墓清掃・墓参りはふるさと納税で
故郷に寄付できるならご先祖にも納得してもらえるはず?!
なかには2年、3年と墓参できずに枯葉が溜まってしまったり、雑草が生い茂ってしまうようなお墓も見られます。お墓を守っていくことが経済的にも体力的にも負担を感じている方が、年々増えているように感じます。
そういった悩みを解決するために、墓清掃や墓参を家族に代わって行う「墓清掃・墓参り代行」サービスが注目を集めていますが、最近は「ふるさと納税」でも同様のサービスがラインナップされるようになりました。
ふるさと納税は、「納税」という名前がついていますが、正確には地方自治体への寄付にあたります。その寄付を集めるために、米、野菜、魚、菓子などの特産品を額に応じて「返礼品」として準備しているのですが、特産品ばかりではなく旅行券や温泉利用券、花火大会チケットなど体験型メニューも人気があります。
「墓清掃」「墓守サービス」などお墓参り代行メニューがふるさと納税に登場するようになったのは2015年から。翌年の2016年に急増し、現在は100余りの市区町村が特典メニューに加えています。
寄付額は1万円から10万円超クラスまで
手入れがなされていない墓は、みるみる荒れていきます
基本的には地元のシルバー人材センターや就労継続支援施設(障がい者施設)などが墓地清掃等の作業を行いますが、高額サービスの場合は業者が関与することも。
例えば10万円以上の寄付で、清掃や雑草除去だけでなく、墓碑丸洗い、墓碑磨き、さらにコーティングまで含まれた返礼品を準備しているところもあります。
墓守サービスを特典として加える自治体が増えている背景には、放置され荒れ果てた墓の増加を防ぎたいという意図もあるでしょう。都市部へ出て行った若い世代が帰ってこなければ、その次の世代は自分が住んだことのない土地に先祖のお墓があるという状況になります。
お墓参りのためだけにその土地を訪れることは期待できませんので、墓参りという形で先祖との縁を繋ぐのも、「ふるさと納税」のような行政の介入が必要となってくるのかもしれません。