ロボット掃除機・お掃除ロボット

2015年ロボット掃除機はマッピングの時代に!(3ページ目)

いよいよ待望のdysonからロボット掃除機が発売になりました。なんと同時期に、王者ルンバも新シリーズを発売。さらに米国ネイト社からも新モデルが登場。奇しくも3社の共通点が、SLAMというマッピングシステムを搭載しているところ。そんな3社の違いをレポートします!

執筆者:戸井田 園子

Neato Robotics(ネイトロボティクス) Botovac・D8500
~ D型シェイブとマッピングで几帳面に動く姿に安心感

ロボット掃除機2015・ダイソン・ルンバ・ネイト

D型シェイプが特徴的なネイトロボティクスのBotovac

ネイトロボティクス社のBotovacは、まだあまりメジャーではありませんが、2014年10月に日本に参入し、すでに1年が経過しています。実はこのロボット掃除機、今年発売となったダイソンやルンバよりも早くから「SLAM」を搭載している、いわば先輩。珍しいD型と合わせて、その個性をご紹介します。
 

几帳面に働く様子に安心感あり

ロボット掃除機2015・ダイソン・ルンバ・ネイト

本体上部にあるブルーの丸い部分からレーザーを出し空間をスキャンしている

前出の2社と同様SLAMを活搭載。本体上部にある丸いパーツからは、1秒間に5回転して全方向360度を検知するレーザーセンサーを搭載し、その情報から家具のレイアウトや部屋の形状を把握して記憶。レーザーは暗くても支障がないこととや、赤外線より遠くまで届くことなどが優位性とのこと。これにより、マッピングをしながら効率よく掃除をしていきます。
 
ロボット掃除機2015・ダイソン・ルンバ・ネイト

まずは壁や家具に沿って外周を一回りします

スタートボタンを押すと、サンダーバード発車!のような「ウィーーン」という音とともに、充電台から発進し部屋の状況を把握するかのごとく、まずは壁に沿って部屋の外周をぐるりと回ります。エッジブラシが右側にあるので、壁に沿う時も右側を壁にして動くのが基本。左周りで部屋を一周すると、スタートした付近から順にジグザグ走行で律儀に端から掃除をしていきます。この行動パターンには、任せても大丈夫と思える安心感を感じます。
 
ロボット掃除機2015・ダイソン・ルンバ・ネイト

角があると本体をぴったりと本体をハメ込むようにしてから、方向転換をします

コーナーでの動き方も特徴的です。D型の直線部分を前にして進んで行き、正面の壁にぴったりぶつかると、少し後退して角がぶつからない状態で90度向きを変え壁に沿うように進みます。コーナーを曲がる時もエッジブラシでホコリを掻き込めるよう左折が基本。さらにD型のため、コーナーに角をハメてから直角に曲がる動きが、より几帳面な印象を与えます。
 
ロボット掃除機2015・ダイソン・ルンバ・ネイト

扉を開けていても、部屋側の掃除が終わるまで出ていくことはありませんでした

また、部屋の出入り口を開けた状態でスタートしても、基本的には掃除を始めた部屋を網羅するまでは、次の部屋へ移動することはありません。与えられた課題をひとつずつ確実にこなすタイプといえるでしょう。今回3つのロボット掃除機を試用してみると、同じSLAMを活用していても、それぞれ違う行動をするのは面白いなぁと感じました。
 

吸引力は強くはないが、結果的にホコリを集める量は文句なし!

ロボット掃除機2015・ダイソン・ルンバ・ネイト

上:毛足の長いカーペットに向く「スパイラルブレードブラシ」/下:フローリングや畳に向く「コンボブラシ」

吸引口のブラシは、樹脂素材のブレードとブラシがらせん状に二重になっているフローリング用の「コンボブラシ」と、毛足の長いカーペットやラグでも動きやすい樹脂素材のみの「スパイラルブレードブラシ」の2種類が用意されています。旧モデルの時、樹脂ブレードが床を叩く音が大きいというユーザーの声を反映し、新型ではブレードをらせん状に配することで静音性を向上したとのこと。ブラシは2種類ありますが「コンボブラシ」はフローリングだけでなく畳にも適していますので、ほとんどの部屋がコチラのブラシで済むでしょう。
 
ロボット掃除機2015・ダイソン・ルンバ・ネイト

約16畳のLDを約20分走行して集めたホコリ

約16畳のLDを約20分くらいで掃除終了。吸引力自体は、今回紹介の3台の中では弱めというのが正直な感想です。しかし、ダストボックスに溜まったホコリを見る限り、部屋をくまなく走行し、本体幅さえあればキチンと入っていける行動力やコーナーや壁際のホコリの取りこぼしが少ないことにより、一度の運転で集めるホコリの量はそれなり多く、しっかり掃除をしているようです。また、ダストボックスが大きいため、嵩張りがちなペットの毛をしっかり溜め込んでいたのは、ペットオーナーにとっては嬉しい結果でした。
 

お手入れをしやすくする細かな配慮いろいろ

ロボット掃除機2015・ダイソン・ルンバ・ネイト

ダストボックスの蓋はぴったりハメるタイプで、やや開けにくいことも

ダストボックスは0.7リットルと大きい上、上から取り出すタイプなのでゴミ捨ても楽。しかしダストボックスの蓋がタッパのような帆足きで本体にぴったりハマっているので、開ける時にやや力が必要です。ともすると中身が飛び散る可能性もあるので、もう少しすっと開けられる仕組みになることを期待します。
 
ロボット掃除機2015・ダイソン・ルンバ・ネイト

フィルターのクリーニング用ツール

ダストボックスの蓋にはフィルターがついています。一度の運転でフィルターの溝にはかなりホコリがたまっていました。溝に溜まるホコリを取り除くため、クシのようなクリーニングツールを開発し付属品として同梱されています。さすが専用ツール、簡単にホコリが取り除けて便利ですし、見た目も可愛いらしいのは好感が持てます。そのほか、ブラシの根元に髪の毛や糸くずが絡みにくいようエッジの形状を変更するなど、日本発売後また一年ですが、細かい改善がされています。
 

掃除の総合力は問題無し、価格メリットは大きな魅力

部屋の角や家具が出っ張っているところなどを直角に曲がる様子や、コーナーにハマる動き、本体幅があればギリギリでもしっかり入っていく様子などから、掃除のカバー率は高いと感じられました。また、几帳面な日本人の気質に合っていると感じます。D型という特性上、ダイニングセットのような足が乱立している狭い空間ではD型の角がぶつかってしまうなど、小回りが効かないデメリットは感じますが、万が一本体が侵入できなかった場合も、どこを掃除していないかが予想がつきやすいため、人がフォローしやすいとも言えます。基本的な動き方に不安はないので、今後吸引力が向上すれば、より完成度が高まるでしょう。

ロボット掃除機を使ってみたいけれど、いきなり10万超えの投資をするのはためらうものです。そういう意味では、前出のダイソン・ルンバと同じマッピングシステム搭載で、約半額の価格はが大きな魅力。家具が多くて複雑に入り組んだ環境だとD型が入り込めないスペースが多くなってしまいますが、比較的スッキリとした空間であれば、十分満足できるレベルです。例えば、経費を削減したい個人事務所などにはうってつけ!ぜひ候補のひとつとして検討してみてください。

参考:メーカー製品サイト
 

 

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