子育て/子育て・ママ育て

お母さんは「大きくなったら」何になりたいですか?(2ページ目)

目に入れても痛くない。それくらいわが子をかわいいと思う反面、子どもを産んで母になった途端、自分を後回しにして、あれもこれもあきらめなくちゃならないと思っていませんか?

福田 由紀子

執筆者:福田 由紀子

臨床心理士/メンタルケア・子育てガイド

 

それでも思い浮かばなかった人へのヒント

アメリカの心理学者マズローは、人間の欲求は5段階のピラミッドのようになっていて、低次の欲求が充たされると、高い階層の欲求を求めるようになるという「欲求階層説」を唱えました。


マズローの欲求階層説

底辺から順番に欲求を満たそうとする、という理論です


少し解説すると、(1)の生理的欲求は、(2)の安全欲求より優先します。生存がおびやかされると、たとえ危険を冒してでも食べたいと思うし、危険だとわかっている場所でも眠ったりします。生理的欲求が満たされて初めて、安全な状態で食べたり眠ったりしたいと思うようになるということです。そのための安定した収入を得たいというのも(2)に入ります。

それらが満たされると、(3)仲間がほしくなり、(4)その中で認められたい、尊敬されたいと思うようになる。そして、最終的には(5)自分らしく、自分の能力を生き生きと発揮したいと願うようになるというのが、マズローが唱えた理論です。

もちろん、これで説明できないこともたくさんありますが、自分は今どの段階にいるかを考えてみると、何か見つかるかもしれません。

 

今すぐできることを見つけよう

「大きくなったらなりたいもの」が見つかったら、その時、自分は何歳くらいで、どんな服を着て、どんな人たちに囲まれて、どんな姿勢で、どんな表情をしていているのか想像してみましょう。

そのために、今すぐできることはありませんか?

資料を取り寄せたり、ネットで調べたり、あるいは家族や友だちに「いつか、こんなことをしてみたいんだよね~」と言ってみる、なんてことも、はじめの一歩になるかもしれません。

子どもは親を見て育ちます。子どもが自分の生き方を見て「母親は自分のしたいことをあきらめなければならない」「大人は夢を持ってはいけない」と考えるようになったら悲しいですよね。

子育ては、子どもとともに、親自身も育ち直すチャンスです。「夢に向かって頑張れる子ども」「新しいことにチャレンジする子ども」に育てたいなら、お手本を見せましょう。

子育ての忙しい日々には必ず終わりがきます。その時に取り残されたと感じることがないよう、今から「自分のための歩み」を始めてみませんか。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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