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和室を洋室にリフォームする費用例4つ!畳・壁・ふすま・押入れ

和室から洋室にリフォームする費用と工程を解説。「和室から洋室」にリフォームをお考えの方も多いのではないでしょうか。一般的にこのようなリフォームでは4つのステップがあり、どこまで手を入れるかによって工事費用は大きく異なってくるのです。今回は和室を洋室にリフォームする場合の概算費用(値段)や施工期間についてご紹介いたします。(更新2018年/初回公開2010年12月)

大野 光政

執筆者:大野 光政

リフォームにかかるお金ガイド

和室を洋室にリフォームする費用と4ステップを解説!

皆様のお住まいでは使っていない、あるいは物置状態になっている和室があったりしませんか。ライフスタイルの変化や家族の成長などで、実は和室が使いきれていないというご家庭も案外多いようです。もちろん、それぞれの事情はあるところですが、実際のリフォームの現場では和室から洋室へのリフォームという要望をいただくことが結構あります。

そこで今回は「和室から洋室にリフォームする」というテーマに基づき、その工事内容を大きく4つのステップに区分し、それぞれどのくらいの費用や期間がかかるのかをご紹介していきます。家族ごとの目指すリフォーム完成像やご予算に応じて検討してみてはいかがでしょうか。

【目次】
和室を洋室にするリフォーム1.畳をフローリングに張り替える(20万~30万円)
和室を洋室にするリフォーム2.壁と天井を壁紙で仕上げる(10万~20万円)
和室を洋室にするリフォーム3.ふすまを洋室建具に変更する(8万~15万円)
和室を洋室にするリフォーム4.押し入れをクローゼットに変更する(15万~25万円)
和室8畳間の洋室フルリフォームで費用53万~90万円


 

和室を洋室にするリフォーム1.畳をフローリングに張り替える(20万~30万円)

畳

くたびれてきた畳のお部屋。思い切ってフローリング床に変えてしまうリフォームも珍しくありません。表面的な工事だけでなく、下地にも気を使ってあげてください。

畳を剥がして、フローリング材を敷くだけと思われがちなのですが、実は床を支える下地部分に大きな違いがあります。在来木造の戸建住宅の場合、根太(ねだ)と呼ばれる床材を支える下地構造材があり、厚みと強度がある程度期待できる畳の場合は、この根太がやや広め(450~500mm程度)に配置されています。

この状態のまま、厚みの薄いフローリング材に取り換えてしまうと、床がたわんでしまうため、根太を300mm程度に狭く配置するか、構造用合板などで下地工事をしておく必要があるわけです。

さらに、古い住宅の1階和室の場合は、床下に断熱材が設置されていないこともあるので、下地を施工する前に断熱材を入れておくことも重要です。他にも隣の部屋との段差が生じないように施工するなど、洋室床への変更は床表面のフローリング張りよりも、その下地をしっかりと検討しておく必要があります。

8畳和室を洋室に変更する場合、フローリング材料費は5万~15万程度(傷のつきにくさやメンテナンス性などの性能により上下します)ですが、断熱材や下地工事、既存畳の処分費などを加えると20万~30万円程度が概算工事費用となります。工期は3日から5日程度となりますが、大工さんたちに家具の移動などをさせないようにあらかじめ片づけておくことが、リフォーム工事の工期短縮にもつながるので覚えておきましょう。

 

和室を洋室にするリフォーム2.壁と天井を壁紙で仕上げる(10万~20万円)

幅木

壁と床の継ぎ目を違和感なく仕上げるための「幅木」は、単なる飾りではなく、床材の切り口を隠し、また掃除機が直接壁にぶつかることを防ぐなどの役割があります。

和室と洋室の壁で大きく異なるところは、その構造にあります。和室では柱を露出させる「真壁(しんかべ)」であるのに対し、洋室では柱を壁で見えなくする「大壁(おおかべ)」が一般的です。そこで和室から洋室仕上げに変更する場合、壁の造作工事が必要となります。

また、天井についても和室独特の仕上げになっているので、これも壁同様に下地の造作を行い、壁紙(クロス)で仕上げることが一般的です。さらに、天井と壁、壁と床の継ぎ目部分については、「幅木(はばき)」や「廻縁(まわりぶち)」と呼ばれる材料で違和感なく仕上げることも必要となってきます。

壁紙はデザインが豊富ですから、リフォームで作りたいお部屋の空間イメージにふさわしい柄を選んであげましょう。以上のような天井・壁の内装工事の概算費用として、標準的な8畳間の場合で10万~20万円程度工期は2~4日程度)を見込んでおけばよいでしょう。

 

和室を洋室にするリフォーム3.ふすまを洋室建具に変更する(8万~15万円)

ドア

隣室との境界となる建具については、襖(ふすま)からドアに変更しておきたいものです。

お部屋は洋室になりましたが、出入り口が「ふすま」のままでは違和感があります。ふすまをリビング引き戸に変更してあげましょう。ふすまの敷居を取り外してリビング引き戸用の敷居を設置すれば、比較的簡単に建具の変更が可能です。

開き戸タイプに変更する場合は、隣室あるいは廊下との段差が生じないように配慮して施工する必要がありますので、工事前に段差の解消方法について業者としっかりと打ち合わせしておきましょう。

概算費用は間口750mm前後の場合で、1箇所8万~15万円程度(工期は1~2日程度)です。意外と知られていませんが、建具材料にも商品ランクがあるので、引き戸のストッパー機構や扉の開閉のしやすさなどによって価格が上下しますので、カタログなどで確認しておきましょう。

 

和室を洋室にするリフォーム4.押し入れをクローゼットに変更する(15万~25万円)

クローゼット

押入れのふすまを交換して洋室風にするだけではなく、クローゼット内の仕切りやハンガーポールなどの収納ユニットもプランできると、より機能性が高まります

洋室をもっと活用するために大切なのが収納です。和室でよく用いられる押入れや物入れは、主に寝具を収納する空間になっていますが、洋室の場合、衣類や生活用品が収納できるクローゼットが便利です。

押入れをクローゼットに変更する場合、押入れのふすまをクローゼット仕様の建具に交換する以外に、クローゼット内の仕切りやハンガーポールといった内部収納ユニットを収納したいモノに合わせて選択すれば、洋室及びクローゼットを効果的にリフォームできることでしょう。

また、クローゼット建具をモノの出し入れがしやすい折れ戸タイプに変更したり、クローゼット内に湿気がたまらないようにする調湿建材を設置したりすれば、より洋室の機能性が高まります。なお、1600mm幅程度の押入れをクローゼットに変更する場合、その概算リフォーム費用は15万~25万円程度工期2~4日程度)です。

 

和室8畳間の洋室フルリフォームで費用53万~90万円

今回は和室(8畳間を想定)を洋室にする場合の概算リフォーム費用を4つのステップに分けてご紹介しました。これら4ステップを合わせた概算リフォーム金額は53万~90万円となり、まとめて実施することで工期は1週間から2週間程度となりますが、傷み具合や他のリフォームとの兼ね合いで費用・工期は異なりますし、リフォームの必要性に応じて、床だけ、あるいは収納だけという部分的な工事も可能です。これから洋室を作りたいと考えておられる方は工事内容と金額の内訳についてじっくり、そしてしっかりチェックしておいてください。

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