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トランプ新大統領誕生で株価ラリーの真相

トランプ勝利によりニューヨークダウは最高値更新となり、日経平均も上昇しています株価は下がるとみられていただけに、この反応を意外と感じる人も多いと思います。今回はその理由について見てみたいと思います。

戸松 信博

執筆者:戸松 信博

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トランプ新大統領誕生によりニューヨークダウは最高値更新

トランプ新大統領誕生によりニューヨークダウは最高値更新!今回はこの背景に迫ります!

トランプ新大統領誕生によりニューヨークダウは最高値更新!今回はこの背景に迫ります!

トランプ新大統領が誕生し、市場は一旦、株安とドル安円高で反応したものの、すぐに株高とドル高円安に切り返し、ニューヨークダウは最高値更新の流れとなっています。そして円安となったことで日経平均も大きく上昇しています。

さて、この株高の背景を考える際、トランプ勝利の理由について考えていく必要があると思います。よく、トランプ氏の勝利の背景は英国のEU離脱(ブレグジット)と同じ理由だと言われます。世界的な格差社会が進む中で、大企業や富裕層の収益・資産が膨らむ一方、賃金の安い労働者が困窮し、低所得の格差を受けている層の反乱という流れで、トランプが勝利したという構図です。

ブレグジットとトランプ新大統領誕生の背景はやや異なる

ところが、実際にトランプを支持していた人を見ると、白人層、年齢は45~64歳のバリバリ働く層が最も多く、年収は7.5万ドル以上の支持が最も多く、次いで5万ドル以上と、高所得者ほどトランプ支持でした。学歴は高卒よりもカレッジ(大)卒以上の支持が一番高かったのです。一方、ヒラリー支持層は若年層、黒人が多く、そちらのほうが不満のある層と思います。現役の大学生はヒラリー支持ですが、大学を出て働いている人はトランプ支持なのです。このあたり、前述の低所得の格差を受けている層の反乱という、良く言われている認識と全く逆なのです。つまり、(半数近くの人は嫌っていたとしても)米国の中心層はトランプ支持だった訳で、それがそのまま選挙結果に出ました。トランプは過半を取る程度の人気があり、支持を受けていたのです。

そして、トランプ勝利が判明してからの株式市場の反応は、失望より期待の方が強くなっていったのです。つまりトランプは元々一定以上の支持を受けて当選し、期待もされている、というのが「真相」と思います。この見方がねじ曲がっていると見通しを誤る可能性があります。その期待感はトランプ大統領だと少なくとも(オバマやヒラリーではありえない)大胆な決断・政策が実施されると思われたため、何かが大きく変わったり、動く可能性が高く、株式市場を見ると、この変化に対して不安でなく前向きの期待が高まっている様子です。日本の分かりやすい例で言えば、2012年末の選挙で民主党政権が維持続行されるか(クリントンのケース)、それとも自民党の安倍政権に変わって期待を生むか(トランプのケース)というと分かりやすいかもしれません。

もちろん、トランプ大統領で株式市場はなぜ上昇?でも書きましたが、その期待感が期待倒れに終わらず、現実のものとなるかどうか(本当に言っている政策が実行されるのか)が、証明されるのはこれからですから、その点については、引き続き確認していく必要があると思います。

参考:日本株通信

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