生命保険を見直しと、共働きを始めるのも有効
50代で貧乏だったら、どうすればいいのでしょうか。定年退職が見えてきて、焦りがある人もいるかもしれません。しかし、この年代の多くは、そろそろ子どもが巣立ち、教育費など子ども関連の費用がかからなくなる時期でもあります。そのため今はお金がなくても、これからが老後に備えての貯め時といえます。生命保険なども大きな保障額は不要になるので見直しです。専業主婦の奥様も仕事に復帰してダブルインカムとなれば、貯蓄のペースも速くなるでしょう。
ただし50代になると昇進昇格なども先が見え、勤務先の給料アップを目指すのはなかなかハードルが高くなります。企業によっては、徐々にベースダウンすることもあるようです。ではどうやって収入・貯蓄を確保するか?
これは個人的な見解ですが、私はこの年代に株式投資などで資産運用をするのには否定的です。ただでさえなけなしの資金ですから、もし損失が出ても取り返すには時間が足りない可能性があるからです。老後の生活設計を狂わせないためにも、元本が変動しないもののほうが望ましいと考えています。
私がリスクを取って挑戦するのであれば、1つは不動産投資です。もちろんリスクはありますが、資金が少なくても始められ、定年退職と同時に完済するように設定しておけば、借入年数が短いため現役時代はほとんど手残りはありませんが(あるいは少し持ち出しがあるかも)、完済後は毎月の副収入になります。
また、戸建てに住んでいる人であれば、そろそろ大規模修繕が必要になってくる頃かと思います。もし駅から近いなどの条件が良い場所であれば、子どもが巣立って物置になっている2階部分を賃貸仕様にリフォームして貸し出し、賃貸収入を得るという方法もあります。リフォームローンも借りやすいですし、ついでにバリアフリーにすれば補助金も出ます。
同窓会に出て定年後の人脈づくりも
あるいは、早い人はそろそろ相続のタイミング。そこで、家族間で合意を得る必要はありますが、親の家を相続するという方法があります。自分の親だけでなく配偶者の家もありますから、定年退職後は自分の家を売ってそちらに住む、あるいは逆もできます。親が健在でも、同居して介護できたほうが安心という人もいるでしょう。「縁起でもない」と嫌悪感を示す人もいますが、相続は必ずやってくるものですから、親が健在なうちに親の財産を確認しておくのが、家族兄弟で争続にならないためにも必要です。それこそ親が認知症になってからでは、法的手続きが面倒でモメる原因にもなりかねません。
最後に、運次第なのであまり期待できない方法ではありますが、同窓会などにはなるべく顔を出して、旧交を温めておくことです。いろいろ動いてみたものの定年退職後は職がないという場合、かつての友人知人から「ヒマならウチに来る?」というお誘いがないとは限らないからです。
65歳を過ぎれば、民間の就職あっせん業者やハローワーク経由などでの就職はなかなか難しいものがあります。そんなときにモノを言うのが横のつながりによる縁故採用ですから、同窓生だけでなく、今まで出会った人との交流を復活させておくのも、リスクヘッジの方法としてアリではないでしょうか。
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