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「ズーマーX」試乗レポート! 気になる燃費や走行性能は?

「ズーマーX」を試乗レポートと合わせてご紹介します。独特なスタイルやカスタムのしやすさで大人気の50ccバイク、ホンダ・ズーマーの派生モデルである原付2種110ccバイク「ズーマーX」。気になる街中走行時の燃費、おすすめのカスタム方法についても詳しく解説いたします。

相京 雅行

執筆者:相京 雅行

バイクガイド

「ズーマーX」は110ccの原付2種! 元祖ズーマーとどこが変わった?

ズーマーX

ズーマーX


ホンダ・ズーマーは2001年に登場し、独特なスタイル、改造のしやすさなどが支持され人気車種となった50ccの原付バイクです。

燃料の供給方式がアナログ方式からコンピューターの制御がはいったインジェクション方式に変わった以外は車体に大きな変更が加えられないまま、現在でも販売されていますが、今回紹介するのは2013年6月14日に発売された、ズーマーの派生モデルとなるズーマーX。

元祖ズーマーが50ccの原付クラスなのに対して、ズーマーXは110ccの原付2種クラスとなります。
 
ズーマーX フリースペース

ズーマーX フリースペース


ホンダはズーマーXを「ネイキッドスクーター」というジャンルで定義しています。

ネイキッドとは、裸、むき出し、ありのままという意味があり、バイク業界でネイキッドバイクと言えば、カウルと呼ばれる外装で車両全体が“包まれていないバイク”という意味。

初代ズーマーはまさにネイキッドを体現するように、余分なカウルはほとんど装着されていないスクーターでした。対してズーマーXはというと、ズーマーほどではありませんが一般的なスクーターと比べるとカウルは装着されておらずズーマーの流れを汲むデザインであることがわかります。
   

ズーマーXのデザイン

ズーマーX デザイン

ズーマーX デザイン


ホンダはプレスリリースの中で、ズーマーXのデザインを「遊び心に満ちた斬新で個性的なデザイン」としています。最近のホンダは機能性を重視したバイクのリリースが目立ちますが、ズーマーXはデザインが魅力的です。

シート下のフリースペースはズーマー同様にサイド部分と足を置くステップ側はカウルを廃しています。通常のスクーターのシート下スペースには入らない縦長の物や横長の物を入れるのに活躍しそうで、フロントフォークのアウター部分は金色になっており、高級感を演出しています。
 
ズーマーXundefinedタンデムステップ

ズーマーX タンデムステップ

車体後ろ側には、二人乗りする時に使用するタンデムバーが装着され、足を置くタンデムステップも装着されています。

二人乗りするときの快適性が確保されていますが、目を引くタンデムバーはデザイン面でも一役買っています。

ズーマーXのヘッドライトは伝統的な丸い形ではなく、異型ヘッドライトを採用。車体の細かいところに目をやると、あちらこちらに「X」のモチーフが入っているパーツがあることに気が付きます。ミラー、スピードメーター、ヘッドライト、レッグシールド、ウインカー、テールランプの6箇所にXのデザインが見受けられます。
 

ズーマーXの走行性能・気になる燃費は?

折角なので少し長く走行してレビューを書きたかったので自宅と職場の往復にて試乗させていただきました。神奈川県川崎市の自宅から江戸川区葛西の職場までの約28キロの道のりを何度か往復しました。
 
ズーマーXと同系列のエンジンを持つディオ110

ズーマーXと同系列のエンジンを持つディオ110

ズーマーXはディオ110と同系列のエンジンが装着されていますが、ディオ110と比べると、走り出しの加速はズーマーXに軍配があがります。実用域の80キロ前後まではスムーズに加速していき、それ以上は少しもたつきますが、走行中最もよく使う40キロから60キロぐらいまでの速度時のアクセルの反応はとても良くストレスなく走ります。

ズーマーXの燃費は走り方によって大きく変わりますが、私が都心の通勤に使用したところ大体170キロぐらいで燃料計が空に近い値を示していました。

給油したところ3.8リットル入りましたので、燃費はおよそ44キロということになります。ズーマーXのガソリンタンク容量は4.5キロですので、ガソリン満タンで約200キロ程度走ることができる計算になります。
 
ズーマーx 倒立フォーク

ズーマーx 倒立フォーク

フロントフォークは倒立フロントフォークを採用しています。フロントフォークは通常細い棒と太い棒に分かれており、衝撃を受けると、細い棒が太い棒に入り込んで衝撃を吸収しています。この細いの棒のことをインナーチューブ、太い棒をアウターチューブと言います。

通常フロントフォークはインナーチューブが上側、アウターチューブが下側についていますが倒立フォークはインナーチューブが下側、アウターチューブが上側の構造になっています。

この構造は曲げやねじれに強いため、強い衝撃を受けやすい林道・山道を走行することを想定されて作られたオフロードバイクや、サーキット走行を想定して作られたレーシングレプリカバイクに装着されていることが多いのですが、ズーマーXにも倒立フォークが採用されています。

ズーマーXのフロントフォークは、公道を走るようにセッティングされているので、柔らかめに出来ており、走りやすくセッティングされています。乗り心地はとても良いのですが、見た目に反して、スポーツ走行には向いていません。これはズーマーXの魅力の一つであるデザインのために採用されているのでしょう。
 
ズーマーX タイヤ

ズーマーX タイヤ

タイヤは原付2種に採用されることの多い12インチのタイヤで、サイズは前のタイヤが100/90-12、後ろのタイヤが110/90-12となっていて、決して幅広とはいえないサイズではあります。ただ、安定感があり、しっかりとグリップします。純正指定タイヤはイノウエタイヤです。
 

ズーマーXを少し改造するならココ!

ディオ110と同系列のエンジンのズーマーXは、一部ディオ110のカスタムパーツを流用することが出来ます。クラッチセンタースプリング、クラッチキャリア、クラッチハウジング、ウエイトローラーのサイズはディオ110と共通であることが確認できています。

この4点を変えてみると、初速がさらに速くなり、とても走りやすくなるので、おすすめです。
 
ズーマーX メッキパーツ

ズーマーX メッキパーツ

また、車体の一部にメッキのパーツをつけるのもおすすめです。ズーマーXはタイホンダが製造するバイクで、現地タイでもズーマーXは販売されていて、パーツも販売されていますが、日本よりも物価が安いため、驚くほどの値段で販売されています。最近は商社がこれに目をつけて、輸入しやすく販売しているので、手軽にメッキカスタムを施すことが可能です。
 

ズーマーXを買うときに注意して欲しいこと!

ズーマーXはタイホンダが生産しているグローバルモデルです。グローバルモデルとは、日本国外でも販売される車両のことを言いますが、生産されているタイでも当然販売されています。

タイで販売されている車両と日本で販売されている車両は微妙にカラーリングが違ったり、エンジンの設定が違ったりします。正直見た目ではほとんどわかりませんが、日本国内で販売されている車両とタイで販売されている車両では車体番号が違います。

日本国内で販売されているモデルは、車体番号がEBJ-JF52 から始まる番号となります。並行輸入車両としてタイで販売されているズーマーxが輸入されています。

国内で販売されているズーマーXよりも安く販売されているようです。しかし、輸入車全般に言えることではありますが、国内の法規に適合しない箇所がある場合や、メーカーの保証が受けられないなど、デメリットもありますので、価格だけで選ばないように充分に注意してください。

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