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都道府県別 初任給ランキング【2020年最新版】

都道府県で変わる初任給事情。厚生労働省が調査した「令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」の調査結果をもとに、2019年3月に卒業した新入社員の、都道府県別の初任給事情を業種別でもご紹介します。

福一 由紀

執筆者:福一 由紀

ファイナンシャルプランナー / 仕事・給与ガイド

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2020年の都道府県別の初任給は?

毎年発表される初任給データ。業種や事業規模によって初任給事情が変わるようですが、都道府県でも事情が変わるようです。厚生労働省が調査した「令和元年賃金構造基本統計調査(初任給)の概況」の調査結果をもとに、2019年3月に卒業した新入社員の、都道府県別の初任給事情をご紹介します。
 

大卒初任給平均21万200円、前年比1.7%アップ

男女合計学歴別の初任給(男女合計)の平均額を見ておきましょう。大学卒で21万200円。前年比1.7%アップです。大学院修士修了は23万8900円、前年比0.1%アップ。高専・短大卒は18万3900円、前年比1.4%増。高校卒は16万7400円、前年比1.4%増でした。

平成26年から令和元年までは全ての学歴で前年比アップとなっており、右肩上がりで推移しています。ただ、平成25年は大学卒の平均が19万8000円で前年比0.8%減と下がっていました。この6年は、初任給は上がっている傾向といえます。
 

都道府県トップ3は、東京、千葉、神奈川

令和元年大学卒業男女の初任給平均を都道府県別に金額順に並べ、上位と下位10ずつをピックアップ/出典:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」

令和元年大学卒業男女の初任給平均を都道府県別に金額順に並べ、上位と下位10ずつをピックアップ/出典:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」


大学卒男女の初任給平均を都道府県別にみてみましょう。1位は東京で22万500円。続いて、千葉、神奈川、埼玉、愛知、大阪となります。東京を100としたときに、2位の千葉は96.0、3位の神奈川は95.6。

前年平成30年では、1位が東京、2位が神奈川、3位が埼玉でした。千葉は平成29年 1位、平成30年 8位で、令和元年は2位に上昇してきました。都道府県別の大卒の初任給は集計データも限られているのか、少しデータがかたよる傾向があるようです。ただ、東京はやはり強いといえますし、トップ10は関東、中京、関西と都心エリアがほとんどとなっています。
 

最下位は沖縄で17万5000円。東京の8割

初任給平均が低い都道府県もみておきましょう。最下位は沖縄で17万5000円。トップの東京を100とすると79.4です。前年の最下位は秋田でトップの東京を100とすると秋田は83.4でした。初任給の都道府県格差は拡大しているようです。

沖縄の他には、宮崎、秋田、青森、鳥取、大分、佐賀と山陰、九州、東北エリアで初任給が低くなっています。いずれも都心から少し離れた地方エリア。もちろん、生活コストは安くおさえられるでしょうから、実質の生活レベルは上位の都市よりよくなるのかもしれません。これらは、じっくり事前に調査をしておきたいですね。
 

業種別初任給 15業種中12は東京以外がトップ

次に、都道府県別、業種別(大学卒)の初任給をみてみましょう。業種別にみると15業種中12業種が東京以外の都道府県が1位になっています(鉱業、採石業、砂利採取業は、データがない都道府県が多いため比較せず)。

東京が1位だった業種は、卸売・小売、学術研究・専門・技術、複合サービスの3業種のみ。

【初任給トップが東京以外の業種とそのトップの県】
■建設…福井
■製造…滋賀
■電気・ガス・熱供給・水道業…秋田
■情報通信…千葉
■運輸業、郵便業…千葉
■金融・保険…三重
■不動産業、物品賃貸業…愛知
■宿泊業、飲食サービス業…大分
■生活関連サービス業、娯楽業…島根
■教育・学習支援…千葉
■医療、福祉…富山
■サービス業(他に分類されないもの)…岡山

多くは初任給トップを占める、関東、中京、関西地域が東京を抜いていますが、福井、秋田、富山、島根など地方からもトップがでています。
 

宿泊・飲食サービス:大分、生活関連サービス:島根、医療・福祉:富山が健闘

業種別に、東京よりも初任給が上となっていた都道府県のうち、関東、中京、関西地域以外の主なところをみてみましょう。宿泊業、飲食サービス業は大分が1位でしたが、千葉、神奈川、埼玉、大阪、山形、広島、青森、東京と続きます。

医療福祉は富山、熊本、岡山、東京と続いています。生活関連サービスは島根、奈良、群馬、青森、静岡と続きますが、東京はなんと20位。かなり地方エリアが頑張っています。
 

地域格差、金融は少ない

都道府県別の初任給を見た時、地域格差が少ない業種があります。一番格差が少ないのが、金融・保険。1位三重21万5000円に対して47位沖縄は18万400円。1位三重の初任給は、沖縄の1.19倍というところです。ちなみに東京は21万1400円。金融・保険は地域の差がかなり少なくなっています。

格差が大きい業種は、宿泊・飲食サービス業で、1位大分22万5000円に対して47位和歌山15万円。大分は和歌山の1.5倍という結果に。

業種や地域によって初任給事情が大きく変わるようです。

ただ、初任給ばかりに気を取られないようにしましょう。求人のために初任給を高く設定している企業もあります。初任給が低くても確実に昇給できる企業もあるので、そのあたりをしっかりと確認することも忘れないようにしましょう。

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