画像:長谷川秀樹 |
ピラニア・ナッテリー学 名:Pygocentrus nattereri(Kner,1858) |
東南アジアで養殖された個体が廉価に流通する、古くから知られる最もポピュラーなピラニア。見かけるのは、体側に黒いスポットのある2、3cmの幼魚(養殖モノ)が大半だが、ごく少数現地で採集された若魚~成魚も流通する。 大きさ的な違いもあるので一概には比較できないが、後者の方が高価で、また赤の色彩がより強く出ている個体が多い。 同種間に限っては協調性があり、複数匹を混泳させても比較的問題がおき難い。ピラニアの仲間では、稀なことだ。ただし、他の魚との混泳は不可。同種間でも大きさに開きがあったり、弱った個体などはあっけなく襲われてしまう。 その反面、非常に繊細で神経質な面もある。人影や音、振動に対して極端に怯え、よくパニックになりガラス面に下顎をぶつけたりする。出来るだけ、静かな環境を用意すると良いだろう。 とは言え、その鋭い歯と強靭な顎の力は、まさに凶器。不用意に飼育層に手を入れたりしないこと。メンテナンスの時には、細心の注意を払いたい。 飼育そのものは、とても簡単。劣悪な環境にもよく耐えるが、生きた小魚などを与えることが大半だろうから、水の劣化が顕著。鋭い歯で、獲物を食いちぎるように食べるため、給仕毎に水が汚れる。数ランク上の、能力の高いろ過設備を設け、更に頻繁な換水によって水質の悪化を防ぎたい。水の汚れは、観賞価値が下がるばかりか、成長の障害にもなる。慣れれば人口飼料にも餌付くので、レパートリーを増やす目的でも、幾つか与えると良いだろう。 |
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