建築家・設計事務所/建築家住宅の実例

路地のあるスーパースモールハウス[TRANS](4ページ目)

都心の住宅密集地に建つコンクリート打放しの住宅。小さな家の中をあえて1枚の壁で仕切ることで、家の中に外の路地のような開放感のある空間を造り出しています。

執筆者:川畑 博哉

籠れる個室と開放感を満喫する屋上


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吹抜け
3階の踊り場から妻の個室を見る。階段室の吹抜け側は引戸になっている。写真:傍島利浩
個室
3階の妻の部屋。床はコンクリート金コテ仕上げ。
個室
夫の部屋。床はアッシュのフローリング。梯子のような急勾配の階段で屋上に上がる。
屋上
開放感に溢れるベンチのある屋上。東側は幅1.5mのトップライトのガラスが伸びる。写真:傍島利浩
屋上
屋上の夜景。トップライトから暖かい色の光で満たされた吹抜けを覗く。写真:傍島利浩


3階にはご夫婦それぞれの個室があります。南側の夫の部屋はアッシュのフローリング、北側の妻の部屋はコンクリートの床で、広さは共に3.3帖。吹抜け側に窓が1つあります。2つの部屋の間には梯子のような階段があり、昇りきるとそこには開放的な広い屋上が待っています。
2階の南側は書斎。本棚が壁面いっぱいに造り付けになっていて、家族の本がぎっしり詰まった様はまるで図書室の趣です。上部は天井の高さを活かしてグレーチングを敷いたロフト空間になっていて、主に収納として使われています。
当初はご夫婦2人のための住まいとして設計されましたが、その後お子様が生まれて現在は家族3人の暮らす家となりました。堅牢なコンクリートに守られながら、日常的に自然光を満喫できるこの家は、これからも建て主ご一家の健やかな暮らしの舞台として、家族の成長を見守っていく事でしょう。

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所在地: 東京都港区
構造・規模: RC造 地上3階
竣工年月: 2016年6月
敷地面積: 42.00m2
建築面積: 28.55m2
延床面積: 76.75m2
設計・監理: 駒田建築設計事務所/駒田剛司+駒田由香+石村大輔
構造設計: yAt構造設計事務所/森部康司+中畠敦広


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