2017年の都道府県別の初任給は?

毎年発表される初任給データ。業種や事業規模によって初任給事情は変わりますが、都道府県でも事情が変わります。厚生労働省が調査した「平成29年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」の調査結果をもとに、平成29年3月に卒業した新入社員の、都道府県別の初任給事情をご紹介します。

大卒初任給平均 20万6100円、前年比1.3%アップ

学歴別の初任給の平均額を見ておきましょう。大学卒で20万6100円。前年比1.3%アップです。大学院修士修了は23万3400円、前年比0.9%アップ。高専・短大卒は17万9200円、前年比1.3%増。高校卒は16万2100円、前年比0.5%増でした。

平成26年から29年までは全ての学歴で前年比アップとなっており、右肩上がりで推移しています。ただ、平成25年は大学卒の平均が19万8000円で前年比0.8%減と下がっていました。ここ4年ほど、初任給は上がっている傾向といえます。

都道府県トップ3は、千葉、岐阜、東京

平成29年大学卒業男女の初任給平均を都道府県別に金額順に並べ、上位と下位10ずつをピックアップ/出典:厚生労働省「平成29年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」

平成29年大学卒業男女の初任給平均を都道府県別に金額順に並べ、上位と下位10ずつをピックアップ/出典:厚生労働省「平成29年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」


大学卒男女の初任給平均を都道府県別にみてみましょう。1位は千葉で21万8900円。続いて、岐阜、東京、岩手、埼玉となります。東京を100としたときに、1位の千葉は101.9、2位の岐阜は100.2。

東京より千葉、岐阜が高い理由は、大学卒女子の金額。東京21万2000円に対して、千葉22万6200円、岐阜21万7900円。千葉、岐阜の女子の初任給事情が良いようで、全体の平均を上げています。

トップ10をみてみると、関東、中京、関西と都心エリアにかたよっています。

ただ、岩手が東京の次にランクインしていますが、こちらの理由も大学卒女子の平均が高くなっており22万3800円。岩手の大学卒男子平均は19万6100円。人数や職種、業種などの違いにより、単純に比べることはできませんが、女子の平均が高くなると全体が高くなることはいえるでしょう。

最下位は沖縄で17万5200円。千葉の8割

初任給平均が低い都道府県もみておきましょう。最下位は沖縄で17万5200円。東京を100とすると81.5。トップの千葉を100とすると80です。前年はトップの東京を100とすると沖縄は80をきっていたので、少しは格差が縮小したようです。とはいっても、まだ大きく差がひらいています。

他には、鳥取、鹿児島、和歌山、宮崎、高知と山陰、九州、近畿エリアで初任給が低くなっています。いずれも都心から少し離れた地方エリア。もちろん、生活コストは安くおさえられるでしょうから、実質の生活レベルは上位の都市よりよくなるのかもしれません。これらは、じっくり事前に調査をしておきたいですね。

業種別初任給 15業種中11は東京以外がトップ

次に、都道府県別、業種別(大学卒)の初任給をみてみましょう。業種別にみると15業種中11業種が東京以外の都道府県が1位になっています(鉱業、採石業、砂利採取業は、データがない都道府県が多いため比較せず)。

東京が1位だった業種は、製造、金融・保険、学術研究・専門・技術サービス、複合サービスの4業種。

【初任給トップが東京以外の業種とそのトップの県】
■建設…茨城
■電気・ガス・熱供給・水道業…奈良
■情報通信…埼玉
■運輸業、郵便業…石川
■卸売・小売…岩手
■不動産業、物品賃貸業…神奈川
■宿泊業、飲食サービス業…奈良
■生活関連サービス業、娯楽業…岐阜
■教育・学習支援…埼玉
■医療、福祉…千葉
■サービス業(他に分類されないもの)…兵庫

多くは初任給トップを占める、関東、中京、関西地域が東京をぬいているといったところです。

建設:茨城、運輸:石川、卸売・小売:岩手が健闘

業種別に、東京よりも初任給が上となっていた都道府県のうち、関東、中京、関西地域以外のところをみてみましょう。
建設業は茨城が1位でしたが、香川、京都、山口、東京と続きます。

運輸・郵便業は石川がトップで、埼玉、大阪、京都、神奈川、東京と続いています。卸売・小売りは順に、岩手、岐阜、埼玉、千葉、秋田、愛知、東京となっており、東北の岩手、秋田が高くなっています。

生活関連サービス業は岐阜が1位でした。続いて、和歌山、愛知、福島、高知、千葉、秋田、静岡、東京となります。ここでも東北の福島、秋田が良い結果となっています。

地域格差、金融は少ない

都道府県別の初任給を見た時、地域格差が少ない業種があります。一番格差が少ないのが、金融業、保険業。1位東京21万2100円に対して47位沖縄は17万4400円。東京の初任給は、沖縄の1.21倍というところです。

格差が大きい業種は、医療、福祉業で、1位千葉24万2700円に対して47位岩手14万8600円。千葉は岩手の1.6倍という結果に。

業種や地域によって初任給事情が大きく変わるようです。

ただ、初任給ばかりに気を取られないようにしましょう。求人のために初任給を高く設定している企業もあります。初任給が低くても確実に昇給できる企業もあるので、そのあたりをしっかりと確認することも忘れないようにしましょう。

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