1年に1度、稀少なコーヒーが登場

2016 ブルボンポワントゥ収穫祭

2016 ブルボンポワントゥ収穫祭


絶滅したと思われていたブルボン王朝時代の伝説のコーヒー、ブルボンポワントゥ。UCCが7年かけて再生プロジェクトに取り組み、2007年以降、私たちも(運が良ければ)幻の味を確かめる機会に恵まれるようになりました。

ブルボンポワントゥを栽培するのはレユニオン島の小さな農園。天候や病害虫と対峙しながら栽培し、ひと粒ずつ手摘みで収穫後、厳格なカッピング評価を行うために、そのコーヒー豆は大変稀少なもの。日本で1年に1度、数量限定で販売するたびに予約が殺到するとか。

復活10年目を迎えた記念すべき2016年は、10月1日(国際コーヒーの日)から一般販売開始。直前にUCCで行われた「2016 ブルボンポワントゥ 収穫祭」の模様をお伝えします。JR九州のクルーズトレイン「ななつ星 in 九州」がブルボンポワントゥを提供することも発表されました。

試飲会ではコーヒープレスで抽出

試飲会ではコーヒープレスで抽出


余談ですが、試飲のテーブルで同席した方々は「100gで8000円のコーヒー!」と、価格にも驚嘆していた様子。会場スタッフの方が回ってきて「生産者も『手間を惜しまずに品質の良いコーヒーを作れば高く買い上げられる』と知って一層努力している」と説明し、みなうなずいていました。

バルザックやルイ15世を魅了したコーヒー

ポワントゥは「尖った」の意味。このコーヒー豆の独特の形状から名付けられた。

ポワントゥは「尖った」の意。このコーヒー豆の独特の形状から名付けられた。


ブルボンポワントゥは18世紀にフランス・ブルボン島(現在のレユニオン島)で発見された突然変異種のコーヒー。

その豊かな香りと甘みはブルボン王朝の人々や文豪バルザックをも魅了したと言われていますが、19世紀に入るとサイクロンや病害虫の被害を受けて生産量が減少。島の産業の中心はコーヒーからサトウキビへと移行し、1942年で輸出記録が途絶えて以降、姿を消したものと思われてきました。

伝説のコーヒー再生プロジェクト

生豆の比較。左:ブルーマウンテンundefined右:ブルボンポワントゥ(縦に長く小さいが、密度が高いため堅い)

生豆の比較。左:ブルーマウンテン 右:ブルボンポワントゥ(縦に長く小さいが、密度が高いため堅い)

幻となったブルボンポワントゥの再生に乗り出したのがUCCです。1999年にフランス国立農業研究開発国際協力センターとレユニオン島のサポートを受け、再生プロジェクトを開始。島内に残るブルボンポワントゥを島民と一体となって捜索し、発見された約2000本の木の中から最終的に品質の優れた4本のマザーツリーを選び出しました。

4本のマザーツリーのうち1本は、Lorionさんという女性の自宅の庭にあるそうです。「誕生日におじいさんから譲り受けた大切な木」と、Lorionさんのコメントが紹介されました。

UCC上島会長、在日フランス大使、レユニオン島のマキシミリア・ヴィトリさん、ジェラル・ベナールさん

UCC上島会長、在日フランス大使、レユニオン島のマキシミリア・ヴィトリさん、ジェラル・ベナールさん


試験栽培を繰り返した末に、2006年に再生に成功。翌年からUCCが日本市場で販売を開始しました。

登壇した在日フランス大使はUCCの貢献を讃え、「10年めとなる今年がブルボンポワントゥにとって新たなステップとなりますように。レユニオン島はコーヒーだけでなく観光地としても魅力ある島」と挨拶。

レユニオン島から来日したコーヒー生産者は、UCC上島達司会長に感謝状を贈呈し、「我々は<王様のコーヒー>を作っていることを誇りに思っています」とスピーチしました。

UCC抽出チャンピオンの中村太さん、接客チャピオンの大南薫さん

UCC抽出チャンピオンの中村太さん、接客チャピオンの大南薫さん


ブルボンポワントゥの生豆は密度が高く堅いために、焙煎が非常に難しいのだそう。カフェインの含有量は通常のアラビカ種の半分以下。

試飲会ではコーヒープレスでやや濃い目に抽出し、チョコレートとペアリングして楽しませてくれました。柑橘系を思わせる酸味は、チョコレートと好相性。他にもさまざまなスイーツと共に楽しめそうです。

「ヨーロッパの宮殿でのひとときを楽しむような一杯」と、UCCの抽出チャンピオンの中村太さん。

実際に味わってみたい方はコーヒー豆通販サイトや、UCC直営25店舗(新宿高島屋店、JR京都伊勢丹店、博多大丸店など)へどうぞ。また、カフェメニューとして上島珈琲店(本店、COREDO日本橋店、青山店ほか)などで1杯2500円(税込)で提供されます。


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