NISA(少額投資非課税制度)とは?

NISAの基本と活用のポイント

NISAの基本と活用のポイント

2014年から始まった少額投資非課税制度(NISA)も3年目となりました。2015年12月末現在のNISA専用口座の開設数は987万件に達しています。若い世代や投資未経験者の利用も徐々に広がってきているようです。

NISAとは、少額投資非課税制度の愛称です。

通常、株や投資信託など、資産運用で利益を得ると税金がかかります。しかし、NISAを利用すると税金がかかりません。無制限ではありませんが年間120万円までの投資から5年以内に得られた利益が非課税となります。これが5年続きますので、最大600万円まで資金を投入出来ます。

NISAの対象となる投資商品は、株式や投資信託です。投資商品でも、国債や外貨預金、FXなどはNISAでの投資の対象となりません。預貯金も、もちろん対象外です。

そして、対象の商品であっても、既に投資しているものをNISA口座に移すことは出来ません。NISA口座に入れられるのは、新規に投資したものだけです。

NISAのメリット・デメリットとは

それでは、NISAのメリットとデメリットを確認していきましょう。 メリットは、利益に税金がかからないことです。120万円の投資が5年後に150万円となっていた場合、通常は利益の30万円に対して約6万円の税金がかかりますが、NISA口座での投資であれば税金はゼロです。150万円がそのまま手元に残ります。

注意点は非課税枠(1年あたり120万円)の再利用が出来ないことです。一度投資したものを売却してしも、その投資枠を使って新たに投資することはできません。また、使い残した枠があっても、それを翌年以降に繰り越すことも出来ません。

デメリットは、損が発生していても損益通算や損失の繰越が出来ない

デメリットは、税金がかからない代わりに損が発生していても損益通算や損失の繰越が出来ない事です。例えば、A社の株で利益が出て、B社の株で損をしていれば、両方を合算して利益の額を計算します。これが損益通算です。この場合、損益通算をしても利益が出ていれば税金はかかりますが、損失が多ければ税金はかかりません。さらに、その損失を持ち越して翌年の利益と相殺する事も可能です。これが損失の繰越です。繰り越しは最大3年まで可能です。
いずれも損失が発生した際に役立つ仕組みです。

さらに、NISAには致命的な欠点もあります。最長の投資期間である5年を経過した時に損が発生していると、損益通算や損失の繰越が出来ないばかりか、「その時点の価格が取得価格」となってしまう事です。例えば120万円で投資した株が、5年後に80万円になっていたとします。すると、このケースの場合、取得価格は80万円になってしまい、その後90万円に株価が上昇し売却した場合は、10万円が利益とみなされ課税されます。初期投資からすると120万円—90万円=30万円の損のはずが、税金がかかってしまうのです。

対応策としては、5年経過時に翌年度のNISA口座へ非課税枠として引き継ぐことです。これをロールオーバーと言います。ロールオーバーしておくと、取得価格は80万円とみなされますが、NISA口座で保有することになるので90万円で売却しても税金が差し引かれることはありません。

NISAをどう活用するか

それでは、NISAを効率的に活用するにはどうしたらよいでしょうか。

NISA口座は1人1口座しか保有できません。つまり、多くの銀行や証券会社の中から1つを選ぶ必要があります。株式へ投資したい場合は、証券会社に口座を開設する必要があります。また、投資信託への投資は、銀行や証券会社など全ての金融機関で可能です。しかし、取り扱っている投資信託の種類は金融機関によって大きく異なり、また同じ投資信託であっても、金融機関によって取引手数料が異なります。

まずは、自分自身がどのような投資をしていきたいかじっくりと考えてから、金融機関を選択していくことが大切です。

そして、NISA口座では何に投資をすれば良いのでしょうか。

1年間で投資にまわせる金額が120万円未満の人は、全てをNISA口座で投資すればよいでしょう。問題なのは、120万円以上投資できる人です。非課税メリットを最大限有効に活かしたいと考えるのであれば、大きく増やせる可能性の高い株式や株式投資信託などをNISA口座内で保有すると良いでしょう。

ただし、大きな利益を狙えば、当然、リスクも大きくなります。それなりのリスクを覚悟したうえで、投資する必要があります。

NISAは若者や投資初心者のサポートを目的として導入された制度です。資産運用に取り組むのであれば、利用しないともったいない制度です。デメリットなど特徴も抑えながら有効に活用しましょう。

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