好決算が相次ぐ高級化粧品メーカー6銘柄をピックアップ
決算発表がたけなわですが、半導体関連や工場ロボットなどの省力化に絡む企業、ゲーム関連などの好調が目立っています。いずれもハイテク分野で、日本の技術力が業績に繁栄されています。まあ、順当なところといえるでしょう。こうした中で、目を引くのが高級な化粧品を扱っている企業です。まだまだデフレを脱却していない日本ですが、インバウンド関連の復活と、比較的生活に余裕のある国内のシニア層がけん引役になっているようです。例えば今年10月上旬の中国の国慶節(建国記念日)を祝う大型連休では、インバウンド客が日本を訪れ、特に百貨店の化粧品売り場がにぎわいました。インバウンドといえば、前回ブームとなった2015年前後は紙おむつや炊飯器といった日用品や家電などが中心でした。しかし、それらがネットで購入できるようになった今、「メイド・イン・ジャパン」で高品質な化粧品に注目が集まっているようです。中国以外でも、アジア地域の発展で個人の所得が増加していることも、化粧品人気を押し上げています。
シワ改善クリームは品薄も
一方、国内シニア層ではシワの改善に効果があるクリームなどが人気となっています。ポーラオルビスホールディングス傘下のポーラが日本で初めてシワを改善する効果を認められた薬用化粧品「リンクルショット メディカル セラム」(税込み1万6200円)を今年1月に発売したのがきっかけです。有効成分を真皮に届ける手法を開発しました。追随した資生堂の「エリクシール シュペリエル エンリッチド リンクルクリームS」は表皮内の水分量を高めて硬くなった肌を柔軟にし、シワの改善効果があると認められています。価格は税込み6264円。高価格帯ではありますが、相対的に生活に余裕のあるシニア層などに受け入れられています。店舗によっては品薄になっているほどだそうです。
今回は、こうしたインバウンド、シニア層向けに売上高を伸ばしている企業をご紹介します。