今年の作品賞に輝くのは? トニー賞ノミネート作品を観に行こう
授賞式の日本での中継は6月13日午前8時から!
第70回目を迎える2016年トニー賞のノミネート作品が発表されました。各部門で大賞に輝くのは、一体どの作品でしょうか? 舞台ファンはわくわくする季節です。授賞式を6月13日(日本時間)に控え注目の集まる演目から、ミュージカル・演劇を合わせた5作品を厳選してご紹介します。
■ミュージカル作品賞 『スクール・オブ・ロック ザ・ミュージカル』
「スクール・オブ・ロック」より エネルギッシュなひとコマ
2003年アメリカ映画の舞台化作品。ロックを愛するおちこぼれギタリストのデューイと、名門学校の厳しい教育にうんざりしている子供たちが、音楽を通して心を通わせながらバンドバトルでの勝利を目指す音楽青春劇です。作曲を手掛けるのは「キャッツ」「オペラ座の怪人」などで名を馳せるアンドリュー・ロイド・ウェバー。”音楽が持つパワーがいかに子供たちの背中を押すかを描いたすばらしい作品”という彼の言葉通り、舞台の上で思い切りはじける小さなミュージシャンたちの魅力に、きっと元気をもらえるはずです。/脚本賞、作詞作曲賞 全3部門ノミネート
■ミュージカル作品賞 『シャッフル・アロング』
「シャッフル・アロング」より オードラ・マクドナルド
1921年、ブロードウェイ初の黒人によるミュージカルとして一大センセーションを起こした作品のリメイク版。人種差別、大恐慌、借金だらけの開演準備…そんな中で黒人たちが巻き起こした初演時の一代センセーションを、世界的タップダンサーのセヴィアン・グローバー氏による振付で表現しています。2016年バージョンの本作には、トニー賞受賞回数6回の”ミス・ミュージカル”、オードラ・マクドナルドが出演中。(※出演者は予告なく変更されっる場合があります)/助演男優賞、助演女優賞、美術デザイン賞、衣裳デザイン賞、照明デザイン賞、演出賞、振付賞、編曲賞 全9部門ノミネート
■ミュージカル・リバイバル作品賞 『カラー・パープル』
「カラー・パープル」より ジェニファー・ハドソン(左)
1985年のアメリカ映画で2005年に舞台化、2008年までロングランを記録した作品のリバイバル。黒人としても女性としても差別を受けてきた女性が、人との出会いや絆を通じ、一人の人間として目覚めていく姿を描きます。主人公セリーを救う歌手シャグ役には、「ドリームガールズ」のジェニファー・ハドソン、トニーやグラミーなど華々しい受賞歴を持つヘザー・ハドリーといった実力派女優を抜擢。彼女たちの洗練された歌唱力は、物語に深みを与えています。/主演女優賞、助演女優賞、演出賞 全4部門ノミネート
■ミュージカル・リバイバル作品賞 『屋根の上のバイオリン弾き』
「屋根の上のバイオリン弾き」より 迫力の歌唱シーン
1964年9月の初演から7年9ヶ月のロングランを記録した名作のリバイバル。ユダヤ人のテヴィエ一家の物語を通して、生きることとは、愛することとは、喜びとは何なのか……人生の真実についてを表現します。上演時間は2時間45分(休憩含む)と長丁場ながら、「人生に乾杯」「もし金持ちなら」「伝統の歌」などのブロードウェイ・クラシックが織り交ぜられ、心奪われるステージとなっています。/主演男優賞、振付賞 全3部門ノミネート
■演劇作品賞 『エクリプスト』
「エクリプスト」より ルピタ・ニョンゴ(中央)
映画「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」「それでも夜は明ける」に出演するオスカー女優ルピタ・ニョンゴの舞台デビュー作。アフリカのリベリア内戦時、反乱軍を率いる将校と結婚させられた女性たちが身を置いていた混乱。ニョンゴは、そんな状況をさらにかき乱す一人の少女「The Girl」を演じています。脚本は女優でもある劇作家ダナイ・グリラによるもの。女性によって終わりがもたらされたリベリア内戦の物語を、他ならぬ女性の目線から描いた重要な作品です。/主演女優賞、助演女優賞、衣装デザイン賞、演出賞 全5部門ノミネート