韓国のお風呂が気になる!
前回、韓国のトイレ事情を紹介しましたが、お風呂事情はどうなのか、というところも気になるところですね。ホテルのバスルームの使い勝手はもちろん、日本のように湯船につかる習慣があるのか、はたまた韓国の人はアカスリが日常なの!? といった素朴な疑問まで、ここで一気に解決です! ではまず、一番気になる韓国のホテルのお風呂についてです。ホテルのお風呂事情
一日の疲れを洗い流すバスタイム。使い勝手が良ければ言うことなしですね
中級~高級ホテルでは、バスタブがある場合がほとんどで、お湯をためて利用することができます。ですが、リーズナブルを売りにする宿泊施設では、シャワーだけの場合がほとんどです。また、韓屋(伝統的な朝鮮の建築様式)スタイルの宿泊施設では、高級クラスの韓屋を筆頭にバスタブを設置する宿が増えてきましたが、シャワーしかない施設も多いので気になる方は予約前にご確認を! また、ホテルの等級に関係なく、お湯は使えます。シャワーの水圧などの違いはあっても、水しか出ない……ということはまずありません。
気になるアメニティですが、韓国は衛生および環境保護の観点から、使い捨ての歯ブラシやソープなどを置かないホテルが多くあります。中~高級ホテルクラスではボディソープ、シャンプー、リンス、ソープまで揃っている場合が多い傾向にありますが、そうでないホテルもあります。特に格安ホテルや旅館の場合、ソープしかないことが多く、基本的にシャンプー、歯ブラシ、歯磨き粉などは持参する必要があります。タオルやドライヤーなどは、格安ホテルでも用意されている場合がほとんどですが、ホームページなどで確認できない場合は、直接問い合わせて確認されることをおすすめします。
知りたい!あのオフロ用語の意味は?
汗蒸幕(ハンジュンマク)で汗をかいてデトックスすればスッキリ。韓国の人々は、時々チムジルバンに出かけてじっくりお湯につかり、サウナも楽しみます
さて、韓国に行ったらアカスリをしてみたい!ガイドブックなどでもよく紹介されているよもぎ蒸しをしたい!などなど、お風呂に関連する体験をしてみたい方、多いですよね。ここでは韓国旅行前に知っておきたい基本的なお風呂関連の施設と、名前だけではどんなことをするのか想像しにくい内容の施術を紹介します。
●チムジルバン
チムジルバンとは、日本でいうスーパー銭湯のようなもので、入浴施設とサウナ、休憩できる空間などがある場所です。アカスリをしてもらうこともできます。大型のチムジルバンの場合、ネイルやマッサージなどが受けられる空間もあります。入り口で入場料を支払うと、タオルやサウナ専用の服を渡してもらえます。施設内での飲食やサービスの支払いはロッカーキーで記録を行い、帰るときに清算するシステムをとる施設が増えています。
●モギョクタン
モギョクタンとは、湯船にお湯をはったお風呂のことで、チムジルバンのようにサウナやその他の設備はなく、湯船のこと、または単に入浴だけを行う施設のことをこうよんだりします。
●汗蒸幕(ハンジュンマク)
黄土や石などで作ったドーム状の巨大な釜を松の木や薬草類などを燃やすことで熱したもので、その中に座って汗を出すという、昔から韓国にある民間療法の一つです。チムジルバンの多くにこのハンジュンマクがあります。かなりの高温なので、少し座っているだけで汗がたくさん出て、新陳代謝が良くなり、デトックス効果も期待できるようです。ですが、水分補給と外気にあたる休憩もお忘れなく。あまり無理をするとのぼせてしまうのでご注意を!
●サウナ
チムジルバンに行くと、いろいろな種類のサウナがあります。内壁や床に黄土を塗って固めた黄土(ファント)サウナや、遠赤外線ライトを設置したサウナなどなど、それはもう様々です。それぞれ温度や期待できる効果も違うのでお試しを。ほてった身体を冷却するアイスルームなどもあります。
さて、次はチムジルバンで体験できる健康・美容関連の施術用語です。
○アカスリ
アカスリというのは既に日本でもよく知られているとおり、専用のざらざらしたタオルで垢をすり落とすことです。家庭でも行いますが、チムジルバンなどの施設に行くと、アカスリをしてくれるブースがあります。入場料金とは別にアカスリの料金を支払います。裸で簡易ベッドのような台に寝転がり、身体全体をこすってもらいます。アカスリ初体験の方は、実は垢はあまり出ず、2回目以降ぐらいから、少しずつ出てくるようになります。また、力加減が強すぎる場合は、少し力を弱めてもらうよう言っても構わないので我慢しすぎないことも大切です。女湯では女性が、男湯では男性が行うのが一般的です。
○よもぎ蒸し
よもぎ蒸しとは、韓国で昔から行われてきた民間療法の一つで、その名の通りよもぎを始めとする薬草類を煮立せて、その蒸気で身体、特に下半身を温めます。デトックスや婦人科系の病気を予防したりする効果があると言われている両方です。韓国では、産後の回復に役立つということで、出産後まもない女性たちがよく利用しています。チムジルバンやよもぎ蒸し専用のサロンなどで体験可能で、穴の開いた椅子に腰掛け、その中で下半身をあたためるスタイルが一般的。チムジルバンでは、よもぎ蒸しを行っているところと、そうでないところがあるのでご確認を。入場料とは別料金です。
○シルミョンド
顔のうぶ毛を抜いてもらうことで、韓国語ではシルミョンドとかトルポッキなどといいます。木綿糸や絹糸を顔の上でクロスさせながらうぶ毛を除去していきます。うぶ毛はキレイにとれますが、顔がチクチクしたり、施術後もヒリヒリが続くことがあるので、肌の弱い方はお気をつけください。入浴料金とは別料金です。
○カッピング
ガラスあるいはプラスチックの丸いカップを身体に吸いつけることで、血液の流れを良くしたり、淀んだ血液を排出したりする施術です。韓国語ではブハンといいます。施術後は肌が赤くなった状態が何日が続く場合があるので、水着などを着る予定がある方はお気をつけください。チムジルバンでこの施術を行っているところもたくさんありますが、どうしてもこれを体験したい方は、韓方病院を始めとする医療機関で施術されることをガイドはおすすめします。
韓国人はお風呂好き? 一般家庭のお風呂事情
ホテルのランクやスタイルによってはバスタブがないことも。ホテルのホームページなどでバスルームの様子を確認しておきましょう!
ただ、一般家庭のお風呂事情は日本とは違い、西欧のようにシャワーで済ませるスタイルです。バスタブにお湯をためて湯船にじっくりつかる……という家庭はあまりありません。家庭では毎日シャワーを、そして時々チムジルバンにいって、湯船につかりサウナを楽しむ、というのが韓国スタイルですね。住宅街にあるチムジルバンの近くなどでは、ビニールバッグにシャンプーなどを入れて歩く人の姿が見られますよ。
そして、アカスリといえば韓国! 韓国の人は毎日アカスリしてるの?と素朴な疑問をお持ちの方もいるかもしれませんね。韓国の大部分の家庭のお風呂場には、少なくとも1枚はアカスリ用のタオルがあるといえます。アカスリは韓国の人にとって身近なボディケアの一つですが、だからといって毎日やるかというと、そうでない人の方が多いようです。アカスリ用のタオルを使うと垢はでてさっぱりしますが、肌に刺激がいくので、毎日やるのはむしろ肌に良くありません。たまにチムジルバンに行くときだけ使う、という人や、週に何回か、思い出したときに使う、その程度の人が多数を占めるようです。
女湯を利用するとき知っておきたいこと
女性は身体を洗うのに必要なものもたくさん、しかも時間をかけるので女湯はいつも人でいっぱい!
女湯の場合、皆自分のシャンプーなどをプラスチックバッグなどに入れて持参しており、洗い場の鏡の前に置いて場所取りしている場合がほとんどです。腰掛にだれも座っていないからと使っていると、突然誰かがやってきて「そこ私の場所なんですが……」と言われることがあるかもしれません。男湯ではこういうことは全くないそうですが、女湯では荷物を置くことで洗い場スペースの場所を確保するという、微妙な雰囲気があります。だからといって、荷物が置かれていない場所を探すのはかなり難しいこと。湯船につかりにいっている人がほとんどなので、待っても待っても戻ってこないことだってあります。特に利用者の多い時間帯はなおさら。そんなときは、荷物がおいてあっても、腰掛に誰も座っていないなら使ってしまいましょう。場所取りしている人と鉢合わせたくない場合は、ささっと洗って湯船に移動を。
明洞などの観光客専用チムジルバンなどではあまり見られない光景ですが、そうでないチムジルバンに行かれる方は、洗い場の鏡の前にずらりと並ぶビニールバッグやプラスチックバッグに驚かないでくださいね。
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