外傷による歯の欠損
毎日のメインテナンスを怠ってしまい虫歯が進行して抜歯せざるを得なくなってしまった。もともと永久歯の数が少なく乳歯が生え変わらないままであった。など長年の積み重ねで歯を欠損してしまう方が多い中、突発的に歯を失ってしまう方もいる。その多くは自動車事故や転倒など予期せぬ事故やスポーツによる激しい衝突などの外傷により部分的に欠損してしまうケースです。長年の蓄積による欠損と違い、外傷による欠損は年齢に関わらず発生してしまう為、若年層の方や見た目に気を遣う方には大きなストレスの原因となってしまいます。治療の選択肢
失った歯を補う方法は入れ歯、ブリッジなど様々ですが、特に若年層の方の場合やスポーツで歯に荷重が掛かってしまう可能性がある方には、長期的に考えてやはり天然歯に近い機能と審美性、使い心地を持った歯科インプラントをオススメしたいところです。では実例をもとに治療の方法を説明していきましょう。歯科インプラント埋入から仮歯の装着まで
事故による部分的な欠損を補うには周りの綺麗な天然歯に負担をかけないインプラント治療が効果的
まずはおなじみの歯科用3DCTで撮影しデータを収集。さらにインプラントシミュレーションソフトを使用して術前プランニングをしっかりと。そして当日装着する為の仮歯を事前に作成するためにシミュレーションプラン上でインプラントを埋入した位置にラボアナログ(口腔内の歯科インプラントの形状を再現した技工用のパーツ)を入れて仮歯の製作を。当日はプランをもとに最小限の歯肉切開剥離によりインプラントの埋入から骨造成までを行います。かみ合わせや隣の歯との接触具合を微調整してあらかじめ製作していた仮歯をセットして手術終了。手術後は数日後に埋入箇所の最終チェックを行います。
歯肉の退縮を想定した治療
歯肉の過剰な退縮を防ぐためにクリアタイプのプレートを装着
術後すぐの時点で歯肉が周りの歯とのバランスを考えて丁度いいくらい、もしくは既に不足するまで退縮しているようであればこの先さらに歯肉が不足して周囲との調和がとれない長い歯を装着するしか方法が無くなってしまいます。その為、しっかりと歯肉が安定するまでは退縮によるマイナス部分を想定して余分に残しておくか、既に不足していれば移植などにより増やしておかなければなりません。