お茶をお出しするマナー、いただくマナー
新生活のスタート、新社会人、新しく人と出会うとき、彼や彼女の実家を訪れたとき、外国人をおもてなしをするとき……。お茶をお出ししたり、いただいたりする機会もありますよね。さてそんなときに、あなたは日本茶のマナーを知っていますか。いざというときにも慌てず、スマートにふるまえるよう、「日本人として知っておきたい日本茶のマナー」をご紹介します。茶托を使って、お客様にお茶をスマートにお出しする方法
湯呑にお茶を注ぎ、湯呑の底や側面の水滴などはフキンで軽くふき取って茶托にのせるのが基本です。人数が多くてお盆にのせきれないときには、お盆の上に茶托は重ねてお茶と一緒に運んでから、お客様にお出しするときに茶托にのせて、ひとつずつ両手で持ってお出しします。湯呑に柄があればお出しする向きにも気を付けましょう。湯呑の柄の正面がお客様に向くようにお出しします。お菓子がある場合は、お客様からみて左側にお菓子を置きます。お茶は右側。熱いもの(お茶)は利き手側にあったほうが危なくないですから、右側に置いてあげるという思いやりです。お味噌汁も食べる人からみて、右手側におきますよね。それと同じです。
茶托ってあったほうがいいの?
茶托の役割があります
茶托の役割は、「お客様に茶碗の熱さを直接感じさせないように」、「お茶が湯呑から垂れてしまったときに洋服が汚れないように」、「机においた書類が濡れないように」、「湯呑の口をつける近くに、お客様にお出しする人の指が触れることのないように」、などの意味合いがあり、どれもルールというよりは思いやりの気持ちです。こうした茶托の役割を考えると、持つところに困るような余白のない茶托は困りものです。茶托は湯呑との大きさやバランスも配慮して選んでください。
ふた付きの湯呑の場合は、どういただく?
ふた付きの湯呑の場合は、右手でふたのつまみを持ち、手前から奥に傾けながらあけます。あけたふたは両手で持ち、「裏返して」湯呑の右上に置きます。ふたをそのままテーブルに置くとテーブルが濡れてしまうと覚えておけば、間違えずに出来そうですね。飲み終わったら、湯呑は茶托の上に戻し、ふたをします。紅茶はソーサーごと持ちあげますが、日本茶は左手を茶托に軽く添えて、湯呑だけを持ちあげていただきます。飲むときには、湯呑の底に左手を添えて両手で持っていただきましょう。煎茶の場合、飲むときに音はたてません(抹茶は最後のひと口で音をたてることもあります)。
日本茶をいただくときに堅苦しく考えることはありませんが、基本的なマナーを知っていると所作も美しく見えますよ。
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