2017年にやってくる投資チャンスとは?
最大の投資チャンスにどう備える?
――これから投資で資産を作りたいという人には、どんな方法がいいでしょうか?
藤川太さん まずはこつこつと元本を貯め、貯めたお金を投資で運用します。その際に、「割安に買って割高で売る」のが資産形成のセオリーです。では、割安に買える時というのはどういうときか。ズバリ、経済ショックが起きた後なんですね。
過去を遡ると、リーマンショックが2008年にあって、その前が2001~2年にエンロン・ワールドコムショック、97年にはアジア通貨危機、90年にはバブル経済が崩壊。つまり、だいたい4年から7年に1度、大きな経済ショックが起きているんです。
――リーマンショックからすでに8年たっていますが…。
藤川さん ですから、あと1~2年位で何か起こってもおかしくない時期にきているわけです。まとまった資産を作りたい人にとっては、今、動くのではなく、そのタイミングまで待つことをお勧めします。
:過去の例をみても10年間に1~2回、経済ショックが来ています。例えば、定年までにお金を貯めたい30歳くらいの人にとって、あと5~6回くらいチャンスが訪れる計算。そのうちの何回かで、リスクをとって投資をし、景気が回復した時に売却することを繰り返したら、しっかりとした財産ができあがるはずです。実際、私たちのお客さんでも、投資で富豪になった人達は、それを繰り返している人が多いんですね。彼らは、次のチャンスを待っている状態。去年の夏までに、手持ちの投資商品をほとんど売ってしまったという方が多いです。
――来たるべき投資のチャンスに備えるためには、元金を貯めないといけません。現在、貯金がないという人は、どれくらいを目安にためておけばいいでしょうか?
藤川さん チャンスのキップを買うためには、当然、元金が必要ですね。まずは、経済クラッシュが来るまでの間に、どれだけ元金が作れるかが、ひとつのポイントになると思います。今現在、貯金がない人は、まずは100万円を目標にしましょう。100万だと2倍に増えても200万円ですが、この先数十年で何度かチャンスはあるはずなので、そこで増やしていくと考えればいいのではないでしょうか。今は、無理に投資をしてお金を減らしてしまうより、「勝負の時」に備えて資金を貯めるタイミングだと思いますよ。
★次は2017年に貯蓄を増やしたい人が、今やるべきことについて解説します
教えてくれたのは…
藤川太さん
取材・文/西尾英子