学校からの連絡はプリントがメイン
何が潜んでいるのかわからない、秘境と化したランドセルの底……。
しかし、渡されたプリントが手元に届かず、期日をはるかに過ぎたあとにランドセルの奥から蛇腹になったくしゃくしゃのプリントが見つかるというのは、小学生あるあるです。親としては冷や汗もの。
「プリントはすぐに渡してって言ったでしょ!」
何度この言葉を使ったかと遠い目になる保護者も多いはず。どうすれば、蛇腹プリントがランドセルの奥に潜まないようにできるでしょうか。
プリント用のファイルを持たせる
プリントは教科書やノートに挟むと、すぐに行方不明になります。ですから、プリント用のファイルを持たせましょう。しかし、「そんなことはすでにやっとるんじゃーーーっ!」という叫び声があちこちから聞こえてきそうです。配布のたびにプリントをファイルに入れる習慣ができなければ、ファイルはただの持ち腐れ。蛇腹プリントの根絶にはつながりません。
また、ファイルには入れたものの、そのまま忘れ去られて冷凍保存されるプリントも救出しなければなりません。二重のトラップをクリアするためには、残念ながら、日々のチェックが必要となってきます。
しかし、親がランドセルの中身をチェックするのは、あまりおすすめできません。子どもが「親の仕事」として認識してしまうからです。親が毎日「今日プリントは?」と聞くのも同じ結果を生んでしまいます。
ですから、子ども自身が配布物に気を配るようになるシステムを作りましょう。配布物を親に渡した日には○、配布物がなかった日には×を、カレンダーにつけさせるというのもいいかもしれません。ポイントカード方式にして、1ヶ月もれなく配布物が届いた時には、ちょっとしたごほうびをあげるとか。学校からのおしらせにはたいてい配布日が明記されていますので、「3日過ぎていたら(少し遅れて配布されることもあるので)、1日ゲームはおあずけ」といったルールでもいいかもしれません。
その際、風呂掃除など家の手伝いをペナルティにしないようにしましょう。家事を「罰でやらされるもの」と認識させると、ますます手伝わなくなって、得策ではないからです。
責任の所在は子どもにあると認識させる
学校に通っているのは子どもです。プリントを親に渡すのは、当事者である子どもの仕事。あくまで親はサポートという立場を取りましょう。下校時間変更のプリントを渡し忘れていたため、親が外出中で家に入れない、とか、授業で必要なものを持っていかずに先生に叱られる、恥ずかしい思いをする、といったことは、一度や二度経験してもいいのではないでしょうか。そうした失敗を通じ、子どもはプリントを親に渡すことの必要性、ひいては社会における「報告・連絡・相談(ホウレンソウ)」の重要性を学んでいくものと、親が腹をくくることも大切です。
でも、ちょっとだけサポート
とはいえ、あまりに大きなエラーはさせたくないのも親心。ですから、プリントを渡す習慣が子どもにつくまでは、月の予定が載っている学級通信だけは最優先で救出し、だいたいの予定を把握しておきましょう。また、親の心の平安のために、いざという時、プリントを写真に撮ってメールやラインで送ってもらえるママ友を作っておくのもいいですね。
子どものランドセルから蛇腹プリントが絶滅することを祈ります。