写真撮影/風景・夜景を撮る

【風景撮影ナビ8】新幹線の車窓風景を撮る(2ページ目)

新幹線など、車窓からの眺めもレンズを向けてみたくなるのがカメラマンの性。今回は東海道新幹線を例に車窓からの風景を撮るときのポイントをいくつかまとめてみました。慣れてくると、普段とはまた違う風景が撮影できますよ。

瀬川 陣市

執筆者:瀬川 陣市

写真撮影ガイド

手前にある大きな被写体は広角レンズで全体を入れて撮る

車窓風景

沿線にある大きなソーラーパネルの建築物。真正面からでは広角レンズでもフレームに入りきらない。


車窓風景

真正面からでは入りきらない場合は、列車の動きにあわせて斜めからフレームに入れるようします


東海道新幹線の沿線には大きな被写体となる建築物や広告物がいくつかあります。沿線近くに建つこのような被写体をひとつのフレームに入れて撮るときもちょっとしたコツが必要です。

車窓から近い距離にある大きな被写体を撮るときは、ズームレンズを最もワイド側、広角レンズ側にします。ズームレンズを広角側にするというのは、最も広く風景が写る側にズームリングまたはズームレバーを回すという意味です。

ただ、広角レンズといっても使用しているカメラやレンズによって画角は様々です。広角側にしても被写体がすべてフレームに入りきらないという可能もあります。そのようなときは列車の動きを利用して、少し進んだときに斜めからフレームに入れるようします。真正面からではフレームアウトした大きな被写体も、斜めから狙うときれいにフレームに収まることがあります。

車窓は空を意識して撮るには絶好のスポット

車窓風景

車窓からは空を大きく撮ることができる。空の広さを意識してフレームつくりをして撮ってみる。


車窓からの風景は、空を広く写せるスポットでもあります。平坦な場所では、広がる風景の上半分は空です。特に晴天時は空の存在感を大きく出すことができます。

フレームの空の配分を三分の二くらい多めにして作ります。これだけで空のインパクト感がグッとあがった写真が撮れます。

空の状態によって雰囲気も大きく変化していきます。雲が浮かんでいるときは、雲の存在感を活かして立体感を醸し出してみるのもいいでしょう。晴天のときは、青く晴れた空の開放感が伝わる写真が撮れるかもしれません。空の状況を読み取りながら車窓からの風景を撮ってみるのも楽しいものです。

富士山は富士川周辺がシャッターチャンス

車窓風景

新富士駅近くにある富士川周辺からは富士山はきれいに見える。撮影する準備をしてタイミングを待つ。


東海道新幹線の車窓から撮る目玉はなんといっても富士山でしょう。富士山は新富士駅周辺が最も大きくきれいに見えます。

車窓から遮るものがなるべく少なく富士山をきれいに撮るのであれば富士川周辺のスポットがお勧めです。東京から大阪に向かう場合は、新富士駅を過ぎてからのタイミングで富士川に差しかかります。

川幅が広い富士川の周辺は車窓から富士山まで遮るものがほとんどありません。天気がよいときには、きれいな富士山の姿を眺めることができるスポットです。

この時も電柱などが写り込むことはあるのでシャッターは何枚か続けて撮っていくのがポイントです。日本の絶景をぜひ車窓から撮ってみてはいかがでしょうか。


 


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