「時間ができたら」ではいつまでたっても片付かない理由
忙しいと、次第に散らかっていく部屋に憂鬱な気分。「週末、時間ができたらまとめて片づけよう」
と思っていても、肝心の週末まで仕事が残ってしまったり、うれしいお誘いがあったり、お出かけすることになり、片づけの時間が取れなくなったり……そんな週末が何度か続くと、お部屋は壊滅的な状態になっていきませんか?
「時間を作る」のはやめよう!
「片づけには、まとまった時間が必要」という思い込みは、かえって片づけや掃除を後回しにし、散らかりを蓄積してしまいがちです。忙しい人ほど、まとまった時間を確保するのではなく、毎日の生活同線の中に片づけ・掃除を組み込んでしまい、「ついでに」済ませる習慣をつけた方がいいのです。では、どうやって?
ファミレスの店長の教え
ガイドは若い頃、ファミリーレストランでアルバイトをしたことがあります。10代の気が利かない頃のこと、お水をこぼしたり、コップを割ったり、バイト仲間や店長さんには迷惑をかけました。しかし、失敗以上に、とにかく効率が悪いのです。テーブルには空いているスープカップやサラダボウルがあるのですから、お料理を提供したついでに持って帰れば、わざわざまた食器を下げに行かなくてもいいし、お客様はテーブルを広く使えます。なのにガイドときたら、セカセカとそのまま戻ってきてしまっていたのです。これには店長さんも大目玉。
「いいか? 何か持って行ったら、必ずついでに何か持って帰ってこい!」
叱られて半べそのガイドでしたが、今思えばこれは実にまっとうな指導で、以来その教えを思い出すたび実践して今に至ります。叱ってくれた店長さんには、感謝の気持ちでいっぱいです。
ついで片づけ・掃除のコツ1:手ぶらで帰るな!
飛行機だってトラックだって、空荷で帰ったりしませんよね(石油タンカーは別)。どうせ帰るなら、何でもいいから運んで帰れば燃料代の足しになるでしょう。これって、片づけも同じこと。どうせ立ち上がるなら、そのついでに何か片づけられるものを見つけて、1つでも2つでもいいから片づけてしまうのです。少なくともそれ以上散らかることはありませんし、動くたびに片づけていけば、散らかるのは遅くなり、片づけるべきものは少なくなります。「あとでまとめて」片づける時間も少なくて済みます。
ついで片づけ・掃除のコツ2:カゴや袋を活用する
洗濯物用のカゴや、大き目のレジ袋を片手に持っていると、目についた「片づけるべきもの」をどんどん詰め込むことができます。詰め込んだら、家の中を移動しながら本来あるべき場所にどんどん戻していきます。「私は宅配業者……」と思い込みながら、散らかったものを「配達」していけば、あっという間に片付いてしまいます。
ついで片づけ・掃除のコツ3:同じものの島を作る
時間や気力がなくて、2の「配達」ができないこともあります。そんな時は、「配達」できなくてもいいので、「同じものの島」を作ります。「服は服」「本は本」など、大まかなアイテム別にカゴなどに入れて「島」を作っておくのです。次に立ち上がったとき、そのカゴを抱えてクローゼットなり本棚の前に行けば、あとは「配達」するだけ。
ついで片づけ・掃除のコツ4:散らからない置き方のクセをつける
出しっぱなしでもいいのです。どうせ置くなら、ついでに、1つだけアクションを増やしましょう。服を置くなら、簡単に畳んで置く。本を置くなら(大きさ順に)重ねて置く(書類も)。
小物(文具やカギなど)を置くならテーブル等の隅に向きを揃えて置く。
どんなにたくさんのものがあっても、そこに規則性がある限り、部屋は散らかって見えません。
ついで片づけ・掃除のコツ5:捨てるものをスキャンする
今、座っている場所から見える範囲に、「これは捨てた方がいい」「これは捨てても困らない」ものが見えますか?トイレにいく時でも、キッチンに飲み物を取りに行くときでもいいので、その「ついでに」、ゴミ箱まで持っていき、捨ててください。
目をスキャナーとして、つねに捨てるものをマークしておくと、不要なものがたまらずに済みます。
ついで片づけ・掃除を徹底して、休日は片づけない&遊ぶ!
せっかくの休日を、平日に溜まったお片づけや掃除で終わらせてしまってはもったいない。休日はムリしてでも思い切り遊びましょう! 片づけられない理由の一つは、疲れているから。その疲れはたいてい、身体的なものというより、精神的なものなのです。リフレッシュして元気になれば、「出しっぱなし、やりっぱなし」も減り、お部屋は次第に整っていくはず。そのためにも、立ち上がったついでに、目についたものを何か一つでいいので、お片づけしてみてください!