ハーレーダビッドソン/ハーレーダビッドソンの車種情報

ハーレー2017年最新モデル解説 ツーリング編

排気量1,745cc(107ci)の最新型エンジン「ミルウォーキーエイト」を搭載し、最強のクルーザーカテゴリーとしての地位を確立した2017年度版ハーレー・ツーリングファミリー。昨年以上の力を手にしたメガツアラー群のキャラクターを解説します。

田中 宏亮

執筆者:田中 宏亮

バイクガイド

新型エンジンとともに生まれ変わったツアラーモデル

新型Vツインエンジン「ミルウォーキーエイト」(排気量1,745cc)を搭載し、歴代最強のパワーを手に入れた最新ツーリングモデルに迫る

新型Vツインエンジン「ミルウォーキーエイト」(排気量1,745cc)を搭載し、歴代最強のパワーを手に入れた最新ツーリングモデルに迫る


最新となるハーレーダビッドソン 2017年モデルが先ごろ発表されました。1903年の創業から数えて113年、ハーレーらしいクルーザースタイルはそのままに、上質な旅を約束するモーターサイクルを排出し続ける同メーカーが今回、新たな進化を遂げたのです。

注目の空冷Vツインエンジン[ミルウォーキーエイト]

107キュービックインチ(排気量1,745cc)新型空冷Vツインエンジン[ミルウォーキーエイト]

107キュービックインチ(排気量1,745cc)新型空冷Vツインエンジン[ミルウォーキーエイト]


それがこちら、新型となるVツインエンジン「ミルウォーキーエイト」です。先代となるエンジン「ツインカム」と比べ、排気量はもちろん(1,689cc→1,745cc)、4バルブシリンダーとなったことで吸排気の流量が大幅に増加。これによって重量級モデルであってもストレスない加速と一層パワフルな走りを楽しめるようになったのです。ちなみに「ミルウォーキー」はハーレーダビッドソン創業の地であるウィスコンシン州ミルウォーキーから、「エイト」はVツインエンジンに4バルブシリンダー=8バルブというところに由来します。

1988年に登場した「ツインカム」から数えて18年、ついにエンジンをブラッシュアップさせてきたハーレーダビッドソン。そのミルウォーキーエイトが搭載されたのは、ツーリングファミリー、トライクファミリー、CVOの3カテゴリーになります。なかでもその影響を強く感じさせるツーリングファミリーの特性を解説していきましょう。

FLHTK ウルトラリミテッド

ハーレーダビッドソン ツーリングファミリー FLHTK ウルトラリミテッド(2017年モデル)

ハーレーダビッドソン ツーリングファミリー FLHTK ウルトラリミテッド(2017年モデル)


ハーレーダビッドソンの顔とも言える旗艦モデル、ウルトラ。アメリカという広大な国土を横断することを目的に開発された至高のクルーザーは、エンジンをミルウォーキーエイトへと進化させることで一層のパワーアップをはたしました。

ハーレーダビッドソン ツーリングファミリー FLHTK ウルトラリミテッド(2017年モデル)

ハーレーダビッドソン ツーリングファミリー FLHTK ウルトラリミテッド(2017年モデル)


413kgという超重量級モデルなので、その図体を快適に走らせるにはそれ相応のパワーを持ち合わせたエンジンが必要になります。2013年の水冷機能を併載した「ツインクールド」(空冷と水冷の両方でエンジンを冷却する)仕様とし、どんなロングツーリングでもエンジンへの負担を抑えつつ、変わらぬパワーを供給し続けることを可能にしているのです。積載能力の充実は言わずもがな、前後連動型の最新ブレーキングシステムにハンドリングを軽快にする最新サスペンションと高剛性フレームの組み合わせによって、小柄な日本人でも操りやすい一台へと仕上げています。

[メーカー希望小売価格](消費税込)
・ビビッドブラック:3,797,600円
・モノトーン:3,844,100円
・ツートーン:3,886,600円
・カスタムカラー:3,889,600円

[スペック]
全長2,600mm/車重413kg/シート高740mm/ホイールベース1,625mm/排気量1,745cc/エンジン:ツインクールド ミルウォーキーエイト/タンク容量22.7リットル/タイヤサイズ(F)130/80 B17 M/C 65H(R)180/65 B16 M/C 81H


FLHTKL ウルトラリミテッド ロー

ハーレーダビッドソン ツーリングファミリー FLHTKL ウルトラリミテッド ロー(2017年モデル)

ハーレーダビッドソン ツーリングファミリー FLHTKL ウルトラリミテッド ロー(2017年モデル)


そのウルトラリミテッドのローダウン仕様となったのがこのモデル。装備類はすべてウルトラと同じで、前後サスペンションをロースタイルとすることでライダーの足つき性を大幅にアップ。試しにまたがってみた身長160cmほどの女性に「これなら怖くない!」と言わしめたポジション、気になる方はぜひ体感してみてください。

[メーカー希望小売価格](消費税込)
・ビビッドブラック:3,872,600円
・モノトーン:3,919,100円
・ツートーン:3,961,600円
・カスタムカラー:3,964,600円

[スペック]
全長2,600mm/車重413kg/シート高675mm/ホイールベース1,625mm/排気量1,745cc/エンジン:ツインクールド ミルウォーキーエイト/タンク容量22.7リットル/タイヤサイズ(F)130/80 B17 M/C 65H(R)180/65 B16 M/C 81H


FLTRU ロードグライド ウルトラ

ハーレーダビッドソン ツーリングファミリー FLTRU ロードグライド ウルトラ(2017年モデル)

ハーレーダビッドソン ツーリングファミリー FLTRU ロードグライド ウルトラ(2017年モデル)


ウルトラリミテッドと双璧をなす"もう一台のウルトラ"。ロードグライドをベースに、ウルトラの名にふさわしい装備を与えたデュアルヘッドライトモデル。リミテッドとの違いはそのハンドリングでしょう。プルバック型となっている独特のハンドルバーは、ややクセがあるものの慣れてくれば先入観を取り除いてくれるほどコントローラブルな面を見せ、リミテッドとは違った軽快感を味わわせてくれます。

ハーレーダビッドソン ツーリングファミリー FLTRU ロードグライド ウルトラ(2017年モデル)

ハーレーダビッドソン ツーリングファミリー FLTRU ロードグライド ウルトラ(2017年モデル)


本モデルの特徴といえば、シャークノーズフェアリングと呼ばれる二灯型フェアリング。ヤッコカウルと呼ばれるバッドウイングフェアリングのリミテッドとまるで異なるマスクは個性的で、乗り味とともに違った趣を備えているところが魅力と言えますね。

[メーカー希望小売価格](消費税込)
・ビビッドブラック:3,832,600円
・ツートーン:3,921,600円
・カスタムカラー:3,924,600円

[スペック]
全長2,595mm/車重425kg/シート高735mm/ホイールベース1,625mm/排気量1,745cc/エンジン:ツインクールド ミルウォーキーエイト/タンク容量22.7リットル/タイヤサイズ(F)130/80 B17 M/C 65H(R)180/65 B16 M/C 81H


FLHXS ストリートグライド スペシャル

ハーレーダビッドソン ツーリングファミリー FLHXS ストリートグライド スペシャル(2017年モデル)

ハーレーダビッドソン ツーリングファミリー FLHXS ストリートグライド スペシャル(2017年モデル)


今回の「ミルウォーキーエイト」採用でもっとも恩恵を受けているのは、このストリートグライドかもしれません。なぜならば、「ミルウォーキーエイト」は先代ツインカムよりもレスポンシブルでスポーティなライディングを実現するエンジンへと進化しており、ツアラーモデルのなかでも軽量でスポーツバイクとしての側面を持つストリートグライドのキャラクターにベストマッチと言えるものなのです。

ハーレーダビッドソン ツーリングファミリー FLHXS ストリートグライド スペシャル(2017年モデル)

ハーレーダビッドソン ツーリングファミリー FLHXS ストリートグライド スペシャル(2017年モデル)


その名のとおり、ストリートバイクとして開発された同モデル。「こんなバカでかいバイクで街を走るだって?」、誰もがそう思うでしょう。しかし、今アメリカのストリートシーンでは、このメガツアラーをストリートバイクとしてカスタムする「バガースタイル」が流行っており、ロー & ロングスタイルに19インチホイールという仕様のストリートグライドはバガーのベースモデルにうってつけ。世界の流行をいち早く掴みたい人は、このストリートグライドを見逃してはなりません。

[メーカー希望小売価格](消費税込)
・ビビッドブラック:3,107,600円
・モノトーン:3,154,100円
・ハードキャンディー:3,398,600円
・カスタムカラー:3,199,600円

[スペック]
全長2,425mm/車重376kg/シート高685mm/ホイールベース1,625mm/排気量1,745cc/エンジン:ミルウォーキーエイト/タンク容量22.7リットル/タイヤサイズ(F)130/80 B19 M/C 61H(R)180/65 B16 M/C 81H


FLTRXS ロードグライド スペシャル

ハーレーダビッドソン ツーリングファミリー FLHXS FLTRXS ロードグライド スペシャル(2017年モデル)

ハーレーダビッドソン ツーリングファミリー FLHXS FLTRXS ロードグライド スペシャル(2017年モデル)


ロードグライドウルトラのベースとなった同モデルですが、ただ積載能力が違うだけではありません。ストリートグライドと同じく、フロントホイールが19インチ化しているのです(同ウルトラは17インチ)。

ハーレーダビッドソン ツーリングファミリー FLHXS FLTRXS ロードグライド スペシャル(2017年モデル)

ハーレーダビッドソン ツーリングファミリー FLHXS FLTRXS ロードグライド スペシャル(2017年モデル)


大きなフロントホイールにカスタムカルチャーを見出すアメリカ、そしてハーレーダビッドソンらしい仕様となっているロードグライドスペシャル。同モデル特有のハンドリングに軽量ボディ、ハイグレードなサスペンション & ブレーキングシステム、そしてミルウォーキーエイトという組み合わせは、間違いなくアメリカ最先端のモーターサイクルシーンを象徴したものと言えます。ストリートグライドにはないモダンなフォルムを求める人にこそふさわしい一台です。

[メーカー希望小売価格](消費税込)
・ビビッドブラック:3,132,600円
・モノトーン:3,179,100円
・ハードキャンディー:3,423,600円
・カスタムカラー:3,224,600円

[スペック]
全長2,430mm/車重388kg/シート高685mm/ホイールベース1,625mm/排気量1,745cc/エンジン:ミルウォーキーエイト/タンク容量22.7リットル/タイヤサイズ(F)130/80 B19 M/C 61H(R)180/65 B16 M/C 81H


FLHR ロードキング

ハーレーダビッドソン ツーリングファミリー FLHR ロードキング(2017年モデル)

ハーレーダビッドソン ツーリングファミリー FLHR ロードキング(2017年モデル)


「道の王」という大胆な名前を与えられたロードキング。ほかのクルーザーモデルと異なり、クラシカルなスタイルを持つ稀有な一台は、積載能力こそ劣るものの、他モデルにはないロードキング特有のノスタルジックな雰囲気でファンの心を掴み、ベストセラーモデルとして君臨しています。

ハーレーダビッドソン ツーリングファミリー FLHR ロードキング(2017年モデル)

ハーレーダビッドソン ツーリングファミリー FLHR ロードキング(2017年モデル)


リジッド型フレームのソフテイルファミリーに近しいスタイルながら、ミルウォーキーエイトを搭載したことで、情緒あふれるツーリングシーンに最強のパワーが付与されました。「旅するうえでもっとも大事なのは雰囲気」という人に注目してほしいモデル、それがロードキングです。牧歌的な日本の風景にも似合ってしまうスタイリングは、これからも色褪せることはないでしょう。

[メーカー希望小売価格](消費税込)
・ビビッドブラック:3,007,600円
・モノトーン:3,054,100円
・ツートーン:3,096,600円
・ハードキャンディー:3,099,600円
・カスタムカラー:3,298,600円

[スペック]
全長2,450mm/車重379kg/シート高705mm/ホイールベース1,620mm/排気量1,745cc/エンジン:ミルウォーキーエイト/タンク容量22.7リットル/タイヤサイズ(F)130/80 B17 M/C 65H(R)180/65 B16 M/C 81H

これまでにない快適なパフォーマンスでライダーの心を揺さぶってくる最新のツアラーモデル。全国各地で試乗会や展示会が催され、さらに最寄りの正規ディーラーでも展示されているので、それぞれの場所で見て、触れて、確かめてみてください。

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