買いシグナル「三川明けの明星」とは
「三川明けの明星」、「三川宵の明星」といった言葉を聞いたことがあるでしょうか。「三川」とは、陽線の右上あるいは陰線の右下にそれぞれ十字線(あるいはコマ)が空(窓)を作り星が出たような形をとった後に、3本目に1本目とは陰陽反対の線が空を形成することを指します。このうち「三川明けの明星」は、下落トレンドの終焉を示す買いシグナルとして有名です。下落局面において大陰線が出た後、その右下に空(窓)を空けて十字線(あるいはコマ)が出現することで売り買いが拮抗し、三日目に再び空(窓)を空けて大陽線が現れ上昇局面に転換する場面を表しています。
今回はこの「三川明けの明星」の有効性を、システムトレードの達人を使って検証してみます。
「三川明けの明星」の検証方法
早速、「三川明けの明星」の有効性を検証します。この買いシグナルを具体的な言葉で表現すると、「下落トレンドにおいて、2日前に大陰線、1日前に下放れた十字線、当日に上放れた大陽線となる」ことを指します。よって、上記のような値動きをしている銘柄を翌日に買い付け、買ったその日の引けに手仕舞いした場合の成績を検証します。なお、今回は一例として、下落トレンドの定義として「終値と移動平均(25日)の乖離率が-10.00%より小さい」という条件式を採用し、2日前に現れた大陰線および当日に現れた大陽線の定義として「ローソク足の実体が2.00%以上」という定義しました。
検証の条件は以下の通りです。
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対象銘柄:全銘柄
買いルール:
・終値が100円以上
・終値と移動平均(25日)の乖離率が-10.00%より小さい
・2日前の日足が2.00%以上の陰線
・1日前の始値が1日前の終値と等しい
・0日前の日足が2.00%以上の陽線
・2日前の終値が1日前の終値より大きい
・0日前の始値が1日前の終値より大きい
上記全てを満たしたら、翌営業日寄り付きで買い
売りルール:
・買ったその日の引けで手仕舞い
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上記の売買ルールは、買いシグナルの翌日に買い付け、同日中に手仕舞いをするデイトレ型の売買ルールで検証を行いました。
では、検証結果を見てみましょう。
「三川明けの明星」の検証結果
勝率:52.78%勝ち数:304 回
負け数:272 回
引き分け数:60 回
平均損益(円):1,570 円 平均損益(率):0.78 %
平均利益(円):8,728 円 平均利益(率):4.36 %
平均損失(円):-6,085 円 平均損失(率):-3.04 %
合計損益(円):998,262 円 合計損益(率):499.14 %
合計利益(円):2,653,312 円 合計利益(率):1,326.73 %
合計損失(円):-1,655,050 円 合計損失(率):-827.59 %
プロフィット・ファクター(合計利益÷合計損失): 1.603
平均保持日数:0.03 日
検証結果を見てみると勝率は52.78%、平均損益が0.78%となっています。この検証結果から「三川明けの明星」を利用した売買ルールは有効であると言えるでしょう。
先ほどの検証は、「買ったその日のうちに引け成り行きで売る」というデイトレ型ルールでした。デイトレ型の場合、損失を被るリスクが小さい反面、保有期間が短いために平均利益が小さくなる傾向があります。より大きな利益を出したい場合は、保有日数を伸ばすなどの方法が考えられるでしょう。
今回の検証では、酒田五法の一つである「三川明けの明星」をご紹介しました。他にも買いのサイン、売りのサインといわれるチャートは数多くありますので、本当に有効なサインかどうか、ぜひ検証して確かめてみてください。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。