あなたの車のチャイルドシートは、本当に安全ですか?
そのチャイルドシートは安全に使用できていますか?
誤装着での死亡重傷率は6倍以上!
チャイルドシートを使う際は、正しい装着と、そこに赤ちゃんや子供を正しく座らせることが同じくらい重要になってきます。両方がきちんとできていないと、万が一の事故の際、大切な命を守りきることができません。なんとご装着により、事故発生時の死亡重症率は約6倍にもなるのです。
意外にも多い、チャイルドシートの誤装着と誤使用について、本記事で今一度確認していきましょう。
<目次>
ガタガタ、ユルユル! チャイルドシートの誤った付け方
チャイルドシートをゆすってみて、がたつきがないかチェック
もし、チャイルドシートをゆすってみて、がたつきの幅が2cm以上あるようなら誤装着となるので、正しく装着し直してください。
ISO FIXのタイプのチャイルドシートであれば、後部座席の背もたれと座面の間にある専用金具にガチャっとはめ込むだけでしっかりと固定ができます。
乳児期は後ろ向き、1歳半頃からは前向きで使用
意外と間違いが多いのがチャイルドシートの向きです。日本が安全性のお手本としている欧州製のチャイルドシートは、乳児(ベビーシート)専用型が主流ですが、日本は乳児・幼児(チャイルドシート)兼用タイプが主流です。それにより、前向き後ろ向きの間違いも良く起きるのです。
ちなみに、「体重9kgからは前向きの幼児用として使用」と書いてあるチャイルドシートが大変多いのですが、足や頭が大きくはみ出るなど物理的に使えなくなるまで、体重でいえば12-13kgまでは極力後ろ向きで使うのが安全です。
なぜなら、後頭部から背中にかけての広い面積で衝突時の衝撃を分散して受け止めてあげたほうが、赤ちゃんへの首への負担が少なくなるからです。
分厚い上着は脱がせて座らせましょう
チャイルドシートに乗せるときは極力薄着で乗せるのが安全
なぜ分厚い上着のままチャイルドシートに乗せてはいけないのでしょうか? それは、厚い上着の上からハーネスでとめているだけのゆる~い拘束では、万が一の衝突事故の際、100%の安全性を確保できないからです。
衝突の衝撃というのは、想像しているよりずっと大きいもの。チャイルドシートは車に正しく着いていても、衝突の衝撃で赤ちゃんだけがすっぽ抜けてフロントシートに頭をぶつけて大けがをしたり、窓を突きぬけて車外に放り出されて後続車にひかれたり、全身を打ち付けたりして亡くなる事故も十分に考えられます。事故の後、チャイルドシートは後部座席にしっかり残ったままで、肝心な赤ちゃんがいなくなってしまっては元も子もありません。大変恐ろしい光景です。
「車のシート+チャイルドシート+それに座る赤ちゃん」、この3者ができるだけ密着していることが正しく、そして理想的な装着なのです。
ハーネスの肩部分はランドセルを背負う形が安全
肩ベルトの高さ調整をお忘れなく
ランドセルを背負ったときのように、「肩ベルトが子供の肩に回り込むような形」になるのが理想的。
最近のチャイルドシートの中には肩ベルトをワンタッチで調整できるものも増えていますが、昔ながらのタイプは、背中のパネルを外して、ベルトを抜き取り、一つ上の段のスリットにまた差し込んで高さを調整……という多少面倒な手順となることから、調整をほったらかしにしているケースも多く見られます。
肩ベルトの高さはそう何度も調整するもでもありませんから、子供の成長に合わせて適宜調整するように心がけましょう。
チャイルドシートの安全基準をチェック
話が前後しますが、2012年7月1日より日本国内で販売されるチャイルドシートは新安全基準「ECE/R44」で認可を受けたメーカーの製品しか、出荷、販売ができなくなっています(旧基準のものでも、ユーザーが使うことは可能。正しく装着していれば問題ありません)。これから、チャイルドシートを買おうとする人は写真のマークが入ったものを選びましょう。
筆者もかつて実際に購入して確認しましたが、取扱説明書なども入っておらず簡単な中国語の説明があるのみ。もちろん、車との適合表などもありませんでした。車種によっては安全に装着できないものも多数ありますので、十分に注意してください。
とはいえ、このような日本の安全基準を満たさない違法なチャイルドシートであっても100歩譲って、何も拘束することなく子供を乗せるよりははるかに安全といえます。
いかがでしたか? チャイルドシートの誤使用が起きないように、正しい使い方ができているか今一度チェックして、安全なドライブを楽しんでくださいね。
【関連記事】