肩こりも伴う腕の不快な症状は筋力不足のせい?
パソコンやスマホ使用が増えることで、腕のだるさや手のしびれの発症へつながることがあります
仕事に集中している時はさほど気にならない程度の症状でも、放っておくと悪化していき、物を持つときに違和感が出たり、力がうまく入らなくなったりしてしまいます。肩こりのある人は、腕や手を動かすための機能が低下しやすくなる傾向があります。無症状であっても、普段から腕のだるさやしびれを引き起こさないようにケアしてくことが大切です。
プチ筋トレで体もポカポカ温まる
そこで対策としてオススメなのがプチ筋トレです。筋肉ムキムキにするための筋トレではなく、肩こりによって血流の滞った部分をポカポカと温かくすることを目標とします。それによって、筋肉のコリがほぐれて、関節の動く範囲が正常に戻ったり、姿勢が楽になり、肩関節周辺への負担も軽減されます。姿勢が楽に感じるようになれば、腕・手を動かす機能も安定しやすくなるため、腕のだるさやしびれの症状も予防することができます。神経や血管にかかるストレスも緩和されるため、不調を感じることなく日常を過ごせるようになります。
くつろぎついでに腕を鍛える
■お部屋でくつろぎついでに鍛えてみましょう日常生活の中では、肘を曲げて行う動作がとても多いです。パソコンで作業をする時、スマホをいじる時、荷物を持つ時、包丁で野菜を刻むとき。いずれも肘を曲げる動作が必要です。そのため「肘を伸ばす筋肉」を鍛えることを忘れてはいけません。
床に両手をつく位置によっては、手首が痛む場合があるのでご注意ください
1. 床に両足を投げ出す長座で座ります。この時、肩の真下に手が位置するように、両手それぞれを床につけます。肘は軽く曲がった状態です。
慣れてくるとお尻を床につけずに、肘の屈伸を繰り返すことができます
2. 両肘を伸ばし、両肩を床方向へ押し下げるように動かし、お尻が床から浮くようにしましょう。5秒間キープしたら脱力します。これを10回繰り返します。顔は正面向きのままで、軽く胸を張る意識をもつと、姿勢がキレイに保てるよう
になります。
■椅子に座ったままで僧帽筋を鍛える
肩こりでも名前が良く出る「僧帽筋(上部線維)」は、強制的に力を入れたり脱力したり……を繰り返すことで、血流回復とともに筋力の衰えも予防することができます。椅子に座ったままでもできるので、デスクワークの合間に気分転換を兼ねてもOKです。
なるべく背スジを伸ばした姿勢で行うことがポイントです
1. 顔を正面に向け、骨盤を立たせ背スジを伸ばした姿勢で椅子に座ります。この時、足の裏が無理なく床に着き、膝の角度は90度くらいが理想的で、姿勢が安定しやすくなります。
手はしっかりと椅子の座面端をつかみ固定しておきます
2. 椅子の座面を左右の手でつかんだまま、両肩を耳に近づけるように動かします。動かすのは両肩なのですが、背中にある三角の骨「肩甲骨」が上がるように動くイメージを持つと力が入りやすくなります。5~10秒間キープしたら脱力します。これを10回繰り返しましょう。
■背中を動かして血流アップ
肩こりの人は背中の筋肉も緊張しがちです。背中を意識したトレーニングを行うことで、背中の筋肉に刺激を入れてみましょう。繰り返していくうちに、背中の筋肉がほぐれて血流もアップします。
腰が痛くならないように台の高さも自分に合うように調整してください
1. ペットボトルに水を入れて(ダンベルでもOK)手に持ちます。重すぎると手に力が入り過ぎて、背中の筋肉が上手に使えない場合があるので、無理のない重さに調節してください。椅子や台に片手をつき、前傾姿勢になります。この時、顔は下に向けずになるべく前方を見るようにしましょう。背を丸めないことも大切なポイントです。
急いで動かさずに、背中の筋肉を意識してゆっくりと引きましょう
2. 背中を丸めないように注意しながら、肘を骨盤に近づけるイメージで、斜め後方にゆっくりと引きます。背中の筋肉を使って引き上げるように意識してみましょう。引き上げたところで3秒間止めて、ゆっくりと下します。10回繰り返したら、反対側も行いましょう。
プチ筋トレは、筋肉ムキムキを目指すものではありませんので、無理のないようにコツコツと取り組んでくださいね! 普段、運動をしていないという人は、回数も少なめにしてスタートしてください。