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もっと安心・安全を。新型ミライースが目指したもの

メディアで報じられる「ブレーキとアクセルの踏み間違い事故」によって、人々が自動車に求めるものが変化しつつあるようです。「買い物」や「日常の足代わり」に運転する人が多い軽自動車については、とくに「安心」を求める人が多くなってきているのだとか。提供:ダイハツ工業

小池 りょう子

執筆者:小池 りょう子

車ガイド

安全なだけでは安心ではない?
新型ミライースに加わった「+α」の安全装備とは?

ミライース
「第3のエコカー」のキャッチコピーでデビューしたダイハツ「ミライース」が、2017年5月9日に6年ぶりにフルモデルチェンジ。2011年の初代モデルは「30km/lの低燃費」「80万円を切る入り口価格」が注目されましたが、今回のモデルチェンジではその「低燃費・低価格」に+αの魅力として「安心・安全」が加わりました。

「燃費が良いのは当たり前。次は人間のミスによる『うっかり事故』を防ぎたい」という最近のニーズに応えるためには、「飛び出さない」「気づく&止まる」といった安全機能が必要です。新型ミライースには、アクセルとブレーキの踏み間違いや、物・人に反応し警告および緊急ブレーキをかける「スマートアシストIII」が標準仕様より6万円アップで搭載可能となりました。

「高い安全技術でも、低価格のクルマに付けられなければ、誰でも気軽に乗れる自動車にはなり得ない」

そんなダイハツのスモールカーづくりの考え方をもとに、使う人の日常に寄り添って開発した「安心で安全なクルマ」。それが新型ミライースです。

郊外で暮らす人にとって「クルマは一生涯の必需品」であり、年齢を重ねたから運転を止めろと言われるのは「生活の足を奪われること」と同じ。しかし、70歳以上の親を持つ世代としては「高齢で運転を続ければ、いつか交通事故の加害者になるのでは?」という不安は拭えません。高いクルマを買えば安全装備は付くが、それでは年金暮らしの家計を圧迫してしまう。もし、維持費の安い軽自動車に最新の安全装備があれば、安心して運転させることができるのに……そう思う人も多いのではないでしょうか。

そこで、加齢にともなうドライバーの「うっかり」をクルマがフォローするために、新型ミライースには「コーナーセンサー」や「オートハイビーム」も搭載されました。

「自分が乗りたい」と思えることはもちろんですが「子どもが高齢の両親に乗らせたい」と思えるクルマであることも、今後の軽自動車に必要不可欠なポイントなのです。
 

「低燃費は当たり前」
自動車に求めるものが変化している?

ではなぜ、新型ミライースは「安心・安全」を追求したのか? まず、この調査結果を見てみましょう。

マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティングが、2017年4月に「20歳~69歳の男女で自家用車を1台以上所有し、週に1日以上運転する人」を対象に、自動車についての調査を行い「自動車に求めるもの」を質問したところ、2位が「乗り心地のよさ」3位が「安全性・安心感」となり、「燃費の良さ」は4位。とくに「燃費の良さ」は2014年の前回調査より10ポイント以上落とす結果となりました。「燃費がいいのは当たり前」「燃費至上主義のクルマ選びはもう古い」そんな認識がユーザーの間に浸透しているのでしょう。

そして、自動車に求めるものの1位は年代を問わず「運転のしやすさ」という結果が出ました。
 
ミライース

(クロス・マーケティング調べ)


数々の自動車ユーザーを取材してきた私ですが、事故を起こすタイミングは「納車から1週間以内」が多いと感じています。理由を聞けば、シフトレンジの入れ間違い(Dに入れたつもりがRに入っていた)、自宅の車庫で感覚がつかみきれずにボディを擦った、思ったよりもアクセルを踏み過ぎたなど、単純な操作ミスによるものがほとんど。そんな「不慣れさ」から事故をした経験がある人は、自動車には「運転のしやすさ」を求めるのは当然だと言えるでしょう。結局、運転しやすいことは「安心・安全」にもつながるのです。

さらに、最近では高齢者の「アクセルとブレーキの踏み間違い事故」ばかりがメディアでクローズアップされていますが、私はこの事故パターンは高齢者だけではないと考えます。後部座席の赤ちゃんに気を取られて、信号待ちでブレーキを踏んでいたつもりが、いつの間にか足がペダルから離れ、ブレーキを踏み直したつもりがアクセルを思い切り踏んでしまった、というママたち(筆者自身を含む)の例もあります。教習車しか操作方法を知らない初心者ドライバーが、自家用車を初めて運転して操作方法を間違えてしまったなど、操作ミスによる事故はどの年代でも起こり得るのです。

とはいえ、やはり心配なのは身近な高齢者である親ですが「高齢だから運転技術が衰えている」「いつかアクセルとブレーキを踏み間違えるんじゃないか?」と、ストレートに指摘すれば、機嫌を損ねることもあるかもしれません。たとえ率直に言えたとしても、予想に反して「まだまだ自分の運転は大丈夫!」という自信満々な答えが返ってくることもあるでしょう。

そこで、ミライースはすべての世代からの「運転しやすい」「安全・安心」というニーズを改めて研究し「スマートアシストIII」のような、人間の操作ミスによる事故を抑えるための技術を搭載したのです。
 

新しいグループスローガンは「Light You Up」
モビリティライフに「光」と「軽やかさ」を。

ミライース
ダイハツは2017年、創立110周年に合わせてグループスローガンを「Light You Up」としました。この「Light」には「光」「軽やかさ」の2つの意味を持たせたそうです。

一つ目の「光」は「今まで光が当たってこなかった細部を照らす」の意味もあります。自動ブレーキなど、最新の安全技術は、低価格のクルマに搭載されなければ意味がないと、本来光を当てるべき場所に気づいたことで、新型ミライースには「スマートアシストIII」のような技術が6万円台という廉価で搭載できるようになりました。

二つ目の「軽やかさ」は「本当に必要なものだけを選ぶ、環境と家計への負担がライトなモビリティライフの提案」の意味。ミライースの「Light」なところは、操作のしやすさを追求した運転席や、大人4人がゆったり乗れる居住性などをシンプルにまとめ上げ、無駄を省いたところ。まさに今の断捨離時代に合った「ミニマリスト(最小限で暮らす人)」をクルマで体現したとも言えるのではないでしょうか。本当に必要なものだけをしっかり残し、不要なものは削ぎ落した「ライトなクルマ」だからこそ、コストのかかる「最新の安全装備」を廉価で搭載できました。

ライトと言えば、旧モデルよりも80kgの軽量化をさせた点も重要ポイントです。ただでさえ軽量な軽自動車でメタボ男性1人分の重さをなくしたのも、メーカーの相当な努力があったからこそ。

さらに「1人でも多くの方に、安全・安心をお届けする」目的のもと、ダイハツでは「みんなの安全安心プロジェクト」がスタート。今後は「スマートアシストIII」を幅広く展開し、「飛び出さないをアシスト」する誤発進抑制制御機能(前方・後方)や「気づく&止まるをアシスト」する衝突警報機能(対車両・対歩行者)、衝突回避支援ブレーキ機能(対車両・対歩行者)を体験いただき、予防安全機能が当たり前の未来を目指していくそうです。
 

つまり、ミライースって
「すべての世代が求めるものがギュッと詰まったクルマ」

ミライース
私は20年近く「クルマと人」に関わる仕事をしてきましたが、この10年ほどですっかり軽自動車に対するイメージが変化したと感じます。「安っぽい」「加速しない」「ぶつかったら終わり」「普通乗用車を買えない人が買うクルマ」「おしゃれじゃない」といったネガティブ評価のオンパレードだった軽自動車。しかし、最近になって「これが軽自動車?」「速い!」「高級感がある!」など、改めて評価する声が増えたと実感しています。

クルマを買い替える平均サイクルが10年を超える昨今ですが、クルマ側の技術や、デザインの進歩は目覚ましいものがあり、それを逆に使いこなせないユーザーも増えているようです。年配の方に聞くと、携帯電話を古いガラケーからスマホに換えないのと、20年以上も同じクルマに乗り続けている理由は同じ。「慣れた感覚が変わることがストレスになる」から。

「クルマは新しすぎても、何もありがたくない。すぐに運転に慣れることができるクルマがいい」高齢の自動車ユーザーはそう言います。その点でも、新型ミライースの「昔からあるメーターの位置とデザイン」「ストレート式のシフトレバー」「すべてのスイッチ類に手が届きやすいインパネ」なども、慣れた運転感覚を変えたくない、というユーザーに十分に訴えられるポイントになるはずです。

20年前のクルマからでも違和感なく乗り換えられ、運転しやすく、すぐに慣れる。自動車の進化ばかりを取り上げる自動車メディアでは報じない「新型ミライースの魅力」は「シンプルであること」だと感じます。

緊急ブレーキや、アクセルとブレーキの踏み間違いを防ぐ「スマートアシストIII」は、高齢ドライバーだけのものではありません。赤ちゃんと一緒に移動するママにとっては、子どもに気を取られる一瞬で起こしがちな事故を防げますし、初心者ドライバーにとっては、不慣れな操作感覚が引き起こす事故を防いでくれるので、すべての世代が必要としている機能です。

40代、50代は、親の運転するクルマに乗っても、子どもの運転するクルマに乗っても、助手席で「ヒヤッ」とすることはないでしょうか? しかし、そこを指摘したところで、高齢ドライバーや初心者ドライバーの運転技術が向上するわけではありませんし、自分が常に助手席に乗ってあげられるわけでもありません。それなら、親や子に「低価格で安全なクルマ」を薦める方が、自分自身も安心できます。

「必要なものを、必要なところだけに」

人が本当に求めるものが、ギュッと詰まり、新車でも100万円とちょっとで買えるクルマを見ると、「あれもこれも付けたい」という煩悩を捨て、本当に必要なものだけをシンプルに選ぼうという気持ちにさせられます。

高級車やカッコいいクルマに乗ることが、ステイタスでもなんでもないと感じる人が多いこの時代、自分が自動車という生活ツールに求めるものを、いま一度考えさせてくれるクルマがミライースなのではないでしょうか。

提供:ダイハツ工業

■関連サイト
新・みんなのエコカー「ダイハツ ミライース」
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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