2017年こそお金を貯める
「貯めたい」と「貯められる」の溝を埋めて適切な目標を設定する
お金との向き合い方、考え方はその人の性格とリンクしています。未来志向な人、ポジティブ思考な人に貯蓄目標について質問すると、「1年間で100万円貯めたい」など、「貯めたい」金額をよく答えてくれます。夢が大きいのはいいのですが、その人の年収や生活スタイルからは実現不可能なことも多く、せっかくの貯蓄目標が絵に描いた餅になってしまいやすいのが難点です。
一方、現実的な人、物事を慎重に考える人に同じ質問をすると、「毎月貯められて5000円かな」など、いまの暮らしから現実的に「貯められる」金額を答えてくれます。現実的なのはいいのですが、結果として貯蓄額も小さくまとまりやすいのが難点です。
このように、「貯めたい」と「貯められる」のあいだには、実は大きな溝があります。
「貯めたい」と「貯められる」の溝を埋めよう
「貯められる」金額から考える傾向のある人は、その結果年間でいくら貯蓄できるか合計金額を計算しましょう。月額5000円の貯蓄では年間6万円しか貯められません。本当にそれでいいのでしょうか?年間少なくとも30万円貯めたいと思ったら、月々の貯蓄額を5倍の2万5000円まで増やす必要があります。もしくは、月々5000円が限界なら、夏冬のボーナス時にそれぞれ12万円ずつ上乗せする必要があります。
「貯めたい」と「貯められる」の溝を埋めて、ぜひ2017年の貯蓄計画を具体化してくださいね。
積立に申し込む
やっぱりコツコツ積立が一番確実
これまで10年以上にわたってたくさんの家計を見てきましたが、やはり貯めている人は口座から毎月定額が貯蓄に回る積立を利用しています。一般的な積立というと、銀行の自動積立定期預金や、勤務先で行う財形貯蓄や社内預金が王道です。数年以内に使う予定が具体的に決まっているお金で、元本割れを絶対に避けたい場合には、やはりこうした王道の預貯金タイプが向いています。
一方で、それほど目標額や使う時期が明確でないお金(余裕資金や老後資金等)の運用であれば、預貯金にこだわる必要はありません。投資信託なども毎月積立で購入できるので、値動きのリスクをとってお金を積極的に増やしていくことも少しずつ考えていけるといいですね。
強制的に積み立てる仕組みがないと、すぐに生活は緩んで貯めるお金は消えてしまいます。「2017年こそ貯める!」とモチベーションが高まっているうちに、金融機関で積立の手続きをしてしまいましょう。
1年間の臨時支出予定表を作る
貯蓄をするうえでの大きな敵は、毎日の食費や雑費ではありません。もちろんそうした支出もコントロールできるに越したことはないのですが、それよりも家計に大きな影響を与えるのは臨時支出です。臨時支出とは、毎月出ていくわけではないけれど、年に数回やってくる大型の支出です。家具家電の買い替え、旅行や帰省、冠婚葬祭のほか、季節の変わり目のバーゲンセールなども臨時支出といえるでしょう。食費や雑貨については毎月ほぼ変わることなくコントロールできている人も、「旅行に誘われたから」「せっかくの旅行だから」「どうせ買うならいいものを」「バーゲンで安いから」と、いろんな理由を重ねてお財布が緩みがちになってしまいます。
そこでお勧めしたいのは、臨時支出の予定用を作ることです。2016年の家計簿がある人は家計簿を、家計簿がない人はクレジットカードの利用明細と通帳、2016年の手帳、カレンダーなどを手元に用意してください。そこから、1年間に使った臨時支出(金額がちょっと大きな特別の出費)を月別に書き出して、合計金額を出してみましょう。
自分で思っていた以上に臨時支出を使っていていたという人は、そこに貯めるポイントが潜んでいます。旅行に行く回数が多い人は年間の上限回数を決めてみる、勧められると最新型の家電を買ってしまう癖がある人は、自分に必要な機能の家電しか買わないと決めてみる、セールで洋服を買いすぎの傾向がある人は、1シーズン当たりの予算や買い物ルールを決めてみるなど、自分の消費クセへの予防策を決めておくのも重要です。
2017年は臨時支出予定表と照らし合わせながら、臨時支出の使い方、ペース配分に気を付けて暮らしましょう。限られた予算の中で自分にとって大事なものにより集中してお金を使いながら、お金も貯められるようになりますよ。
以上、今すぐやりたい貯めるための3つのポイントでした。2017年の年末には、目標を達成してにっこり笑っていられますように!