第10位 リトアニア(バルト3国)
映画「杉原千畝(すぎはら・ちうね)」を、すでに劇場でご覧になられた方もいるでしょう。ナチス・ドイツの迫害に遭ったリトアニアのユダヤ人たちを、日本通過ビザを大量に発給することで命を救った、日本人外交官の物語です。「命のビザ」といわれ、今に語り継がれています。舞台となったリトアニア共和国は、3000もの湖と森林が広がる美しい国で、ラトビア、エストニアとともにバルト3国とよばれ、ツアーが静かな人気です。リトアニアの首都・ヴィリニュスは、バロック様式の街とも言われ、歴史的建造物が豊富。杉浦千畝記念館もあります。
第9位 中国(成都、重慶、武漢など)
2016年は、中国本土向けの新路線が続々、開設の予定です。四川航空は1月18日から成田と成都を、春秋航空が2月13・14日に成田と重慶、武漢を結ぶなど、北京や上海以外の地方都市を目的地としたツアーに注目が集まりそう。これだけ多くの中国人観光客が日本を訪れているだけに、まだまだ座席数は増えるはず。航空運賃やツアー料金は、比較的リーズナブルな設定です。また、上海ディズニーランドやドリームワークスアニメーションのテーマパーク「夢中心(ドリームセンター)」が、上海に開業する予定です。ちなみに、2016年の春節元旦は2月8日です。春節連休と、10月1日国慶節の連休には、いずれも大陸移動の大渋滞が都市部で予想されるので、旅程が時間通りに進まないことが予測されます。ご注意ください。
第8位 韓国
2015年末以降、日韓の関係改善に動きがみられるようになりました。隣国との良好な関係構築が、ますます進むことを期待します。また、2016年2月5日には、ピーチアビエーションが成田・仁川を就航させる予定です。これらを契機に2016年は、韓国旅行復権の兆しがみられます。女優の故・川島なおみさんが主役を務めたことでも知られるミュージカル「パルレ」が、演劇の街・大学路のアートワンシアターで公演中ですが、今年は、韓国芸能をディープに堪能するのもよいのではないでしょうか。
韓国では2016年1月1日から、免税制度が変更になりました。これまでの空港税払い戻しの手間がなくなり、指定免税店でタックスフリー購入がダイレクトにできるようになりました。1回の滞在で、総額100万ウォンが上限 です。コスメショッピングにもおすすめです。
第7位 カナダ
2001年ニューヨーク同時多発テロ9・11の直後は、カナダの国旗を掲げて旅するアメリカ人が急増しました。それだけカナダは、中立国、戦わない国というイメージを世界的に堅持しています。おすすめは空の玄関口・バンクーバー。ブリティッシュ・コロンビア州が依然、人気です。また、今年のキーワードは、ずばり「山」。ロッキー山脈の旅もよいでしょう。
2016年3月15日から、カナダ入国には事前にeTA(電子出入国カード)の取得が義務付けられることになりました。eTAは、カナダ政府のホームページから取得申請でき(7カナダドル)、有効期間は5年です。
第6位 シンガポール/マレーシア
今年は、日本とシンガポールの国交樹立50周年の節目の年です。マリナ・ベイ・サンズをはじめ、ゴージャス系ホテルが幾つもあって、ホテルライフが楽しめます。セントーサ島のユニバーサル スタジオ シンガポールもおすすめ。金融の街という印象が強いシンガポールですが、近ごろはファミリー旅行で訪ねる日本人も増えています。衛生面でも安心できる点で、お子さん連れには最適です。イスカンダル計画で注目される隣国のマレーシア・ジョホール州。シンガポール・チャンギ国際空港から、陸路で越境、開発中のジョホールを見学するのも一興です。高速道路やマンション建設など、変化のさまがうかがえます。ちなみにマレーシアは、ハラル(イスラム教義に則った食事)のハブ的存在。首都のクアラルンプールには、日本からの視察団も増えています。