盛り上がるヤマハの原付2種!プロモーション担当に直撃
最近、原付2種スクーターが注目を集めているのをご存知でしょうか?
原付2種とは50cc以上125cc未満の車両のことで、いわゆる普通の原付スクーター(50cc)よりも排気量が大きい車両となります。50ccスクーターは最高速度30km/h規制や二段階右折など規制が多く、車の流れにあわせて走っているだけでも違反をとられてしまうこともあり、制限速度60km/hの道路で30kmで走行するのはなかなか怖いものがあります。
その反面、原付2種は自動車と同じ制限速度で公道を走行することができて、また二人乗りも可能。二段階右折などの規制もありません。私の家から職場までは片道30km程度ですが、電車を使うと家から職場までの所要時間は2時間程度。しかも満員電車のため揉みくちゃにされてしまい職場にたどり着くまでに疲れてしまいます。
しかし原付2種スクーターを使うと、およそ1時間で辿りつくことができます。時間的にも気持ち的にも余裕が出来るのは大きなメリット。職場へのバイク通勤を始めて5年になりますが、徐々に原付2種スクーターで通勤しているライダーは増えているようです。
こうした需要を見越して、各メーカーは原付2種スクーターの開発に力を入れていますが、特にヤマハのここ数年の原付2種クラスへのアプローチは目を見張るものがあります。
そんな中、「ヤマハ125祭り」なるプロモーションがスタートしました。しかも、その中心人物は菊地真由美さんという女性の方なのだそう。二輪業界もようやく女性の社会進出が進んできたのでしょうか。さっそく菊地さんにアポを取り、ヤマハが販売する原付2種スクーターのこと、そしてヤマハ125祭りについて聞いてきました。
ヤマハ125祭りとは何なのか?
――さっそくなのですが、ヤマハ125祭りとはいったいどういった企画なのでしょうか?
「ヤマハは2014年に前二輪のスクーター・トリシティをリリースし、2015年の年末にシグナスXをフルモデルチェンジしました。さらに2016年2月にはBW'S、3月にNMAXと原付2種スクーターのリリースが続いていて、既存のラインナップのトリートと合わせて合計5車種になりました。これをきっかけに、『もっと原付2種(=125cc)スクーターの魅力に気が付いてもらおう』と企画した総合プロモーションの総称が『ヤマハ125祭り』なんです」
――例えば、トリシティは元AKB48の大島優子さんを起用したことで、これまで免許を持っていなかったユーザーの間でも話題になりましたよね。具体的にはどのようなプロモーションを?
「ウェブ&リアル、両方を使ったプロモーションを展開しています。まずウェブの方では『style125』というコンテンツを提供しています。原付2種スクーターの魅力を紹介したり、通勤時の公共の交通機関と原付2種スクーターを使った場合の時間や料金を比較できたりするサイトになっています。今後、コンテンツ面でもさらに充実していく予定です」
――最近のヤマハのウェブコンテンツは他のメーカーに比べて「攻めてる感」がありますよね! 例えば「大喜利コンテスト」を開催していたり。良い意味でバイクメーカーらしくない感じが出ています。
「ありがとうございます(笑)。開始15日ですでに4000件以上の投稿があり、面白い一言をたくさんいただいています!リアルのほうでは、例えば免許取得のキャッシュバックや盗難保険プレゼントキャンペーン、高速道路のサービスエリアなどに原付2種スクーターの展示をするなど、さまざまな形でみなさんの目に触れる機会を増やそうと思っています」
――ところで、現在の原付2種ラインナップはデザイン的にも男性的なイメージが強いと思うのですが、台湾ヤマハで販売されているCUXIやジョグスイートのような女性向け原付2種モデルは発売されないのでしょうか?
「販売店様からは『女性の購入も増えてきている』という報告をいただいています。今後のリリース予定などに関してはまだお話できることが少ないのですが、台湾のように生活の移動手段として原付2種クラスがもっと浸透していけば、バリエーションは増えると思います。そうなってくれば女性を意識したモデルやカラーが原付2種クラスにも増えてくる可能性はあるのではないかと」
5台の魅力を女性目線で解説!
――5車種となったヤマハの原付2種スクーターですが、まずアクシスストリートは22万6000円(税込)というリーズナブルな価格が魅力です。
「アクシストリートは通勤の足に安い原付2種バイクが欲しいという方が購入されるケースが多いようです。実際、ヤマハのほかの原付2種バイクと比べると価格設定も安いので通勤や通学の便利な足が欲しいという方にはピッタリだと思います」
――シグナスXはどんなユーザーに人気なんですか?
「特に男性に人気で、カスタムされることも多い車両ですね。シグナスXは現場作業員の方が乗っていることも多いんですよ。自分なりに個性を追加してカスタムしたいという方にはとくにおすすめです」
――原付レースなどでカスタムベース車両として採用されることが多い車両ですもんね。原付レースでは有名な神戸のKN企画がシグナスXを使っていることからも潜在能力の高さを感じさせます。
「トリシティは安全思考の高い方が選ばれる傾向が多いですね。三輪ということで二輪よりは安心ではないかと思っている方が多いのだと思います。『三輪なら』ということでお子さんとツーリングに出かける許可を奥様からもらったというパパや、久しぶりに奥様とツーリングに出かけたという方もいらっしゃいます。家族の絆を一台のバイクが深めるって素敵ですよね」
――収納を増やすためにリアボックスを付けたい、疲労を軽減するための長いスクリーンを付けたい、など利便性を求めるユーザーも多いみたいです。BW'Sはどうでしょう?全体的にSUVのイメージを取り入れたデザインが人気です。
「BW'Sは若い方に乗ってもらいたいという思いがあるんですよ。今まであった3台って、比較的年齢層が高い方に受け入れられている印象が強いんですが、BW'Sは遊び心溢れるデザインに仕上げていますし、学生の方や若い方に乗ってもらいたいですね」
NMAXは「リア充に乗ってもらいたい(笑)」
「最後にNMAXなんですけど……これは、ずばり“リア充”の方に乗ってもらいたいですね」
――え?リア充?どういう意味ですか?
「NMAXって他の車両に比べて車格が大きいんです。私もテストで乗ってみたんですけど、二人乗りした時にシートが広いので窮屈な感じは一切しないんですけど適度に密着感があって。だから、彼氏と彼女だったり、旦那さんと奥さん、二人乗りしてほしいなって思いますね」
――なるほど!女性目線だとそういう部分もチェックされているんですね。僕にはなかった感覚です(笑)
菊地さんだったら「どの原付2種を選ぶ?」か聞いてみた
――最後に菊地さんだったらどの原付2種を選ぶか教えてください。「んー、そうですね。シグナスXは男性的なイメージが強いし……NMAXですかね? やっぱり女性なので乗っている時に他人にどう見られるかも気になります。NMAXだったらカッコイイ女性って感じがしません?」
――確かにちょっと車体の大きいNMAXを颯爽と乗りこなしている女子の姿はカッコイイ気がしますね。
ヤマハ125祭りが開催されることもあって、今回は特別にインタビューにご協力いただきましたが、菊地さんとお話していて「女性ならではの斬新な感覚」に感動してしまいました。いつも接しているバイクメディア関係者とは違い、質問に対しての答えがこちらが想定したものとは全く違ったのです。
3月から本格的にヤマハ125祭りが様々な形で催されます。まずはヤマハホームページ『style125』を見てみてください。125ccスクーターの免許のこと、メリット、自分にはどんな125ccスクーターが合っているのか?様々なコンテンツがわかりやすく掲載されています。
最近は車両の販売も好調で勢いのあるヤマハ。これまでのようなバイク=男性のものとは一味違った、菊地さんのような新しい感性を持った若い方たちが良い影響を与えているのかもしれません。