保険や共済の存在意義って?

家計のことを思えば、掛け金は必要最小限の額で

家計のことを思えば、掛け金は必要最小限の額で

保険や共済のもっとも本質的な価値とは何でしょうか。私は掛け金と保障額の差が大きいことに尽きる、と考えています。たとえば、保険料は一括払い99万円で、がんと診断された時に100万円支払われる「がん保険」に魅力を感じるだろうか?と想像してみるとわかりやすいでしょう。

日常的に負担しやすい料金で、それなりにまとまった額のお金を用意できるところにこそ、保険や共済の存在意義があるはずなのです。
 

掛け金は安いほど好ましい

原則的に加入者全体の収支はマイナス

原則的に加入者全体の収支はマイナス

また、「加入者が支払うお金-運営側の経費=入院給付金などの原資」である限り、原則的に加入者全体の収支はマイナスになるのですから、同種の保障を持つ場合、保険や共済の契約に要する金額は少額であるほどいいはずです。つまり、掛け金が安いほど好ましいのです。

このような見解には、保険代理店の人などから「営業担当者によるコンサルティングの価値がわかっていない」「加入時より給付金などの支払い時のほうが重要。『安かろう・悪かろう』ではいただけない」といった反論もあります。

論理的だろうか?と疑問に思います。営業担当者は、顧客からコンサルティング料を受け取るのではなく、保険会社から商品の販売実績に応じて支払われる報酬で生計を立てています。報酬は「年間保険料×歩合」であることが多いので、顧客の負担が大きくなるほど潤うのです。あらかじめ顧客とは「利益相反」の立場ではないか、と常識で考えたいところです。

給付金などの支払いにしても滞りなく行われるのは契約の前提であり、価値をうんぬんするものではないはずです。給付に問題がある場合、それは正当な契約というより詐欺に近いものと考えられるからです。

2000年代半ばに起こった「保険金不払い」問題を振り返ってみても、保険料が相対的に高い保険会社のほうが不払いが少なかったといった事実はありません。
 

コストパフォーマンスの高い商品も

そんなわけで私は、保険や共済について、まずは安く利用できることを重視しています。実際、安いからといって保障内容が見劣りするわけではなく、相対的にコストパフォーマンスも高い、と感じる商品もあります。

たとえば、消費者の関心が高い医療保障の分野では、都道府県民共済(以下、県民共済と表記します)の生命共済「入院保障2型」があります。月々2,000円の掛け金で、18~60歳までの人は入院1日あたり1万円、手術の際は最大10万円といった保障が持てます。県民共済では、年度毎に剰余金の一部を加入者に払い戻すことにしているため、実質的な掛け金は1,400円程度(※)です。

※入院保障2型の割戻率実績(2016年度)/払込掛金の31.92%(全国平均)より算出

次のページでは「保険や共済の利用を検討する際、忘れてほしくないこと」を記していきます。