マラリア、デング熱、ジカ熱……本当は怖い蚊

蚊は旅行者の大敵です。日本で蚊といえば、これまでは夏の風物詩というくらいのもので、刺されてもかゆいだけで済むものでしたが、海外ではそうはいきません。「海外で怖いものは何ですか?」と聞かれることがよくありますが、私は「蚊、犬、警官」と答えます。蚊は時には人の命を奪うくらい危険な存在なのです。

蚊が媒介する代表的な疾患といえば、何といってもマラリアでしょう。年間約2億人が罹患し、約50万人が死亡しています(厚生労働省サイトによる)。他にも黄熱、日本脳炎、デング熱、ジカ熱など蚊によって引き起こされる病気は数多くあります。

日本でも2014年のデング熱の流行を機に、本格的に防蚊対策について考える人が多くなりました。また今年2016年は中南米を中心にジカ熱の流行が伝えられ、リオ五輪の開催も相まって関心が高まっています。

これから海外へ出かける前に、基本的な対策と私のオススメの撃退方法をまとめてご紹介したいと思います!

蚊の活動は夕方から活発になる

蚊の活動は夕方から活発になる

1 夕方から朝は外出を控える
蚊は夕方から活動が活発になり、朝までは要注意です。

2 外出時は「効く」虫よけスプレーを使用する

虫よけは言わば最後の砦です。しかし、しっかりと継続的に使用すれば効果は一番高いかもしれません。どんな虫よけが効くのか、については後述します。

3 長袖・長ズボン、明るい色の衣服

これも基本です。肌の露出は極力控えましょう。足元は特に注意です、おしゃれなサンダルは蚊のいない国で。また蚊は暗い色に寄ってきますので明るい色の服を選びましょう。

蚊取り線香は殺虫能力の高いスグレモノ

蚊取り線香は殺虫能力の高いスグレモノ

4 蚊取り線香
蚊取り線香は本当に効きます。ですが、私も深夜に線香が終わってしまった途端に一斉攻撃に遭ってボコボコにされてしまった経験が何度かありますので、早めの就寝の時には気を付けてください。一般的な線香の持続時間は約7~8時間程度です。

5 体を清潔に
蚊は汗のにおいや汚れが大好き。夕食などの外出前にさっとシャワーを浴びるのも効果的です。

6 蚊帳(かや)をしっかりと
蚊が特に多い地域ではベッドに蚊帳が標準装備されています。チェックインの時に蚊帳が破れていないかチェックし、必要な時は取り替えてもらいましょう。蚊帳はベッドをすっぽりと覆うようにかぶせて使います。

7 アルコールを飲みすぎない
せっかくの海外旅行ですから地酒でカンパイというのも欠かせないとは思いますが、飲酒によって二酸化炭素の排出が増えると蚊が寄ってきます。

ホテルの高層階には蚊は近寄れない

ホテルの高層階には蚊は近寄れない

8 ホテルの高層階に部屋を取る
蚊はそんなに高くまで飛んでこられません。5階以上ならまあ安心、10階以上ならほぼ安心というのが私の感覚です。

9 就寝前に殺虫剤
蚊の潜んでいそうな家具やベッドの下、裏、水回りなどに殺虫剤を噴霧してから寝ると安心感が高まります。

10 蚊のいない季節に行く
これこそ海外旅行だからできる究極の対策です。もし乾季と雨季があれば雨季を外す、疾患の流行期を外すといった対策は非常に有効です。蚊は夏の季語ですが、一年中ブンブン飛んでる国や地域も残念ながらあります。それでも、比較的多い時期とそうでない時期があることが多いですよ。

ディート濃度が重要。市販の虫よけスプレー

虫よけスプレーには蚊など害虫の忌避成分が含まれていて、この濃度が効き目を左右します。一般的にはディートと呼ばれる成分が使われていて、その含有率はパッケージに表示してあります。

ちなみに、日本で市販されている虫よけで一番ディートの含有率が高いのがムシペール。ディートが12%含まれていて、私もアフリカの旅でこれに守ってもらって以来、20年近く愛用しています。

もう一つ、海外で圧倒的に有名なのがOFF(リンク先は英語)という製品です。種類によってディートの含有率が違いますので、用途に従って選んでください。オレンジのものがディート数%から15%くらい、緑色のものの方がディート20~30%で効き目が強いです(中には98.25%というのもあります)。

日本でも高濃度ディート製品が発売か

我が国でも防蚊対策意識の高まりにつれて、今年2016年6月に高濃度ディート製品の審査を迅速化する旨の通知が厚生労働省から出されました。またこれをうけてアース製薬もディート濃度の高い製品の開発に着手したと発表しています。日本の薬局でももうすぐ効き目抜群の蚊よけ製品にお目にかかれそうですね。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。