ビットコイン価格は上昇していくのか?
4月5日には、ビックカメラが仮想通貨・ブロックチェーン企業bitFlyerのシステムを利用してビットコイン決済を試験導入することを発表し、話題となっています。ビットコインとは、主にインターネット上での取引に使われる仮想通貨の1つです。仮想通貨は世界におよそ600種類が存在すると言われており、ビットコインはそのうち約7割のシェアを占めると言われ、17年3月時点の時価総額は2兆円超に達しています。上記はドルベースのビットコインの値動きです。2010年まではいわゆるマニアな人達の間だけでの売買・利用でしたが、2011年ごろから投機資金が流入し、キプロス危機で資金が流入して急騰。2008年に1BTC(ビットコイン)=0.07円だった価値が2017年には13万5000円まで、約200倍にも上がっています。ビットコインの取引は殆どは自国通貨の規制が厳しい中国からの投機資金と言われますが、ここまで資金が投入された背景には、ビットコインが流通量を制限していることが関係していると考えられます。
□関連記事もご参照下さい
ビックカメラ導入で話題!ビットコインとは何なのか?
ブロックチェーンとは何なのか?
ビットコインには金のような価値感も
ビットコインには金のような価値観も!?
この採掘作業は気の遠くなるような作業でそれを10分以内に誰よりも早く行わないといけないので、スーパーコンピューターを何台も駆使して行う必要があります。さらに、コンピューターの性能が年々向上していくことから、その報酬は4年に1度のペースで半減していく設定になっています(半減期)。したがって、埋蔵量が限られている金のような価値がビットコインにはあると見ることも出来ると思います。
ちなみにビットコインがここまで大きく普及して来れた背景にはキプロス金融危機や自国通貨の規制が厳しい中国で投機の需要が大きくなっていることがあります。
日本は、政情が安定して経済も豊かな国なので、円が信用されているから実感が湧きにくいですが、政情が不安定だったり貧しい国だと、いつ自国通貨が無くなるかもしれませんし、口座が凍結されるゼロとはいえません。こうしたことからビットコインはキプロス金融危機でビットコインに大きく資金が流入し、中国からの投機資金もビットコインに流入しているわけです。
ビットコインは、インターネットが繋がってさえいれば、国境を超えて公平に使える世界共通の通貨です。手数料が大幅に抑えられ、どの国でも利用でき、口座を凍結されることもありません。
価格は需給で決まる。半減期にチャンスあり!?
もっともリスクもあります。たとえば、投機資金の大きな出元となっている中国で取り引きが停止となったり、あるいは何らかの経済ショックなどのニュースが発表されると、価格は急落する可能性があります。ビットコインにはもちろん、工業用の利用価値などはなく、単純に需給で価値が決まってくるために、需給が大きく変動するようなニュース1つで価格は大きく上下動するのです。逆に良いニュースとしては、4年に1度のマイニング報酬の改定期(報酬が半分になる=半減期)前はビットコインの価格が上がったという実績があります(2012年11月29日(50BTC→25BTC)と2016年7月10日(25BTC→12.5BTC))。
2016年は15年後半から大きく上昇し、16年6月に入り一段と上昇。ブレグジットの前には乱高下しましたが(6月23日にブレグジットが決定されると一時的に急落しますが、その後すぐに回復)、年末にむけてはさらに上昇しています
なお、現在ビットコインの価格が上昇していることの背景には、世界的な注目が集まっていることに加え、日本や欧州の中央銀行が資金を供給し、資金が溢れている状態であることも1つの大きな要因であると思います。この資金のダブつきがビットコイン価格を上昇させている要因と思います。さらに言えば、中国も低金利状況ですので(中国の)不動産価格が高騰しているように資金がダブついています。
この資金のダブつきが一段のバブルを形成する可能性があると見られる一方で、何らかの取引上の問題が発生したり、万一流動性危機になるような状況に陥れば、価格は急落する可能性があることも認識しておいた方が良いと思います。
参考:米国株通信
※記載されている情報は、正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。予告無く変更される場合があります。また、資産運用、投資はリスクを伴います。投資に関する最終判断は、御自身の責任でお願い申し上げます。