au スマートパスを100%利用できる新スマートフォン6機種
auの2012年夏の新機種は6機種。国内メーカー製クアッドコア+WiMAX端末2機種、完成度重視のオールインワン3G端末2機種、おサイフ・ワンセグ対応WiMAX端末2機種。少ないようにも感じますが、どの機種もau スマートパスのサービスがフル活用できる機種となっており、ただ数を多く出す選択をしなかったところからも、auのしたたかな戦略と堅調な展開をうかがい知ることができます。
半期先を見据えた戦略と展開が光るKDDI au
auは、2011年WiMAXおよびテザリング対応スマートフォンの市場投入に加え、オールオンワン端末によるケータイからの乗り換え促進を展開。通信環境では2011年後半でWiMAXをバックボーンにしたau Wi-Fiを全国で拡充しています。さらに2011冬と2012年春には、WiMAX端末の本格的な拡充に加えて、これまでの電話番号顧客管理からau ID による管理とauスマートパスに移行する大きな改革を展開してサービス面を大幅に強化・改善する施策を展開してきました。こうした端末強化→通信環境改善→サービス改革と着実な変革は、他社に対して半歩先を見据えた展開を実現してきています。
映像・音楽のパスを追加して強化されたau スマートパス
2012年夏のauは、新規スマートフォンの発表は6機種にとどまりましたが、サービスを大きく拡大。月額390円でアプリ取り放題、5GBのオンラオストレージ利用などを提供したau スマートパスは2012年春に100万契約を突破。2012年夏以降はさらに2つのパスを追加し、エンタテイメント面も強化すると発表されました。新たに追加されるのは「ビデオパス」と「うたパス」。ビデオパスは、590円の定額でドラマやアニメの見放題に加え、最新作品を毎月1本無料で視聴ができます。うたパスは、315円で洋楽・邦楽の聞き放題を実現しています。また同じ楽曲を聴いている人同士が繋がれるようになっているなど、楽曲を通してのコミュニケーションも支援されます。これらのサービスは、スマートフォンだけでなく、タブレット、パソコン、テレビ(HDMIで出力)など、マルチデバイスでも利用できます。
本格的なLTE環境は2012年12月より提供へ
WiMAXを展開してきたauですが、2012年12月から高速通信「4G LTE」を提供開始することを発表しています。800MHzと1.5GHzに加え、現状、EV-DOで利用している2GHzも利用するとも言及されています。また、都市部などトラフィック過多となる地域対策には、EDVO Advancedを全国に導入することで体感速度の向上も目指します。また家庭での通信環境改善には、HOME SPOT CUBEの無料貸し出しにより、2.4Ghzに加え5Gzも対応したau Wi-Fiにより改善を図られています。
それでは次のページから、今回の新製品を紹介しましょう。