住みたい街 関西

不動産業界の関西人が見た!ここがヘンだよ東京の街

皆が憧れる街、東京。その憧れは関西人にも無縁ではありません。でも、関西人から見ると東京の街って、何か違和感があるんです。東京の街のここがヘンなんです!

田中 和彦

執筆者:田中 和彦

住みやすい街選び(関西)ガイド

人口の増える東京、増えない大阪

渋谷スクランブル交差点

東京の人口は2016年に入ってから10万人以上増加!


東京の人口が増えています。少子化、過疎化なんて東京にいるとあまり感じないのではないか?と思えるほどに増えています。東京都のWEBサイトを見たところ、2016年に入ってからなんと10万人以上の増加。4月・5月は毎月3万人以上の凄まじいペース。街が一つづつ増えていく勢いです。

それに比べて大阪府の人口を見ていると寂しくなります。5月こそ1ヶ月で約7,000人増えていますが、2月・3月・4月は2,590人、2,636人、2,098人と3ヶ月連続で毎月2,000人以上人口が減少しています。引越しシーズンにどんどん大阪から人が離れている格好です。

いや待てよ……本当に社会減(他地域への転出)か?と思い詳細の数字を確かめましたら、そのほとんどが自然減。2月・3月・4月それぞれ2,531人、2,327人、2,121人。生まれる人より亡くなる人の方が2,000人以上も多い状態でした!これはこれで寂しいはなしです。なぜこの3ヶ月だけ自然減が多いのか、という疑問も湧きますが、何にせよ大阪の人口はジリ貧状態に変わりありません。

そんな状況の中、大阪から東京に移り住もうと考えている人を少しでも大阪にとどまらせるため何かできまいかと、大阪と比べてどれだけ東京が住みにくいのかを考えてみました。大切な人が東京に引っ越そうとしている。そんな人はぜひ以下の内容を参考にしてください!そして、東京在住の人は広い心でお読みくださいね。

ここがヘンだよ東京の街(1) 方角がわかりにくい

生駒山が見える街並み

通天閣から見える大阪市街と生駒山。街路も碁盤の目のように整然と並んでいる


大阪の街並みは方角がわかりやすくできています。大阪市内中心部は街路が東西南北に走る綺麗な碁盤の目。また周辺部においても生駒の山が見えるのが東側です。阪神間や京都や奈良だってそうです。六甲山や東山や若草山。山を見ればそれで方角がわかります。自然地形を見れば方角が分かる、とても素敵な話ではないですか!

一方、東京の街は山が見えません。まさに東京砂漠です。道路も縦横無尽です。新宿通り、青山通りなどを見ると、御堂筋や中央大通りを見習い南北でも東西でもいいからまっすぐに進め!と言ってやりたくなります。せめて都心部だけでもよそ者に優しいグリッド状の道路になっていてほしいものです。

東京に引っ越して生駒山が見えなくなることは、望郷の念を増幅させるだけでなく、道標を失い道に迷うことにつながります。

ここがヘンだよ東京の街(2) 電車がわかりにくい

路線図

東京都心は、電車で目的地に着くまでのルートの選択肢がありすぎる!


分かりにくさという点では電車についても同じです。

梅田で勤める人が「なんば」に飲み行く場合、ほとんどの人が地下鉄御堂筋線を利用して一直線に「梅田」から「なんば」まで移動します。中には四つ橋線を利用する人もいるかもしれません。しかし少数派です。「阪神で野田駅に移動して千日前線でなんば」なんて人は、いません。

そんな関西人が東京から六本木に移動しようと「乗換案内」を見ると軽くパニックになることに違いありません。実際に、東京/六本木間を調べてみました(「Yahoo!路線情報」調べ)。すると以下のようにたくさんの選択肢がありました。

  • 東京 → (東京メトロ丸ノ内線) → 霞ケ関 → (東京メトロ日比谷線) → 六本木
  • 東京 → (JR山手線) → 有楽町 → (徒歩) → 日比谷 → (東京メトロ日比谷線) → 六本木
  • 東京 → (JR京葉線) → 八丁堀 → (東京メトロ日比谷線) → 六本木
  • 東京 → (JR京浜東北線) → 新橋 → (都営浅草線) → 大門 → (都営大江戸線) → 六本木

こんなに縦横無尽に行けてしまうなんて面倒この上ありません。こんなにたくさんのチョイスの中からいつも最適解を探すために、きっと大切なものを探す時間がなくなりそうな気がします。情報過多であるこの時代、選択肢が多い東京よりも「難波に行くには御堂筋や!」と言い切れる大阪の方が幸せです、こと移動に関しては。

ここがヘンだよ東京の街(3) 坂が多い

谷中銀座商店街

写真は東京の谷中銀座商店街。坂道が趣のある景色を生むこともあるが……


先に「東京の街は山が見えません」と書きました。なのに、東京には坂がたくさんあります。

大阪の中心部はほぼフラット、平坦な地形です。唯一上町台地の西端が高低差が激しく、天王寺七坂のような急な坂や階段路地があるくらいです。それ以外は高低差があったにしても本当に緩やかな坂です。なので大阪ではビー玉が転がっていく程度の坂でも坂と言います。

東京は違います。品川、渋谷、恵比寿、赤坂、御茶ノ水、水道橋、日暮里といった都心部を含むいたるところに「これでもか!」というような坂、ママチャリでは立ち漕ぎしても登れないレベルの坂がごまんとあります。ビー玉をおけば転がるどころか、跳ねてしまって割れてしまいそうな坂です。大阪の人間にとって、あれは坂ではなく、舗装された山道といった方が自然です。


方角がわかりにくくどちらを向いているかわからない、電車に乗ってもどちらに向かえばいいかわからない、駅から降りても坂道がいっぱい。大阪に比べ、東京は大変住みにくいことがお分かりいただけましたことでしょう。東京の皆さん!フラットな大阪に住んでみませんか?エエとこおまっせ!!


【参考サイト】
東京都の統計(東京都の人口(推計))


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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