その3 【平安神宮】広大な庭園を彩る桜
次に紹介するのは、京都を代表する観光名所のひとつ平安神宮。「哲学の道」や真如堂の南西に位置し、真如堂からは徒歩で20分ほど。平安神宮の社殿は、平安遷都1100年を記念し、平安京の朝堂院(大内裏の正庁)の一部である応天門と大極殿を、原寸の三分の二のスケールで再現したもの。縮小サイズとはいえ、実際にその場に行ってみると、スケールの大きさに圧倒されます。
大極殿前には、平安時代同様、右近の橘(たちばな)と左近の桜が植えられています。
左近の桜(平安神宮)
この社殿を囲むように広がるのが「神苑」と呼ばれる壮大な庭園。南神苑・西神苑・中神苑・東神苑の4つの庭園から構成され、およそ一万坪という広さ。
「平安の苑」とも呼ばれる南神苑の紅枝垂れ桜
このうち、一面に紅枝垂れ桜の咲く南神苑と、広い池に泰平閣(橋殿)が架かり、写真撮影すると絵になる東神苑が桜の季節にはオススメです。
池を中心とした東神苑の桜
平安神宮はとても広いので、一周するには1時間は確保したいところです。
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■平安神宮
住所:京都市左京区岡崎西天王町
拝観料 境内:無料 神苑:600円
拝観時間:境内:6:00~17:30 神苑:8:30~16:30
アクセス・地図:平安神宮ホームページ
その4 【円山公園】京都を代表するお花見スポット
平安神宮からまっすぐ南へ歩いて行くと、15分ほどで知恩院の大きな山門が左に見えてきます。その少し先にあるのが、京都の代表的なお花見スポット・円山(まるやま)公園。円山公園内の坂本龍馬と中岡慎太郎の銅像
この円山公園内で、ひときわ目立つのが「円山の枝垂桜」、「祇園の夜桜」と呼ばれる枝垂れ桜の古木。
現在の木は、昭和22年に枯死した初代の後を継ぐ二代目。昭和のはじめの頃に初代の木から種子を採って育てられた老木ですが、見事な枝振りは今なお健在。
「祇園の夜桜」と呼ばれる枝垂れ桜の名木
ライトアップされた「祗園の夜桜」
桜の時期は、円山公園と、隣接する八坂神社境内にも露店が出て、とてもにぎやか。この華やかで、少し妖艶な祇園の夜桜の雰囲気を、明治から昭和のはじめにかけて活躍した歌人の与謝野晶子は、
清水へ祇園をよぎる桜月夜 今宵遭ふ人みな美しき
と和歌に詠みました。
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■円山公園
住所:京都市東山区円山町473
アクセス:(バス)JR京都駅→京都市営バスで20分、バス停「祇園」下車、徒歩3分
(電車)京阪祇園四条駅より徒歩約7分
地図:Googleマップ
ライトアップ期間:3月下旬~4月中旬
ライトアップ時間:日没~24:00(予定)
その5 【高台寺】ライトアップも美しい見事な枝垂桜
円山公園から、さらに5分ほど南へ行くと高台寺というお寺があります。このお寺は豊臣秀吉の奥さんの、ねねさんゆかりの寺なので、「ねねの寺」とも呼ばれています。高台寺で見逃せないのが、方丈前庭の一角に植えられた、大きな枝垂れ桜。桜の季節は夜間ライトアップや3Dプロジェクションマッピング(3DPM)も行われ、昼とは異なる神秘的な夜桜を楽しめます。
ライトアップされた高台寺の方丈前庭の枝垂れ桜
また、高台寺の門前を通る道は「ねねの道」と呼ばれていますが、ここからは東山のシンボル「八坂の塔」も見え、いかにも京都らしい風景を楽しめます。
東山のシンボル「八坂の塔」と桜
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■高台寺
住所:京都市東山区高台寺下河原町526番地
拝観料:600円
拝観時間:9:00~17:30(17:00受付終了) ライトアップ期間:~22:00(21:30受付終了) ※昼夜入替制ではありません
アクセス・地図:高台寺ホームページ
ライトアップ期間:2018年3月9日(金)~5月6日(日)