれば良いのかすぐわかります。
- ステップ3 つみたてNISAの口座を開設してボーナスからも投資、少しずつお金を増やしていく
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金融庁のサイト「つみたてNISA」
つみたてNISAの対象は投資信託ですが、世の中に6000本ほどある投資信託(ファンド)の中から、金融庁が、設定したコストなどの条件を満たした124本(2017年11月22日現在)に絞り込んでいます。
また、東京をはじめ各地で「つみたてNISA」をきっかけにより多くの方に資産形成に関心を持ってもらうために「つみたてNISA Meetup」を開催しています。誰でも参加できますので、この機会に参加して勉強してみるのもいいと思います。
来年からは貯められる家計に
今年のボーナスをいつもと違う使い方をすることで、せっかく貯めたお金を取り崩すことがなくなり、お金が貯まるようになります。現役時代に働いて得るお金の一部を将来に備えて貯め、老後はその蓄えで生活するというのが、人生の中においてのお金の流れです。「稼いで、貯めて、取り崩す」が基本です。「つみたてNISA」制度で、長期で、世界中の株式に投資をするファンドを持っていれば、世界経済の成長の果実を得ることが期待できます。お金にもしっかり働いてもらいましょう。