正確な水加減を実現し、さらに驚きの分離構造
アイリスオーヤマは2016年9月21日、都内で発表会を開催。同社初となるIHジャー炊飯器の製品分野への参入を明らかにするとともに、新製品となる“銘柄量り炊き IH ジャー炊飯器3合 RC-IA30”をお披露目した。発売は2016年9月30日予定で、参考価格は29,800円[税別]となっている。銘柄量り炊き IH ジャー炊飯器3合(以下、銘柄量り炊き)のウリは、お米を炊く際の“正確な水加減”を実現する独自の仕組み。同社応用研究部 マネージャーの鈴木真由美氏によれば、お米を炊く際の計量は、炊飯器の水位線や計量カップを使用した“目視”では量のバラつきが避けられず、そのため炊きあがりにも毎回差が出てしまうという。また、銘柄によっても最適な水分量は異なるため、最適な炊きあがりを実現するのは簡単ではないようだ。
そこで銘柄量り炊きでは、本体に重量センサーを搭載し、米や水量をデジタルで管理。米の重量を計測したうえで、それに最適な水の量を知らせてくれる仕組みを開発した。銘柄の炊き分けは、6分類・31銘柄に合わせたプログラムミングが組み込まれているので、それに合った設定を選ぶだけ。必要な水量や炊く際の火力も自動で調整してくれる。炊飯器でお米を炊く際は通常、1合単位で水分量を調整するが、同機の仕組みなら合数に関係なく好みの分量で、最適な水加減を銘柄ごとに実現してくれるというわけだ。
ならではの機能はそれだけではない。銘柄量り炊きは本体の分離が可能で、上部はおひつとして、下部はIH調理器として、それぞれ独立して使用することができる。ちなみに、上下部は非接触給電と赤外線で連動しているので、分離する際に端子の抜き差しなどは必要なし。スッと持ち上げるだけで、分離が完了するのだ。
2017年には米家電を主力事業に
アイリスオーヤマは2009年に家電事業へ本格参入し、2011年に発生した東日本大震災をきっかけに精米事業にも進出。“低温製法米”やお米の鮮度を保つラミネート包装、3合食べきりサイズでの販売など、独自の米販売を行ってきた。また家電分野では、今回の銘柄量り炊き以前にも、マイコン式の炊飯器や精米機を展開している。これらの家電は“米家電”に位置づけられており、今回発表された新製品は米家電の第三弾であるとともに、本格的な船出を果たすものとなっている。発表会に登壇した調理家電事業部 事業部長の平元祐司氏は「2017年には、米家電を主力事業に成長させていきたい」と宣言。合わせて、2017年中に米家電のラインアップを16アイテム・販売総額30億円へ、2018年中に22アイテム・60億円規模へ拡大する事業構想も明らかにした。また詳細は不明だが、米家電の第四弾は2017年1月、第五弾は同年7月に展開を予定している。
[関連サイト]
アイリスオーヤマ:銘柄量り炊き IH ジャー炊飯器3合