床は暮らしとインテリアを支える家の要
床は暮らしの質を支える要です。日本人の生活スタイルでは、床は人の素肌に一番触れる建材です。子どもたちは素足で走りまわったり、ソファーに座っているお父さんは、いつの間にか床にずり落ちていたり。家中を見まわした時、これだけ手や足、身体に触れる部位は他にはないでしょう。そんな時、素肌に気持ちのいい床なら、毎日の暮らしがとても快適になります。床はインテリアの完成度を支える要でもあります。いい床は上に乗っている家具を引き立てます。いいお皿に盛り付けられた料理が、美味しそうに見えるのと同じです。逆に床が安っぽいと、上に乗っているものも残念に見えてしまいます。
60年の技術が生み出す美しい天然木フローリング。黒と茶の美しいマーブルを描くラックウォルナットは、高級ホテルなどに用いられる格調高い銘木(ライブナチュラルプレミアム ブラックウォルナット/朝日ウッドテック)
床で後悔したくないから、本気で選びたい
リフォームのコストダウンで後悔の声を聞くことが多いのが、床に関することです。リフォームでは見積もりをとってみたらはるかに予算オーバー、そこで床のグレードを落として価格調整するといったケースが少なくありません。しかし床の品質が、暮らしやインテリアに与える影響は想像以上に大きく、床でのコストダウンで後悔したケースを目の当たりにしてきました。せっかくリフォームしたのに、新しくなっただけで喜びが無い、中には古くても前のほうがよかったという声を聞いたこともあります。せっかくのリフォームですから、そんなことにならないよう、本気で選ぶ必要があります。
本物の木の存在感、思わず触れたくなる不思議
素肌に触れるのですから、床には本物の木を選びたいものです。本物の木は生き物であり、温かくやさしい肌触りをしています。サラサラな木のカウンターや、たくましく太い木の柱を見掛けると、つい撫でたくなりませんか?本物の木には、自然と触れたくなる不思議な魅力があります。そんな床の上で寝転ぶ暮らしはきっと幸せなことでしょう。本物の木の床には、大きな存在感があります。人の視野は、斜め下の方向が広くなっています。ですから自然と目に入りやすい床は、インテリアの中でも記憶に残るものになります。モデルルームなどで、この部屋ステキ!と声が上がるのは、たいていいい床が張られています。
木の床は、そのものの存在感もさることながら、上に乗っている家具を引き立ててくれます。プラスチックのお椀に入った吸い物と、本物の木のお椀に入ったものと、どちらが美味しそうに見えるかを考えると、その違いがよくわかります。優しくたくましく美しい木の床を選ぶことで、暮らしもインテリアも格段に向上します。
手軽に使える本物の木の床とは?
本物の木の風合いと手軽な合板のいいとこどりをした、朝日ウッドテックのハイブリッドフローリング。手軽にいい床にできる。
もし本物の木の素晴らしい風合いと、合板フローリングの手軽さの両方のいいとこどりができたら。イマドキは、そんなハイブリッドなフローリングがあります。表面に天然木を張り、木の素晴らしい風合いはそのままに、寸法安定性や施工性はもちろん、総合的に機能を高めた床材です。
卓越した技術で天然木をスライス、挽き板という技術
注目したいのが挽き板(ひきいた)という技術です。天然木をノコで挽いて切り出した2mm厚の挽き板を合板と組み合わせて複合フローリングとすることで、本物の木の重厚感と美しさを活かしながら、機能性が高い特長を持っています。下の写真は、朝日ウッドテックの挽き板フローリングです。天然木の美しさと肌触りはそのままに、毎日の暮らしの中の床材として高い機能も持ち合わせています。
更に注目しいたいのが溝の部分です。曲線とVカットを組み合わせたこだわりの形状の溝が、迫力のある立体感を生み出しています。写真ではちょっとわかりにくいのですが、ショールームで実物を見ると、こんな小さな溝の差で、これだけイメージが違うことに驚かされます。
ちなみに最近増えているプリントのフローリング材と、本物の木の見分け方をちょっとだけご紹介しますと、プリントはどの方向から見ても全く同じ模様が見えます。ところが本物の木は、視点や光の当たり方によって、木目の流れ、輝きが変化し、見る方向によって表情がくるくると変わるのです。
何より本物の木は、時間が経つことで劣化するのではなく、味わいに変わっていく喜びがあります。例えば上の写真のブラックチェリーは年とともに深いあめ色に染まっていきます。家は人と一緒に育っていくもの、経年劣化するのではなく、醸成する経年変化を楽しむ家でありたいものです。
目的や予算に合わせて、手軽な突き板のフローリングも
フローリングは厚みや仕上げで様々な種類がありますので、目的や予算に合わせて選ぶことができます。例えば、突き板と呼ばれる表面に厚さ0.3mmの天然木を張ったタイプなら、手頃な値段で天然木の風合いが楽しめます。リフォームなら今ある床の上から直接張ることができる厚み6.4mmの重ね張り専用の床材があります。重ね張り用はやもすると平坦で安っぽくなりがちですが、下の写真のタイプは表面に天然木が張り付けてあるので、表情豊かな空間になります。また上張り専用の床暖房マットと組み合わせれば、床暖房リフォームが手軽にできます。
作りたいイメージに合わせて床を選ぶ、今人気の男前インテリアも
床は空間イメージを決める大きな存在ですから、作りたいインテリアに合わせて、樹種はもちろん、表面の仕上げ方法や幅、ツヤにもこだわって選ぶと部屋全体の完成度が格段に上がります。例えば、今人気のカフェ風にしたいなら、お勧めの床はブラックウォールナット。モザイク調に木組みしたタイプを選べば、ビンテージ風の落ちいた大人のカフェスタイルに仕上がります。
ちょっとハードなテイストを持つ男前インテリアなら、断然お勧めの床はアッシュのブラッシュタイプです。天然木であるアッシュ材の表面を丁寧にブラッシングして木目の凹凸を浮かび上がらせたもので、とにかくかっこいい!ドライでクールなイメージが作れます。
女性に人気の北欧風なら、明るい色合いのメープルやバーチ、アッシュもお勧めです。どんな家具でも似合う万能の床材で、明るいナチュラルモダンを作りたい方にぴったりです。
建築家にはお馴染み、銘木屋のフローリング
今回ご紹介したのは、床専門メーカーの朝日ウッドテックの床材です。建築家にはお馴染みの会社で、木の見極めから加工技術まで103年の歴史を持つ床の老舗メーカーです。床材は全て床暖房対応になっていて、防音性能を持つマンション用のフローリング材も揃っています。いい床の上で暮らすと、毎日が楽しくなります。まずは我が家の床を、もう一度見て触ってみて下さい。そしてショールームに行って、ぜひ素足で上って、座って寝転んで、その感触を確かめてみて下さい。きっとずっと座っていたい床が見つかります。
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取材協力:朝日ウッドテック