家計簿・家計管理/家計管理の基本

夏休みに教えたい!子どもへの金銭教育

夏休みは子ども達にとって時間がゆっくり流れるため、いつもとは違う学びとして金銭教育を与えるのにとても良い期間です。お金の使い方や優先順位等、経済的自立を促していけるように、お金と向き合う時間を親子で持ちましょう。

二宮 清子

執筆者:二宮 清子

家計簿・家計管理ガイド

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「お金」をどう扱うのか? 考えさせる、経験させる夏休みにしたい

夏休みは子どもにとって楽しい日々です。あれが欲しい!これがしたい!〇〇に行きたい!と、子どもでも欲求や欲望は尽きません。全ての欲求に対応できるわけではないので、その時の状況に応じて優先順位を教える必要があります。
 
夏休みにしておきたいお金の教育

夏休みに親子でお金と向き合う時間を持ちましょう


また、どんな欲求なら「自分にとって生きたお金」として有効に使われるのか? さらに、普段の買い物や消費の仕方についても教える良い機会にしてもらいたいと思います。
 

優先順位の教え方。「ニーズとウォンツ」

子どもがスーパーでお菓子やおもちゃをねだられた時の良い対処方法として、「このお菓子を買ったら、晩ごはんのおかずが買えなくなってしまうわ……」と少し困った表情を見せると、子どもはお菓子やおもちゃも欲しいけど、晩ごはんがないのは嫌だなぁ……と、そこで初めて「ニーズ(必要なもの)」と「ウォンツ(欲しいもの)」を知り、「我慢」することを覚えます。

何でも欲求のままに与えてしまうと、お金の使い方には優先順位があることや我慢することを覚える機会も失ってしまいます。なので、たとえ家計に余裕があったとしても、子どもにはお金の使い方や我慢することを覚えさせることは、とても大切です。

このように「ニーズ(必要なもの)」と「ウォンツ(欲しいもの)」に仕分けする習慣を小さな頃から身に付けさせ、お金の使い方や優先順位を学ばせながら、金銭感覚を養っていきましょう。
 

ミッションを持って「生きたお金」にする

夏休みは子どもがお金を使う機会も多く、また親子での楽しみや経験に使うお金も増えることでしょう。そのような時に、湯水のようにただ消費するだけの使い方ではなく、「何のため」にお金を使ってまで買うのか? 使うのか? 行くのか? と考えさせてみると、お金を使いながら子どもの成長や学びにつなげることができます。

例えば、動物が好きなお子さんの場合、動物園に行くにも、ただ動物が可愛かったというだけではなく、「動物が動く様子をより正確に描けるようになりたい」、「動物のお医者さんになるために動物をよく観察したい」といったミッションを持たせるようにしていきましょう。何か1つでもミッションや目的があるだけで、これまでより動物の見方が変わってくるはずです。

家族旅行もただの物見遊山にせずにミッションを家族で考えてみましょう。子ども達が好きなことや興味のあることなら、大人が思っている以上に吸収し想像力を高めていけるようになります。絵本の世界だけではなく、現実体験として与えることも「生きたお金」の使い方なのではないでしょうか。
 

買い物と料理で消費者力アップ!

時間のある夏休みには、買い物や料理も経験させていきましょう。簡単な焼きそばやカレーや、子どもの好きなスイーツでもいいですね。その時に、材料は子どもに買いに行かせてください。買い物から調理、片付けに至るまで一連の作業をさせるには夏休みはとても良い機会です。

小学校低学年や、慣れないうちは「おつかい」というミッションが果たせるように、少し多めにお金を持たせます。「おつかい」に慣れてきて、年齢が上がってきたら、計算して買い物ができるように、ぎりぎりのお金を渡すのもよいでしょう。

牛乳ひとつ取っても、多くの種類があり値段も様々です。子どもが何をどう選択するのかは、興味深いものです。生産の仕方や流通、季節によって値段に差が出ることに気付けば、ものの値段と価値についても理解が深まります。

以前、まだ小学生低学年だった息子に、おつかいで牛乳を買ってきてもらったことがあります。「なぜ、この牛乳を選んだの?」と問うたところ、「いつもママが買っているから」という答えが返ってきました。

また、幼稚園児の頃には、半額シールのついたおかずを嬉しそうに買い物かごに入れてきたこともあり、さすがに恥ずかしい思いをしたこともあります。「子どもは大人の鏡」というように、親の経済感覚の中で生きているということなので、あらためて自分自身の金銭感覚を見直す良いきっかけになりました。

子どもに金銭教育を与えるのは親の役目です。目まぐるしく変わる経済状況だからこそ、子ども達の未来を守るために、親自身が良い金銭感覚やお金に関する知識を持つことも、今の時代必要なのではないでしょうか。

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