クロスカブはカブファンのための特別な1台

スーパーカブ

ホンダ(HONDA)のスーパーカブ

ホンダ(HONDA)のスーパーカブと言えば、日本を代表する商業車両。誰もが形を思い浮かべることができるのではないでしょうか? スーパーカブは立体商標に認められていて、日本では商業車両として確固たる地位を築いています。出前のバイクと言えば、スーパーカブを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

今やスーパーカブは世界中で愛されるバイクとなり、ビジネスユースだけでなくカスタムのベースやシティユースとしても使われることが多くなってきています。そんなスーパーカブには、排気量や仕様の違うバリエーションモデルが存在します。
タウンユースでも人気のリトルカブ

タウンユースでも人気のホンダ(HONDA)リトルカブ

スーパーカブ50、スーパーカブ50プロ、リトルカブ、スーパーカブ110、スーパーカブ110。そして今回インプレッションをお届けするクロスカブです。
一部マニアに人気のハンターカブ

一部のマニアに人気のホンダ(HONDA)ハンターカブ

過去にもスーパーカブにはさまざまなバリエーションモデルが存在しましたが、クロスカブはハンターカブというモデルの実質的な後継機となります。ハンターカブはスーパーカブをベースに、ちょっとした砂利道も走れるようにオフロードテイストが加えられた車両で、ブロックタイヤやアップタイプのマフラーが採用されました。

ハンターカブが国内販売されていた時期は非常に短く、輸出されることがメインとなっていましたが、マニアの間では非常に人気があり販売価格も高騰しています。
スーパーカブの最新バリエーションモデルがクロスカブ

スーパーカブの最新バリエーションモデルが、今回紹介するクロスカブ

街中でも見る機会が多いスーパーカブシリーズの最新モデル、クロスカブの走破性・快適性はどうなのでしょうか? 通勤で1週間試乗したインプレッションをお届けします。
 

クロスカブの装備は? 丸目一灯やリアキャリアにも注目!

タイヤサイズは2.75-17

タイヤサイズは2.75-17

クロスカブを前にすると、意外に車体が大きい印象を受けます。前後タイヤは17インチ。スクーターと比べると幅は狭いものの、インチの大きいタイヤが装備されています。
クロスカブのメーター

ホンダ(HONDA)クロスカブのメーター

メーターを見ると、車体に対して比較的大柄なメーターが装備されていますが、表示されているインフォメーションは必要最低限です。ウィンカーを出すと、リレーが「カチカチカチ」となってウィンカーの点滅を知らせてくれますが、このあたりもクラシックなクロスカブの雰囲気に合っています。
クロスカブのヘッドライトは伝統的な丸目一灯

クロスカブのヘッドライトは伝統的な丸目一灯

クロスカブのヘッドライトは丸型一灯タイプです。現在のスーパーカブは角型ヘッドライトが装備されていますが、今までのスーパーカブは丸型ヘッドライトが標準。そしてバリエーションモデルが角型ヘッドライトだったので、デザイン的には丸型のヘッドライトがしっくりくるような印象があります。
クロスカブのリアキャリアは非常に堅牢

クロスカブのリアキャリアは非常に堅牢

クロスカブのリアキャリアの最大積載量は、マニュアル等に記載がなかったので広報に確認してみたところ、60kgとのこと。大型のリアボックスや出前機を装着することもあるだけに、さすが堅牢な作りとなっています。積載という点では、1kgまで使用可能なコンビニフックも装備されています。
スーパーカブシリーズの定番undefinedレッグシールド

スーパーカブシリーズの定番 レッグシールド

さらにクロスカブのデザインの象徴とも言える装備が、レッグシールドです。カスタムのために外すこともあり、ハンターカブには装着されていませんでしたが、スーパーカブシリーズと言えば、レッグシールドの印象は強いでしょう。レッグシールドがあるために、膝や腿に当る風当たりは軽減され、小雨の際などには濡れるのをある程度防ぐ効果もあります。
クロスカブはサイドスタンドが出たままでもエンジンは止まらない

クロスカブはサイドスタンドが出たままでもエンジンは止まらない

クロスカブにはメインスタンドとサイドスタンドが標準装備されています。一般的なバイクはサイドスタンドが出ているとエンジンはかかりませんし、エンジンがかかっている状態でサイドスタンドを出すとストップしてしまいます。

しかし、クロスカブはサイドスタンドを出してもエンジンは停止しません。新聞配達の際などにサイドスタンドを出して新聞をポストに投函し、すぐに発進する姿を目にすることがありますが、商業車は短距離でのストップ&ゴーが多いためにこのような仕様なのでしょう。
クロスカブはキックスタートも可能

クロスカブはキックスタートも可能

エンジンスタートはセルモーターで可能ですが、クロスカブはキックでかけることもできます。バッテリーが上がってしまった際など、いざという時に安心できる装備と言えます。クロスカブのシート高は784mmと、スーパーカブに比べると若干高めの設定ですが、身長165cmの筆者でも両足がしっかりと接地します。シートに座れば前後サスペンションが沈み込むので、数値ほど足つき性は悪く感じません。

それではクロスカブに乗って走り出してみようと思います。
 

独特の乗り味がクロスカブ最大の魅力

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ホンダ(HONDA)クロスカブのサイドビュー

スーパーカブシリーズ最大の特徴と言えば、クラッチレバーがなく、自動遠心クラッチとロータリー式変速機構を備えている点です。クロスカブも当然この機構を備えています。

詳しい説明は省きますが、クラッチの操作ナシにギアチェンジが可能となっています。カブの操作になれるまでギアダウン時にクラッチがないので、回転を合わせずにシフトダウンしていると、変速のショックに驚くようなことも。

しかし踵でシフトペダルを踏んでいる間はクラッチが切れて、ペダルを離した際はクラッチが繋がる仕組みになっているので、あまり深く考えずアクセルを煽りながらシフトダウンすると、変速ショックが少なくなります。

停車時はクラッチを握ったりニュートラルギアに入れなくても、エンジンがストップしないのが特徴。4速からでも停車状態から走り出すことができますが、さすがになかなか前に進みません。

クロスカブは荷物を積むことを前提に設計されているので、低速トルクがしっかりとあり、1速からスタートすれば元気よく加速することが可能です。しかし2速からも充分に走る出すことができるので、穏やかに発進したいなら2速発進もOKです。
クロスカブのシーソー式チェンジペダルは最後まで慣れなかった

クロスカブのシーソー式チェンジペダルは最後まで慣れなかった

チェンジペダルはシーソー式。つま先でペダルを踏めばギアが2速、3速と上がり、4速まで上げることができます。踵でペダルを踏めば逆にギアは下がりますが、車両停止時は4速の状態からもう一度つま先でペダルを踏むと、ニュートラルに入る設計となっています。

前後17インチのタイヤと各断面パイプフレーム、そしてストローク量の大きい前後サスペンションのおかげで、走行時の直進安定性は優れており、安心感があります。

エンジン自体の実用域は80km/hぐらいまでといったところ。商業車がベースとなっているだけあり、発信時のトルクはしっかりとあるので、下道で車の流れにのるのは全く問題ありません。60km/hでの巡航はかなり余裕があります。

タイヤは幅2.75(70mmぐらい)の細身を装備していることもあり、動きも軽快です。コーナリング時はスクーターを運転している感覚というより、バイクを運転している感覚に近く、違和感はありません。
クロスカブのブレーキは前後ドラム

クロスカブのブレーキは前後ドラム

ブレーキは前後ドラムブレーキですが、必要にして充分。もともとスピードをガンガン出して走るバイクではないので、制動力に不満を感じることはないでしょう。
 

クロスカブは速く走らなくても気持ちがいい!

クロスカブundefinedリアビュー

ホンダ(HONDA)クロスカブのリアビュー

クロスカブではありませんでしたが、以前にもスーパーカブに試乗したことがあります。かなり前だったと記憶していますが、今回試乗した中で変わらない部分と進化した部分があるように思いました。

変わらない部分はエンジン。最近の原付2種スクーターは、性能がどんどんアップしています。ホンダのeSPエンジン、ヤマハのブルーコアエンジン、スズキのSEPエンジンなど、各社原付2種系に使うエンジンの開発には力を入れています。
クロスカブのエンジン

クロスカブのエンジン

しかしスーパーカブのエンジンは、以前からあまり変わってないように思います。むしろ意図的に変えてないようにも思うのです。スーパーカブのエンジンは以前から堅牢で燃費に優れた優秀なエンジンです。

変わった部分は足回りのセッティング。以前のスーパーカブは独特の乗り味がありました。しかしクロスカブの乗り心地はスクーターよりも、一般的なバイクに近くなってきました。バイクのように車体を倒しながらコーナリングを楽しむなんてことも、意外とできちゃいます。

アイデンティティとも言えるエンジンの良さはそのままに、乗りやすく改善されていっているカブシリーズ。

カブを製造するホンダ(HONDA)と郵政は、電動二輪車を用いた郵便配達のインフラ整備の協業を決定しました。EV化されたカブが郵便配達をする姿を見るようになるのも、遠い未来ではないのかもしれません。しかし名機を積んだスーパーカブシリーズも作り続けてほしいものです。
 

クロスカブをカスタムするなら

クロスカブのベースは商業車なので、リアキャリアは頑丈にできています。どうせなら荷物をガッツリ積んで、キャンプに行くときにも使ってみたいところ。長距離走るなら、ウィンドスクリーンは装着しておきたいところです。デイトナのスクリーンは、10段階に角度調性が可能。素材は強度に優れたポリカーボネイトです。色もクリアとスモークから選ぶことができるのでおすすめです。
  オフロードバイクのイメージがあるクロスカブですが、さらにイメージを強くしたいならアップタイプマフラーがおすすめ。見た目も大きく変わり、JMCA・政府認証マフラーなので安心感もあります。ステンレスの質感も良い感じです。
  クロスカブにリアボックスを装着するなら、街乗りで使えてキャンプの時にはリアボックスの上にさらに荷物が積めちゃうGIVIのE43NTL-ADV モノロックがおすすめです。容量が43Lなので、ヘルメット+レインウエアは楽に収納可能。さらに天板がフラットで荷掛けするためのフックをかける箇所が4箇所ついています。
 

クロスカブでタンデムはやや難易度が高い

クロスカブのリアキャリア部分に装着するシートやダブルシートは販売されているものの、クロスカブにはタンデムステップが装着されていません。そのため定員は1名に設定されています。乗車定員が1名の車両を正規の手続きで2名に変更するのは難しいところ。またクロスカブにタンデムステップを装着するためには、スイングアームに加工して装着するしかありません。そのためクロスカブをタンデムできる仕様にカスタムするのはあまりおすすめできません。
 

クロスカブのスペック詳細

通称名:クロスカブ
型式:EBJ-JA10
全長×全幅×全高:1945mm×815mm×1150mm
シート高:784mm
車両重量:105kg
乗車定員:1名
総排気量:109cc
最高出力(kW[PS]/rpm):5.9[8.0]/7,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm):8.5[0.87]/5,500
燃料タンク容量:4.3L
燃料消費率(km/L):62.5(60km/h定地走行テスト値)

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