“伊達十万石の城下町”にそびえる、華麗な現存天守「宇和島城」
9代にわたり、伊達氏の藩政が続いた、城下町・宇和島。町の中心部にそびえる、宇和島のシンボル「宇和島城」は、国内現存12天守のうちのひとつに数えられる、大変貴重なもの。城山の山頂にあり、地元の人たちにとっては、朝のお散歩コースとして愛されています。私も早朝、軽登山気分で登ってみました。北登城口にある門は藩老桑折氏武家長屋門で、市の文化財に指定されています。
正面から続く急な階段もあるのですが、私は緩やかな迂回コースを選びました。背の高い木々に覆われてうっそうとしていましたが、お散歩中のおじいちゃんと一緒になり、道に迷わずにたどり着けました。登り口から約15分、石垣の向こうに天守閣が見えてきました。
宇和島城の創建は、慶長6年(1601)藤堂高虎によるもので、石垣や天守、櫓は慶長20年(1615)に入部した伊達家により修築されましたが、基本的な姿は創建時のものを踏襲しているそう。
現在の天守は、伊達家二代宗利が寛文6年(1666)頃に再建された、3重3階総塗籠式、層塔型。小さいながらも、御殿建築の意匠が随所に見られ、格式を重んじた造りになっています。
各階に設けられた破風や懸魚は、装飾性の高いもので見ごたえ充分! 天守は国重要文化財に指定されています。
二之丸からは、天気が良ければ市内の町並みの向こうに、宇和海と入り組んだ海岸線、そして遠く佐田岬まで見晴らすことができます。この絶景もぜひ、心に刻んでおきましょう。
「宇和島城」
・住所:愛媛県宇和島市丸之内1
・TEL:0895-22-2832
・観覧時間:【開門】6:00~18:30(10~3月は~17:00)【天守】9:00~17:00(10~3月は~16:00)【郷土館】9:00~16:00
・定休日:【天守】無休 【郷土館】月曜
・入場料:【天守】大人200円 【郷土館】無料
・交通:JR宇和島駅から徒歩25分